2023年11月27日月曜日

[機器][通信] USBデバイスサーバの利用法







[機器][通信] USBデバイスサーバの利用法
USBデバイスサーバの効果的な利用法
■はじめに
校内には様々なパソコンの周辺機器があります。例えば,職員室内ではネットワークプリンタはどのパソコンからも印刷ができますが,スキャナやラベルライタ,イメージカードリーダ,USB接続のネットワーク非対応の複合機などはそれぞれの機器をパソコンに接続してからでないと使えません。そこで,USBデバイスサーバを利用して,周辺機器がどのパソコンからも利用できる環境をつくり,校務を円滑に行うための方法を検討・提案します。
■USBデバイスサーバとは
USBデバイスサーバは,USBポートを持つ様々なUSB機器をネットワークに接続できるようにするものです。USBの仮想延長ケーブルにより,USBの全機能を,複数のユーザでネットワークを介して使用できます(図1)。
なお,USBデバイスサーバは,プリントサーバのようにLPRやIPPなどの標準的な印刷プロトコルを用いて通信を行うのではなく,仮想的にパソコン上に作られるUSBポートを通じて印刷を行いますので,あたかもローカルのUSBポートにUSB機器が接続されたように見えます。したがって,プリンタの場合,双方向通信により,プリンタに標準で付属しているプリンタドライバやステータスモニタ等がそのまま利用できます。さらに,プリンタ複合機のスキャナ機能なども,USB接続時と同様に使用できます。
ただし,接続できるUSB機器の台数制限や,同時に複数の利用者が利用できない場合があるなどの制約がありますから,機器の性能を確認し,導入の目的にあっているか検討する必要があります。
■USBデバイスサーバの特徴
設置場所に依存しない
図2の場合,各周辺機器をパソコンの近くに持ってきてUSB接続をしなくてはなりません。また,複数のパソコンで各周辺機器を使用する場合には,ユーザが毎回繋ぎ直す必要があります。さらに,USBケーブルの長さは,最長5Mが基本であり,パソコンと周辺機器の配置によっては,USBケーブルが届かないということもあります。
そこで,USBデバイスサーバを利用すれば,図3のように周辺機器のつなぎ替えは不要となり,ネットワークに接続しているユーザであれば,どの周辺機器も使用できるようになります。また,LANケーブルや無線LANを用いるため,USBケーブルよりは離れた位置にある機器どうしをつなぐことも可能になります。
経済性
USBデバイスサーバを使用すると,限られた数の周辺機器をネットワークに接続している多くのユーザが利用できるため,周辺機器への投資コストを削減することができます。例えば,ネットワークプリンタなど,ネットワーク対応製品が多く販売されていますが,買い替えるためにはコストがかかります。そこで,USBデバイスサーバを利用し,現在使用しているUSB機器をネットワークを介して利用することで,少しでも経費を削減することが可能となります。
プリントサーバ機能を持った製品もある
USBデバイスサーバの中には,プリントサーバ機能を持つ製品もあります。プリントサーバ機能を持ったものは,一般的に使われているRawモード,LPR,IPP印刷に対応し,複数のパソコンからの同時印刷が可能になります。職員室では,複数の教員で1台のプリンタを共有することも多いため,この機能を持ったものがよいと考えられます。
※Windows Vista/Windows 7からの印刷は,LPR(バイトカウント有効)を使用してください。LPR(バイトカウント無効)及びRAW印刷では,OS仕様との相性により,正しく動作しない場合があります。
ギガビットイーサネットに対応した製品もある
USBデバイスサーバは当初,データ転送の連続的かつリアルタイム性を必要とするWebカメラやUSBスピーカなどのUSB機器などのアイソクロナスモードを使用する機器は使用できませんでした。しかし,最近では高速データ転送を実現可能とするギガビットイーサネットに対応している製品も出回るようになり,アイソクロナスモードで動作する機器もネットワーク環境で利用することができるようになりました。
■設定
パソコン側の設定
研究で使用した製品は,DHCPがなくIPアドレスが自動取得できない場合は,APIPA機能が働いて「169.254.xx.xx.」というIPアドレスが自動的に割り当てられます。
※「xx.xx.」の部分は環境によって変わります。
そこで,一時的にパソコンのIPアドレスをこのネットワークに接続できるようにアドレスを変更します。なお,現在使用しているIPアドレス等はメモを取っておいてください。この作業が終わったら元に戻します。
