1982年5月28日金曜日

[機器][LSDゲーム] 任天堂ゲーム&ウォッチ,オイルパニック(OIL PANIC)(1982)~マルチスクリーンシリーズ







オイルパニック(OIL PANIC)
ゲーム性 ★★★★ 上下画面に別々に気を配ったり、緊張感の連続。秀逸なゲームアイデア
操作性 ★★★★★ 特に問題無し
キャラクタ ★★★★ 表情豊かなスタンドマンや利用客が良い!キャラも大きめで尚良し!
サウンド ★★★ マルチスクリーンシリーズの濁ったような音がどうも・・・
ハード ★★★★★ 大幅な仕様変更にも関わらず高級さが失われないデザイン!凄い!
総合 ☆☆☆☆ 従来とは違う新しい受け止めゲーム。文句無し名作!
















[ゲーム][LSDゲーム] 任天堂ゲーム&ウォッチ,オイルパニック(OIL PANIC)(1982)~マルチスクリーンシリーズ
オイルパニック(OIL PANIC)
任天堂/ゲーム&ウォッチ・マルチスクリーンシリーズ/1982年頃
(C)1982 Nintendo
■ゲーム解説:2画面式の真価とは?!
オイルパニックのゲーム画面
ごくフツーのガソリンスタンド・・・。実は内部では・・・・。
上画面はガソリンスタンドの3階室内
を表しています。(スタンドマン、
緊急事態なのに笑うなっての!^^;)
オイルを一滴も漏らすな!!
オイルを漏らしたら火事発生ダ!一滴残さず受けとめろっ!  
電子ゲームは1982年を過ぎたあたりから様々な趣向を凝らしたゲームが登場する様になりました。
ものめずらしさから選ぶ時代になったと言うのでしょうか。
「出せば売れる」といった時代ではなくなったのもこの時期からです。
当然の如く、任天堂の「ゲーム&ウォッチ(以下G&W)」でもそうした状況を踏まえて、進化していきました。
初期モデルから画面がワイドになり、遂にこのゲームで2画面式になったのです。
しかし、2画面式になったからと言って、単純に「画面の広さが2倍=面白さが2倍」として考えてはいけません。
(縦長画面でなく)2画面式の特性を活かしたゲームデザインをしなければならないのです。
そういった意味で今回の「オイルパニック」はどうでしょうか。
 舞台はごく普通のガソリンスタンド(以下GS)・・。平穏な日々・・・と思ったのも束の間、
どうもオイル(orガソリン?)の出が悪いのが気になります。
調べてみると、GSの3階を通っているパイプからオイルが漏れているじゃありませんか!!
これは緊急事態です!
しかも、何故かパイプの下には火のガスコンロがあります・・!(^^;;;
オイルが火に引火したら火事(ガソリンだったら大爆発!)・・大惨事になりかねません。
そこでスタンドマンがガソリンを漏らさずバケツに受け止める事にしました。
(オイルの供給を止める事が出来なかったのは、利用客がいるのと、
営業を停止してしまうと売上に響いてしまうからでしょう。
設定がメチャクチャとはとても言えません・・・ 。^^;;)
上画面(3階)の天井にあるパイプからオイルが漏れています。
スタンドマンを左右に動かしてオイルを受け止めてください。無事に受け止めると1点加算されます。
これだけだったら、簡単なのですが、バケツはオイルを3回受け止めただけで
すぐに一杯になってしまうのです。 (^^;
(バケツが一杯の状態ではオイルを受け止める事は出来ません)
オイルを受け損うと、下にあるガスコンロの火がオイルに引火してミスとなります(上画面でのミス)。
 そこで、バケツからオイルが溢れないうちに下画面(2階)でウロウロしている人が持っている
ドラムカン(正式名称=ドラムカンを持った人)に溜まったオイルを移し替えましょう。
まず、[LEFT](又は[RIGHT])を数回押すと、スタンドマンはベランダから顔を出します。
(下の画面の3階にスタンドマンが表示されます)
さらに[LEFT](又は[RIGHT])を押すとスタンドマンはバケツをひっくり返し、
溜まったオイルを移し替えようとします。
この時、下画面の2階にいるドラムカンを持った人が所定位置(下写真参考)に居ないと、
移し替え損ねて、オイルが利用客に掛かってしまいミスになりますので注意が必要です(下画面でのミス)。
利用客が動こうとしないのは、オイルの漏れの影響で、なかなか給油が完了しないからでしょう。(^^;;
バケツに1滴溜まっている時に移し替えに成功すると1点、2滴だと2点、3滴だと5点加算されます。
