[通信][スマホ] Wi-Fiテザリングをルーター化する
Wi-Fiテザリングをルーター化する
Posted on2016年5月10日
Author岸本圭史
この記事をITシステム活用と言って良いかどうかは分かりませんが(^^;)。スマホのWiFiテザリング機能を使って有線LANを組む方法。スマートフォンのネット接続機能を使って、有線LAN接続のパソコンやIT機器をネットに繋げられないか?というのがこのページでの解説です。
スマートフォンでネットに接続。テザリングを有効にして他の機器も繋がるようにする。そのテザリングの接続を利用して、無線LAN機器をネット回線に接続。
■無線LAN機器の有線LANポートにデスクトップパソコンなどの有線機器を接続
こういった設定は特殊かな?と思いますが、実際私のお客様でこういう接続設定の必要に迫られた方もいらしたので、他の方の参考までに説明させていただきます。
✔用意する機器
・Buffaloの無線LANアクセスポイント(中継機能の備わったもの)・・・今回は「WXR-1900DHP」を使いました。
他の機種や他メーカーのものでも同様の事ができるかもしれませんが、全ての機器を検証するわけにもいかないので(汗)、取り敢えずこの機種なら出来るよ、ということで・・・
・テザリング機能の付いているスマートフォン
今回は、格安ケータイ会社で契約したドコモ系のSIMを使ったスマートフォン。Android5.1です。(テザリングが出来れば機種は問わないと思います、多分)
・有線LAN接続の出来るパソコン
今回は実験的にデスクトップパソコンとノートパソコンの各1台を使いました。
■設定方法
まず機種の確認と解説。機種は右図のようなバッファローの無線LANアクセスポイント(箱から出したばかりなので上部のアンテナを付けてませんが^^;)外側のフタを開けると右図のように初期値が書かれています。バッファローの無線LAN機器の場合、中継機能を使う場合の本体IPアドレスは192.168.11.100が初期値です。これ、設定の過程で使うことになるのでまずここをチェックしておきます。底面のスイッチを右図のように切り替えます
▽箱を開けたばかりの初期状態では、最初は「AUTO」「ROUTER」のところになっていると思います。これを「MANUAL」「WB」へ切り替えてから、機器の電源をONにします。
▽無線機器(WXR-1900DHP)の有線LANポートと、パソコンのLANポートをLANケーブルでつなぎます
また、この時点でスマートフォンのWiFiテザリング機能をONにしておきます。
▽以上の用意ができたら、LANケーブルで繋いだパソコンで設定画面を開きます
ブラウザ(インターネットエクスプローラーなど)のアドレス欄に「WXR-1900DHP」のIPアドレス(初期値のままなら「192.168.11.100」です)を打ち込みます
▽ログイン画面が出てきますので、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。
これも、初期値のままなら
ユーザー名: admin
パスワード: password
▽ログインできたら、画面右下の「詳細設定」をクリック
▽「無線設定」→中継機能(WB)とクリックして画面を出す
▽「手動設定をする」をクリック
▽WiFi電波を拾って接続する画面になる
▽薄緑色の欄に周囲に飛んでいるWi-Fiの電波名(SSID)が表示される
▽SSID一覧の中に、あらかじめ有効にしておいたスマートフォンのテザリング機能で設定してあるSSIDがあるはずですので、テザリングのSSIDを選択
▽選択したら、この画面上の欄にSSIDが入力されると思いますので、接続パスワードを入力
この他無線の認証・無線の暗号化などの欄も設定する必要がありますが、大抵の場合は(この記事を書いている時点では)「無線の認証:WPA2-PSK」「無線の暗号化:AES」で大丈夫だと思います。これらの設定が終わったら、「決定」ボタンをクリックして、設定は終了です。しばらくしたら、必ず設定したデスクトップパソコンなりノートパソコンなりを、再起動して下さい(※後で再起動の理由を説明)。再起動して、普通にインターネットに接続できたら、設定作業は無事成功、完了です。
設定を終えると・・・