(例)
 IPアドレス  169.254.10.111  ※10.111は任意のアドレス
 サブネットマスク 255.255.  0.  0
 デフォルトゲートウェイ 169.254.  0.  1
次に,このUSBデバイスサーバのIPアドレスを取得します。付属のユーティリティソフトから検索する方法もありますが,ここでは,コマンドプロンプトを使用します。
コマンドプロンプトを立ち上げ,「ping 169.254.255.255」を打ちます。このアドレスはブロードキャストアドレスといい,ネットワーク上に接続されているすべての機器に対してデータを送信する(この場合だとすべての機器に対してpingを送る)という意味です。
すると,図7のように,「Reply from 169.254.208.109」.と出てきます。これは,169.254.208.109.のIPアドレスを持つ機器から応答があったという意味になります。これが,現在のUSBデバイスサーバのアドレスになります。
※ このIPアドレスは自動で割り当てられるため,接続をし直す度にIPアドレスが変化します。
※ IPアドレスが検索できない場合は,ファイアウォール等が原因となっていることがあります。
USBデバイスサーバ側の設定
次に,USBデバイスサーバに固定IPアドレスを設定します。このとき,IPアドレスが競合しないように,事前にネットワーク内で使われていないIPアドレスを調べておく必要があります。
ブラウザでUSBデバイスサーバの現在のIPアドレスアドレス「http://169.254.208.109」に接続すると,図8のようなログイン画面が表示されるので,ユーザ名とパスワードを入れ,ログインします。
※検索したアドレスで接続できない場合は,以下の手順にて,例外に検索したアドレスを入力してください。
「インターネットオプション」→「接続タブ」→「LANの設定」→「詳細設定」→「例外」 
ログインをすると図9のようなネットワーク設定画面が表示されますので,固定するIPアドレス,サブネットマスク,デフォルトゲートウェイを設定します。また,DHCPによる自動設定を無効化するため,DHCP/BOOTPを「ENABLE」から「DISABLE」に設定をします。なお,デフォルトゲートウェイを設定しておけば,ネットワークが異なる環境からもUSBデバイスサーバに接続してある機器を使用することができます。
※今回は「192.168.12.220」にIPアドレスを設定をします。
これで,USBデバイスサーバに固定IPアドレスが振られました。確認のため,パソコンのIPアドレスを元の状態に戻した後,コマンドプロンプトにてping命令を打ち,設定をしたIPアドレスに通信できるかどうかを調べます。このとき,使用しているパソコンのIPアドレスが「192.168.12.xx」(USBデバイスサーバと同じネットワーク)になっていないと通信ができません。
アドレスから返答があれば正常に設定ができていることが分かります。
■考察
バスパワーで動作するUSB機器であれば,使用したいときにそのまま利用できますが,プリンタやラベルライタなどは機器がある場所まで電源スイッチを入れに行く必要があります。しかし,機器を移動して使用することを考えれば,USBデバイスサーバを利用してUSB機器を据え置きの状態で使用した方が効率的だと考えられます。今回の研究を経て,職員室内の誰でもUSB機器が使える環境になったため,効率よく業務ができるようになりました。
使用上の注意点
USBハブの種類と接続台数
・USBデバイスサーバに接続するUSBハブはバスパワー(ACアダプタが付属していないもの)ではなく,セルフパワー(ACアダプタが付属しているもの)のハブを使用します。
・一般的には,USBの接続可能数は15台です。
・USBハブも1台としてカウントされます。
・複数のUSBデバイスとして認識される場合は,接続できる台数は減少します。
・USBハブの多段接続はできません。
・バスパワーでの電源が供給できる機器の数は1台のみです。(メーカによって異なる場合があります。)
USB機器のドライバについて
USBデバイスサーバを使用してUSB機器を使用する場合,パソコン本体に直接USB機器を接続するときと同様に,各機器のドライバをインストールする必要があります。
■おわりに
職員室内でUSBデバイスサーバを使えば,限られたUSB機器を動かすことなく共有して利用することができるため,校務の効率化を図ることができます。組織的に校務の情報化を推進する為に是非ご活用ください。