「ドラムカンを持った人」がオイルを
受けとめてくれる位置を把握しよう!
ドラムカンを持った人の位置を把握して、効率良く移し替えよう!  このゲームでは上画面・下画面で別々にミスをカウント
しており、どちらかのミスマークが3つになった時点で
ゲームオーバーになります。
従来のG&Wで存在したミス帳消しシステムは
このゲームでも健在で、得点が300点になった時に
ミスがあると帳消しになる他、
ノーミスのまま300点に達するとチャンスタイムとなり、
しばらくの間、下画面のドラムカンを持った人が
2人登場して入れたい放題!しかも得点が2倍になります。
(古い言い方かもしれませんが、パチンコで言うと、
「チューリップが開いた状態」ってヤツですかねぇ ^^;;)
しかし、このチャンスタイムは時間制限が設けられているのであまり期待できません。
ゲームの展開自体がオイルの落ちてくるスピード・量に委ねられているからです。
それでも、チャンスタイムに出来るくらいじゃないと、最高得点に達するには
難しいかもしれません。
ギャァ~!オイルを受け損なったぁ!
アチチチ!オイルを受け損なったぁ!・・それでも余裕の笑みのスタンドマン・・・。(汗)
スタンドマンが3階室内(上画面)の窓から
顔を出すと、下画面の3階に現れます。
上手くオイルを移し替えましょう!
上画面から顔を出すと、下画面に現れます。この見事な表現に拍手っ!
うげ!お客にオイルを掛けてしまったァ!
(女性の方は既に「鬼嫁」状態 ^^;;)
「キィ~!何すんのよ!!」と女性は既に鬼嫁状態!(笑)
「チューリップ満開 (^^;」のチャンスタイム
チャンスタイム。オイルを入れて入れて入れまくれ~!  高得点への道はなるべくバケツを満杯にして移し替える事ですが
無理はせずに危なくなりそうだったら、すぐに移し替えるようにしましょう。
どのタイミングで移し替えるかの「駆け引き」がこのゲームの一番の醍醐味なのです。
また、画面の見方ですが、ドラムカンにオイルを移し替える度に視点を移動しないで、
下画面を視野に入るように上画面を見る方法が良いと思います。
プレイして再認識するのが、上下それぞれの画面に気を配らなければいけないという
ゲームアイデアの秀逸さ・・です。
ゲームAの序盤でそんなにオイルが激しく漏れて来ないのに関わらず、
緊張感の連続。オイルの落ちてくる間隔が短くなると、ホント、心臓に悪いです。(^^;;
2画面式を効果的に使った代表例とも言えるでしょう。
ミスを上・下画面別々にカウントしているのも特質すべきところです。
また、キャラクタ面から見てみますと、2画面式だからでしょうか、とても大きく描かれて表情豊かです。
今後、G&Wを含む電子ゲームは内容が複雑化し、キャラクタが小さくなっていきます。
奥深いゲーム内容を求めつつもキャラクタが小さくなっていくのに違和感を覚えてしまいます・・・。
私ってなんて欲深いんでしょうか・・・・・。
「フラッグマン」の愛くるしい大きなキャラが懐かしく思えてしまうのもこの時期です。
最後に素晴らしい内容のこのゲームですが、当時の私は強い印象を受けませんでした。
あまりプレイしなかったせいもありますが、従来使い慣れている「受け止め」要素を基本とした
ゲームシステムだからでしょうか。
もしかしたら「ドンキーコング」や「モンスターパニック」のような自由度のある能動的なゲームが
求められた時代だったのかもしれません。
しかし、このゲームは初のマルチスクリーンや2ミスカウント制など、
ハード・ソフト面ともにG&Wの中では異例の分類に入ると思います。
G&Wを語るには、欠かす事の出来ない作品である事は間違い無いでしょう。
■本体解説:マルチスクリーンの「こだわり」
「ゲーム&ウォッチ・マルチスクリーン」の詳しい解説は「ドンキーコング」をご覧ください。
このシリーズ、2画面の為にに折りたたみ式になっていますが、
開いたときに平らになりません。不良品?とんでもありません。
上下画面が見やすいように12度角度を取ってあるのです。
(本体裏の出っ張り→右写真参考)
こんな所からも任天堂の「G&W」に対してこだわりが感じられるのでした。
ただ、マルチスクリーンシリーズは閉じた時に本体をロックするプラスチックの
止め具部分が壊れやすいのか、私のを含め、友人の持っているマルチスクリーンの
多くが既に破損していたのでした。(涙)