スマートフォンのテザリング機能を有線LANルーター化すると、どうやらIPアドレスは「192.168.43.◯◯」となるようです。(デフォルトゲートウェイつまりルーターとなっているスマホのIPが192.168.43.1になっているので)・・・これは幾つかのスマホでやってみたところ共通だったのでAndroidでは共通でこうなるようです。
ところで、元々バッファローの「WXR-1900DHP」は、中継機能として使う場合「WXR-1900DHP」自身のIPアドレスは192.168.11.100でした。このため、上記の設定を終えた直後は、デスクトップパソコンのIPアドレス・デフォルトゲートウェイは「192.168.11.◯◯」になっています。このままではテザリングと無線中継の設定ができていてもネットには繋がりません。そこで、上記で書いたように、設定し終えたら必ず設定したパソコンを再起動する必要がある、というわけです。ちなみに、少しこういった設定に詳しい方には、この作業の後、「WXR-1900DHP」自身のIPアドレスを「192.168.43.××」に設定変更しておくことをおすすめします。後で設定をいじるときに何かと面倒がないので、ね。
ご注意:ここでの解説はあくまで一例であり参考例です。実際の設定・運営の際には必ず自己責任で行って下さい。
なお、こちらのページでその後の追加記事を掲載しています→Wi-Fiテザリングをルータ化する~追記記事~
岸本ビジネスサポート株式会社
https://kspc-biz.com/kaisetsu/pcit/160510wifitethering-rooter01/#google_vignette
自宅のLAN環境をそのままに、固定回線の代わりにテザリングを使う方法を考えてみた
【AQUOS R5G】
佐野正弘
2021年5月14日 06:00
相変わらず自宅で過ごす時間が多い今日この頃ですが、仕事に関して言えばオンラインで取材も原稿のやり取りも済んでしまうため相変わらず自宅で過ごす時間が多い今日この頃ですが、仕事に関して言えばオンラインで取材も原稿のやり取りも済んでしまうため、インターネットに接続できればあまり困ることはありません。ですがインターネットが使えなくなったとなれば話は別です。実はここ最近自宅の固定回線の調子が悪くなり、ビデオ会議の途中に突然接続が切れてしまうなどのトラブルに何度か見舞われました。たまりかねて修理を依頼したのですが、その間固定回線がまともに使えなくなってしまったのです。そんな時はスマートフォンのテザリングで代替しているのですが、その間は仕事に使うパソコンを、固定回線に接続している自宅のLANから完全に切り離すこととなるため、LANに接続しているプリンターやNASなどが使えなくなってしまいます。そこで今後のトラブルに備え、自宅内のLANを維持したまま固定回線からモバイル回線に切り替える方法を考えてみました。
最も手っ取り早いのは有線LAN対応のモバイルWi-Fiルーターをモデム代わりにして、自宅のLANに接続しているルーターに接続をする方法。ですが有線LAN対応のモバイルWi-Fiルーターは意外と値段が張る上、SIMの差し替えが必要なのも難点です。
では、スマートフォンだけで有線LAN接続する方法はないものか? と考えた結果、行き着いたのが「イーサネットテザリング」です。これはAndroid 11から提供されているもので、スマートフォンと他の機器を有線LAN経由で繋いでインターネット接続できるようにする仕組み。利用するにはUSB端子に接続する有線LANアダプターが必要ですが、1000円台から手に入るので安く済みます。そして丁度、手元にあった「AQUOS R5G」がAndroid 11にアップデートされたばかりでしたので、これを使ってイーサネットテザリングによる回線切り替えを試してみることにしました。まずは手持ちの有線LANアダプターをAQUOS R5Gに接続し、テザリングの設定画面から「イーサネットテザリング」を選びます。あとは有線LANアダプターにLANケーブルを接続し、それを自宅のルーターに、固定回線の代わりに接続するだけ。たったこれだけの操作で、自宅のLAN環境を変えることなくモバイル回線への切り替えを実現できました。