愛知県総合教育センター

Silex











USBデバイスサーバは無限の可能性を秘める
 2018年2月27日  
最終更新日時 :2019年1月5日 
もんごんた
USBデバイスサーバ、、、ガジェット好きな方ならきっと気に入るガジェットです。私は3台持ってます。(今は中古しか買えませんがIODATAのETG-DS/US-HS)使い始めてから5年以上経ちますがまだ活用しています。
■USBデバイスサーバとは?
USB機器をLAN経由で複数のPCから接続できるようにする機器です。切り替えて使用することができるようになります。共有ではない点は注意してください。あくまでネット経由で接続を切り替える仕組みです。
接続する場合はクライアント側でソフトを動かして、使いたいUSB機器を接続します。
■USBデバイスサーバの種類
現在新品で買えるのはサイレックス・テクノロジー株式会社の以下の3種類です。
✔USB3.0ポートを持つDS-600
✔USB2.0ポートを持つDS-510
✔無線LAN(11n/a/g/b)とUSB2.0ポートを持つDN-520AN
◇使えるUSB機器
USBに接続して使うものはほぼ使えます。
私が試してみたUSB機器
✔プリンタ
✔キーボード
✔マウス
✔USBHDDやUSBSSD
✔iPhoneやAndroidスマホ
◇有線LANじゃないときついもの。
動かす際に情報量が多いものは有線LANを使わないと動きが遅くなったりします。
✔TVチューナー
✔USB-HDMI変換アダプタ(ディスプレイアダプタ)
◇動かなかったもの
✔ハードウェアで暗号化する仕組みのポータブルHDDやUSBメモリ
✔バッファローの地デジチューナー(恐らくIODATAのUSBデバイスサーバを使っているため)
■USBデバイスサーバのメリット
①USB機器を自由にレイアウトできる。
USBケーブルは5mが限界ですが、LANが敷設してある場所ならどこでもレイアウトできます。無線対応のものを利用すればレイアウトはさらに自由になります。
②物理的に取り外し、取り付けが不要
USB機器がPCの後ろに接続されている場合は取り外しや取り付けが不便です。それが不要になります。
③USB機器ごとに接続を切り替えることができる。
USBハブ単位ではなく、そこに接続されているUSB機器ごとに切替が選択できます。
■USBデバイスサーバのデメリット
①ログインするまで使えない。
Windowsのログイン画面ではキーボードやマウスは使用不可です。タスクバーに常駐して使うのでログインするまでは接続してくれません。
②ネットワーク負荷が高くなる。そして帯域が足りなくなると動きが鈍くなる。
仕組みがそうなので仕方がありません。大量のファイルコピーをしながらマウスやキーボードを使ったりすると遅くなります。有線のGigabitLAN接続のPCは影響は受けづらいですが、無線LAN経由だと遅くなることが結構あります。
③他の人が使っている場合は接続できない。
他の人が使っている間はそのUSB機器を使うことはできません。例外としてプリンタについては、印刷した時に自動接続、印刷が終わったら自動切断という機能が設定可能です。
■応用例
①騒音の大きいPCを別の部屋において使う。
USB-HDMI変換アダプタを使えばディスプレイも接続できるので静かな部屋で作業ができます。
映像は転送量が多いので、なるべく有線LANを使った方がいいでしょう。遅延は発生します。4Kやゲームは厳しいかもしれません。
PCとは別の部屋で使うイメージ
②拡張性のないWindowsタブレットと組み合わせる。
充電とUSB端子が兼用でUSB端子が足りないタブレットにも使えます。タブレットは無線で接続する場合がほとんどだと思うので、ディスプレイアダプタは少し厳しいかもしれません。
③BitLockerで暗号化したUSBHDD、USBSSDを切り替える。
BitLockerで暗号化したUSBHDDやUSBSSDを接続すれば、プライバシーを守ったまま切替ができます。
注意
BitLockerでUSBHDDを暗号化するにはWindowsのPRO以上のEditionが必要です。(暗号化した後はWindowsHomeや無印でも使えます。)
■コメント
📮おきんたより:
2020年5月5日 4:02 PM