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オイルパニック
OIL PANIC
(GAME&WATCHマルチスクリーン・任天堂)
Written by T鈴木
初のマルチスクリーン
オイルパニックは任天堂ゲーム&ウォッチシリーズ初のマルチスクリーンとして、1982年5月28日に発売されました。「♪マ~ルチ&マルチ」という外人さんが嬉しそうにゲーム&ウォッチを持っているTVCMが懐かしいですね(笑)。第1回で紹介した??ぢドンキーコング」同様、こちらも大ヒットしました。
ガソリンスタンドはまさにパニック!!
パイプから漏れてくるオイルをバケツで受け止めます。バケツには3滴までしかオイルが入らないので、いっぱいになったら下に捨てなければなりません。下にドラムカンを持った人がいるので、うまくドラムカンに入るようにオイルを捨てましょう。ドラムカンのない所に捨てるとミス。通行人がオイルまみれになります。
評価が分かれるゲーム内容
初のマルチスクリーンとあって、珍しさからか、結構みんな買ってました。う~ん・・・・でも筆者は同シリーズの「ドンキーコング」「グリーンハウス」の方が好きだったかな(笑)。上下の画面を上手く使っていることには違いないですが、結局は自機を左右に動かすだけのゲーム内容ですからね。従来のワイドシリースと一緒っていうか。(^^;) 
でもこの「オイルパニック」、電子ゲーム史に名を残すタイトルだということに違いはないです。マルチの中では手に入りやすいほうだしね。
参考文献:ゲームウォッチ大作戦(花華留多)