ただイーサネットテザリングはAndroid 11でしか使えないので、アップデートが提供されていない機種やiPhoneでは使えません。ではそうした機種でも使える方法はないものか……と探してみたところ、GL.iNet製の「GL-MT300N-V2」というものに行き着きました。これは旅先のホテルの有線LANを中継してWi-Fi接続するトラベルルーターの一種で、購入時の価格は約3000円。そして今回の目的を達成する上で重要なのはUSB端子を搭載しており、スマートフォンのUSBテザリングを中継して他の機器を有線・無線でインターネット接続できる仕組みが備わっていることです。
そこでこれと手元の「iPhone 12」を使って、固定回線からの切り替えを試してみることにしました。まずはUSBテザリングができる状態にしたiPhone 12をGL-MT300N-V2に接続し、そこからLANケーブルで自宅のルーターに接続します。そのあとGL-MT300N-V2とWi-Fiで接続し、設定画面から「ホットスポット共有」の「接続」ボタンを押すと、自宅のLAN環境を維持したままiPhone 12経由でインターネット接続できるようになりました。iOS 14以降を搭載したiPhoneで利用するにはファームウェアのアップデートが必要でしたが、他に苦労することはなく、割とすんなり接続できました。ただGL-MT300N-V2は、USB端子がUSB 2.0で有線LANも100Mbpsまでと、5Gスマートフォンの実力を生かすにはボトルネックが多いのも事実。あくまで臨時で使うことを想定していますし、筆者宅の5Gエリア化もまだ進んでいないので現時点では十分事足りるのですが、頻繁に使うなら値段は張りますが、ボトルネックが少ない上位のモデルを選んだ方がよいのかもしれません。
ケータイ Watch
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/minna/1324291.html
2017/08/18
スマホがWi-Fiルーターになる「テザリング」、大量通信の落とし穴
田代 祥吾=フリーランスライター
テザリングは、スマートフォンのインターネット接続をPCやタブレットといった別の機器で利用できるよう橋渡しする機能だ。スマートフォンが普及し、パケット通信が定額になった頃から広く使われるようになった。
テザリングを使うには、端末が対応していることが必要だ。ここ3~4年で発売されたAndroid端末やiPhoneは、大半が対応している。一方、テザリング機能の提供方法は携帯電話会社によって異なる。定額データ通信サービスのオプションサービスとして提供する事業者がある一方で、特に利用をコントロールしていない事業者もある。
大手携帯電話事業者3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)のテザリングの扱いはまちまちだ。ドコモは、特定のパケット定額サービスの契約者であれば、申し込みは必要なく無料で利用できる。auとソフトバンクは、特定のデータ定額通信サービスの契約者に有料のオプションサービスとして提供しているが、両社とも現在はキャンペーンにつき無料で提供されている。つまり両社とも申し込みが必要だ。格安SIMを販売しているMVNOは、大半がテザリングを申し込みなしで無料で使える。
テザリングは、携帯電話事業者によって申し込みの有無や無料になる条件が異なるため、事前に確認しておこう。画面はソフトバンクのWebページ
(出所:ソフトバンク)
3種類のテザリングがある
テザリングは接続方法の違いにより、USBテザリング、Wi-Fiテザリング、Bluetoothテザリングの3種類がある。その中で最も多く使われているのが、Wi-Fiテザリングだ。
Wi-Fiテザリングは、無線LANが利用できる機器であれば何でも接続でき利便性は高い。USBテザリングと違い無線で接続するため、ケーブルも不要だ。また、同じ無線を使うBluetoothテザリングよりも設定が楽で通信は速い。準備作業も簡単で、スマートフォンでWi-Fiテザリング機能を有効にするだけだ。Wi-Fiテザリングを有効にすると、スマートフォンが無線LANのアクセスポイント(親機)として起動するので、子機をその親機に接続すればよい。
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