DS-600を経由して、宅内LANで別部屋のディスプレイにUSB-HDMI変換アダプタ使って映像を出したいのですが、Amazonで安いのがあったので、frescologic.comのFL2000(これが製品名なのか分かりませんが)を使ってみたところ、惨敗でした。
PC直挿しは動くのですが、DS-600経由だとうまくドライバが認識されず、手動でドライバを充てても惨敗してしまいました。
伝送上の問題(ルータ等)もあるかも知れません。が、とりあえず物は試しで、別のUSB-HDMI変換アダプタを使ってみようと思い、参考にしたいのでご使用されている製品・型番を教えていただけないでしょうか。
何卒よろしくお願いします。
📮返信
もんごんたより
2020年5月5日 4:50 PM
おきんた様
コメントありがとうございます。検証したのは大分前なので製造完了ばかりですが、先ほど試してみたところWindows10でも動作しました。
USBデバイスサーバ (IODATAのETG-DS/US-HS)
ディスプレイアダプタ
1)上海問屋 DN-67041 USB3.0-HDMI (Magic Control Technology Corpのドライバ)
2)IODATA USB-RGB/D USB2.0-DVI (DisplayLinkのドライバ)
他のUSB機器は認識するんですよね?
📮返信
もんごんたより:
2020年5月5日 5:04 PM
サイレックスのHPでもDisplayLinkのものは動いているようなのでチップがDisplayLinkのものは動く可能性高そうです。(保証はできませんが、、、)
https://www.silex.jp/support/supportmodel_result_.html?product_category=&product_name=323&maker_name=1097&os_name=&os_cat_name=&ext_prod_cat_m_cid=&ext_vendor_m_vid=1097
📮返信
おきんたより:
2020年5月5日 5:25 PM
こんなページがあったんですね。
闇雲に試すよりかは、DisplayLink製品orドライバー使ってる製品の方が可能性は感じますね。
物色する際にこの点もチェックしてみます。
教えて下さりありがとうございます。
📮返信
おきんたより:
2020年5月5日 5:17 PM
お返事ありがとうございます。
助かります!
製造完了している(ぱっと検索しても在庫なさそう)のは残念ですが、今日頑張ってみて解決しなければ、IODATAさんのやつで試してみようと思います。その時はリンク踏んで購入します。
他のUSBデバイスについては、ひとまずUSBキーボードを繋いで使える事は確認しました。
unifyingレシーバーをデバイスサーバーに接続して、キーボード、マウス、ゲームパッドを繋いで使う計画で、取り急ぎキーボードだけ確認しています。
迂回策としては、テレビに向けてMiracastで映像は飛ばせるのですが、若干遅延がある(0.5秒~)ので、デバイスサーバー経由だとレスポンス向上するかなーと期待しているところです。
ついでに、Miracastする際に接続先のワイヤレスディスプレイが出てこない事がちょくちょくあるので、信頼性の意味でもディスプレイアダプタを試したいのです。
📮返信
もんごんたより:
2020年5月5日 5:38 PM
Miracastは確かに不安定ですよね。。。
一応IODATAのものはAmazonのレビューにDS-600で動作したとありますね
https://www.amazon.co.jp/dp/B006M5L538?th=1
遅延は発生するかもしれませんが、動作は安定するので頑張ってください('◇')ゞ

ガジェット好きの日記
https://mongonta.com/f296-howto-use-usb-device-server/












ネットワークラボを別室へ移しても使えるようにUSBデバイスサーバーを買ってみた。
 ネットワーク
2022-03-20
最近ネットワークの勉強をしている為、机の上にルーターが常時鎮座しておりなかなか圧迫感が凄い。今回はこれをなんとかするための実験的取り組みである。

t-hom’s diary
https://thom.hateblo.jp/entry/2022/03/20/211705






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