週刊電子ゲームレビュー
http://www5e.biglobe.ne.jp/~kiden/syuukan.htm








■懐かしい電子ゲーム時代
1979年頃,パドルでボールを打ち返すテニスゲームを組み込んだTVゲームが主流の頃にLED(光表示)などを採用した
電子ゲームが登場します。電子ゲームはTVモニタを必要としない主に電池式に携帯ゲーム機です。
LSIゲームとも呼ばれる電子ゲームはTVゲームと違って大抵1種類しかゲームが出来ませんが,
TVゲーム機に比べて安い事(TVゲームが1万~2万なのに対して電子ゲームが5~6千円)や,
バリエーションが豊富な点で子供達の間に徐々に浸透していきました。
1980年に任天堂がゲームウォッチを発売し,電子ゲームブームが訪れます。
このブームのおかげで,沢山のメーカーから電子ゲームが発売されました。
しかし,電子ゲームで使われているLEDやLCD(液晶表示)やFL(蛍光管表示)という技術は,
パターン(キャラクタ)を重ねる事が出来ない為に動きがコマ送り状になってしまうばかりでなく,
画面内に配置されるパターンの数が限られるためにうまく作らないと他と似たり寄ったりの内容になってしまうのです。
ゲーム内容的には何かを受け止めたり,パックマン・インベーダ・ギャラクシアン型のゲームが主流でしたが,
感受性豊かな子供達はよほどアイデアを練り混んだ「面白い」ゲームでないとじっくり遊んでくれません。
よって,ゲーム内容が他と同じでキャラを替えただけのゲームでは子供達は振り向いてくれないのです。
電子ゲームと言えども高額玩具である事には変わりません。1年の間に幾つも電子ゲームを買ってくれる家庭はそうなかったと思います。
子供たちは慎重にゲームを選ばなければならない,メーカーは面白いゲームを作らなければ売れない・・・・・。
「面白さ」を通しての一種の駆け引き,真に「面白さ」を追求していた時代かも知れません。
そんな電子ゲームブームも「ファミリーコンピュータ」の登場で,意外にも短い期間で幕を降ろします。
近年,ゲームはグラフィック・サウンド共にもの凄い勢いで進化しています。
しかし,ゲームも複雑になり気軽に,そして簡単に遊べるゲームが少なくなって来ました。
このページは当時電子ゲームを遊んだ方が懐かしんでもらおうと作成しました。
ここに掲載された電子ゲームを見て,押し入れから眠っているゲームをプレイしてくれたら幸いです。
あなたも当時夢中になって遊んだ電子ゲームのあのピコピコ音を思い出してみませんか?
■電子ゲームに対するメーカーのこだわり
電子ゲームには,同じメーカーでも様々な機種が存在します。
電子ゲームはどうしてもゲーム内容が単純になってしまうのでメーカーも最新の技術を駆使して
子供達の目を引こうとします。例えば,太陽電池を組み込んだり,三角柱で三面にスクリーンを搭載し回しながらプレイするものや
腕時計式のもの,中には必然性を疑う様なプラモデルの中に電子ゲームを組み込んだものやAMラジオ付きのものも存在します。
パックマン型のゲームや,業務用筐体を意識したゲームなど「見ても楽しい」のが電子ゲームの特徴で,当時の友達への自慢のネタにもなりました。
電子ゲームの発売していたのは主に任天堂,バンダイ,エポック,トミーなどでした。
任天堂は「ゲーム&ウォッチ」で一躍トップメーカーに,バンダイは「質より量(質もそこそこ良い)」,
エポック・トミーなどはFLゲーム機にて業務用に迫るクオリティを実現していました。
他にも,学研もかなりの数の電子ゲームを発売しており,当時本当に「この会社は『学習』研究社なのか?」と疑ったほどでした。
電子ゲームの初期の頃はオリジナル作品が多かったのですが,当時放送していたアニメーションを基にしたゲームも登場する様になります。
電子ゲームでアーケード作品(又はパクリ)はたくさん出ていましたが,LCDなどの特性上,かなり移植が難しかったようで,
キャラの知名度でそれなりに売れるアニメキャラ使用の電子ゲームをバンダイ,ポピー,ヨネザワ玩具などからかなり発売されました。
 私自身,「電子ゲーム」はこの1979年~1984年位までに発売されたLSIゲームの事を差すと思っています。
いまのLSIゲーム機はどことなく作りが安く,なんせメード・イン・ジャポンじゃないので,
もう心を振るわせる程の電子ゲーム機が登場しないのかと思うと少し寂しい思いがします。
■電子ゲームを手に入れるには?
さて,20年近く経った今,電子ゲームを手に入れる事は可能でしょうか?
答えは「可能」です。ただし,商品の入れ替えが激しい量販店では手に入らないと思います。
秋葉原などでレトロ商品を扱っている店がありますが,とんでもない価格設定(レア価格)をしている場合もあります。
そこで,ローカルな玩具屋を狙いましょう。「昔,通ってたけどいつの間にか行かなくなったおもちゃ屋」にもう一度足を運んでみましょう。
ただ,パッと見ただけでは見つからない場合があります。
ショーケースの中のファミコンソフトなどの奥を注意深く見てみましょう。意外と手に入らないモノが手に入るかもしれませんよ。
ただし,結構年数が経っている為に壊れている可能性があります。注意しましょう。
「壊れているかもしれないけど買う」と「買わない」とで,マニア&一般人を分ける事が出来るでしょう(笑)←ちなみに私は前者です(^^;)
   
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1982年5月22日土曜日

[ゲーム][LSDゲーム] バンダイ,恐怖の無人島(KYOFU NO MUJINTO)(1982)~LCDソーラーパワーシリーズ




[ゲーム][LSDゲーム] バンダイ,恐怖の無人島(KYOFU NO MUJINTO)(1982)~LCDソーラーパワーシリーズ
恐怖の無人島(KYOFU NO MUJINTO)
バンダイ/LCDソーラーパワーシリーズ/1982年頃
(C)1982 BANDAI ELECTRONICS
ゲーム性 ★★★
攻守を織り交ぜた内容は評価出来るが、少々のんびりした印象。
操作性 ★★★
問題なし。
キャラクタ(画面) ★★★★
バンダイの電子ゲームキャラは良いっ!
サウンド ★★
電池式のゲームに比べれば貧弱だがソーラー式でサウンド有りは評価出来る
ハード ★★★★
他社のソーラー製品に比べ、ダントツに良いボディ!
総合 ☆☆☆
ソーラーパワーシリーズの名に恥じないゲームだが少々インパクトに欠けるかも
     
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(上)やっとの思い出で一命を取り留めた遭難者を容赦なく襲うサメの姿・・・。
左端に島が見えたら速攻で上陸せよ!






■ゲーム解説:SOS!!サメと対決、サバイバル(パッケージより)
カメラが捕らえた決定的瞬間!
恐怖!飛行機の墜落現場!はたしてパイロットは助かるのか・・?!
(上)やっとの思い出で一命を取り留めた遭難者を容赦なく襲うサメの姿・・・。  
あなたは「無人島に行きたい」と思った事がありますか?
無人島=夢の楽園・・・。無人島に行けば、苦しい勉学・仕事から解放されて自給自足でのびのび暮らせる・・・。
これは誰でも描く「夢」でしょう。
(「夢の楽園」な「オイシイ所・痛い所」などはレオナルド・ディカプリオ主演の映画『ザ・ビーチ』で
克明に描写されてましたね。)
私は「無人島」と言えば、1972年1月24日にグアム島密林から奇跡的生還した横井庄一軍曹の
ニュースを思い出します。(と言ってもリアルタイムにこのニュースを観た訳ではないのですが ^^;;)
もしかしたら、ゲームの誕生の背景には、このニュースが題材になっているのかもしれませんね。
(あ、ゲーム発売から10年前のニュースだから少々無理があるかも・・ ^^;;)
横井氏にとってグアム島密林での生活は辛いものだったに違いありません。
「夢の楽園」でありたい無人島・・・・。
しかし、このゲームもタイトルの通り、主人公(遭難者)にとってあまり良い存在では無いのです。
さて、どの様な「無人島」になっているか、ゲームを始めて確かめてみましょう!
ゲームは第1パターンから始まります。
いきなり飛行機が墜落して、主人公が漂流してしまいます。
無地、海に不時着し、何とか一命を取り止めたパイロットですが、物事はそう上手く運びません。
広い海に人間がただ一人残された場合は必ずサメが出てくると相場は決まっているからなのです。(^_^;;;;
(電子ゲームではサメは悪役の人気者で、かなりの数のゲームで登場します。 ^^;)
このゲームも例に漏れず、非情にもしっかりとサメが襲ってきますので、
[LEFT][RIGHT]キーを使ってサメを避けましょう。(10点加算)
(もちろん、サメに襲われると1ミスになります。)
このシーンでミスせずにサメを避け続けて100点以上得点すると、時折左端に無人島が
現れるようになります。島が現れたら[LEFT]キーを連打して主人公を左端まで移動させて
上陸させれば、このパターン終了!ゲームは第2パターンに移ります。
この第1パターンではサメのキャラクタの配置が変則的なので、
避けるのが少々難しいかもしれません。
幸い、サメと遭難者(主人公)が蜂逢わせになっても、ミスになるまで少し時間がありますので素早く行動する事がミスの減少・・・高得点へのカギになるでしょう。
サメの襲撃を避けつつ、無事に上陸出来てホッと一息・・したいのですが、そうはいきません。(涙)しつこいサメが無人島まで襲いかかってくるのです。もしかして飢えているのでしょうか。しかし、このパターン2では遭難者は棍棒を持っているので、反撃出来るのです。これまでの恨みを晴らすべく、サメを退治しまくりましょう!(笑)
(パターン1)
生き延びる為にはサメを避けてまくれ!
パターン1画面:生きる為には避けまくるんダ!
左端に島が見えたら速攻で上陸せよ!
島を発見したら、速攻で上陸だ!!
(パターン2)
ココナッツを避けながら、サメを退治せよ!
パターン2画面:ココナッツを避けつつ、サメに逆襲ダ!
「痛てッ!」ココナッツに当たる遭難者
ココナッツに当たると、棍棒を振る動作をするのは何故だろう?  ところが、無人島の1本しか無いヤシの木から、なんとココナッツが雨の様に
降ってきて、遭難者の行動を妨害してくるではありませんか! ^^;;;
これにあったらひとたまりもありません。ココナッツを避けた結果、サメを退治できなくても
ミスにはなりませんので、ココナッツが落ちてくる方法を素早く見極めて、
無理なく確実にサメを退治していきましょう。棍棒を振るには[ATTACK]キーを押します。
サメを退治する毎に20点加算されます。
サメとの遭難者の当たり判定は甘めに設定されているのですが、サメが出てきて
しばらくしてから退治しにいくとキャラクタが重なった瞬間にミスになる場合がありますので
注意が必要です。
このパターンでサメに噛まれたり、ココナッツにあたると1ミスとなり、舞台は
パターン1に戻ります。
パターン2でミスせずに500点を得点すると、出てきたイカダに遭難者が
飛び移り救助船に乗って500点のボーナス点が加算されます!
そして次の飛行機が墜落し(笑)、次の遭難者が海に投げ出され(汗)、
舞台は再び海の中へ戻ります。(^^;;;
 このゲームをプレイして思った事は少々のんびりした感じを受ける事です。
ソーラーパワーシリーズの宿命でしょうか、サウンドが貧弱なのも、
のんびりした印象を後押しする結果となっているのです。
また、ボーナス制度もゲーム進行の一部の演出にしか見えず、
自動的に加算される方式ではなく、「謎のピラミッド」等の様な条件制「~したらボーナス点」にした方が
有難味があると思いました。
(同じのシステムでも「バクダンマン」等はテンポが早いので、ボーナス加算時にはインターバルにもなって
有り難い存在なのですが・・)
とは言え、当たり判定を易しくなっていたり、効率の良いキャラクタの配置はさすがバンダイ、
名シリーズに恥じない出来と思わざるを得ません。
ソーラーパワーシリーズを集める際に外せない1作ですので、ぜひ手に入れて遊んでみて下さい。
■本体解説:電子ゲームの人気ブランド・シリーズ!
「LCDソーラーパワー」シリーズについては、「大脱走」「激戦!Uボート」をご覧下さい。
太陽電池を用いた電子ゲームは電子ゲーム全盛期(1982年頃)から様々なメーカーで登場しましたが、中でもバンダイ製のこのシリーズは本体デザインがコンパクトの様に折りたたみ式で
とても良く、ゲームに2パターン制を用いたりして、人気ブランドとしてしっかりとした地位を確立していきました。
本体のカラーリングもゲーム内容にマッチしていて「緑色」、
まるで、無人島に生い茂る木を意識したようなカラーになっています。
本体デザインについては電車の中で女性が化粧をすべくコンパクトを出すと思いきや、ソーラーパワーを取りだす・・・と言った事があっても良かったんじゃないかな~と常々思います。(笑)
ただ、ソーラーパワーダブルパネルシリーズはやりすぎ感がありますけどね・・。
     
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1982年5月21日金曜日

[ゲーム][LSDゲーム] 学研,アミダー(AMIDAR)(1982)~業務用ゲームの電子ゲーム移植版




[ゲーム][LSDゲーム] 学研,アミダー(AMIDAR)(1982)~業務用ゲームの電子ゲーム移植版
アミダー(AMIDAR)
学研/1982年頃
(C)1982 KONAMI/GAKKEN 
ゲーム性 ★★★★★
テンポが良く遊びごたえがある内容!
操作性 ★★★★
多少操作しにくい部分もあるが反応の良いスティック
キャラクタ(画面) ★★★★
ブタ・モンスターやフルーツなど賑やかな画面!
サウンド ★★★★★
寂しさを感じない賑やかなメロディ!
ハード ★★★★
デザインは良いと思うが、少々大きいかも。
総合 ☆☆☆☆☆
業務用そのままと言っても過言では無い!プレイ必須だ!
     
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■ゲーム解説:業務用そのままの「遊べる」電子ゲーム!
アミダーのゲーム画面
アミダーのゲーム画面
ちゃんと迷路状に線が引いてあります  
昔のコナミは良かった・・。黎明期の業務用ゲームやファミコン(FC)・MSX等で数々の良質ゲームを発売、多くのファンを魅了してきました。
そして、ナムコやタイトーなどと共にゲーム文化の発展に大きく貢献した大手ゲームメーカーです。
「グラディウス」「ツインビー」はご存知の通り、大ヒットとなって看板シリーズとして現在でも続編が登場しています。
特にコナミはMSXにも非常に力を入れており、他機種同様に名作ゲームを次々連発、「コナミ無くしてMSXは語れず」と言っても過言では無かったのです。
私はFCの「沙羅曼蛇」「グラディウスII」の渾身の出来に感激し、MSXの「メタルギア」でデータレコーダーをピーピーガーガー言わせながらMSXFAN片手にクリアしたり、「グラディウス2」等に搭載されたSCC音源の音色に胸を打たれたものでした。懐かしい思い出です・・・。
(さすがに最近のジャレコの「VJ」を巡る争いには興ざめしましたけど。^^;;;;)
さて、話は横道に反れましたが(反れすぎ ^^;)、電子ゲームの発売された頃のコナミのゲームと言うと「フロッガー」「スクランブル」「スーパーコブラ」等があります。
聞き覚えのある方が多いかと思いますが、コナミのゲームの多くは電子ゲームに移植されているのです。
今回紹介する「アミダー」も業務用で、アイデアが光る佳作といったゲームでしたが、気になるのは制限の多い電子ゲームへの移植具合。
あまりにアレンジが掛かりすぎても、「マリオブラザーズ」の様な秀作で無い限り、業務用ファンを魅了する事は出来ません。
はたして、電子ゲーム版「アミダー」はどのような出来になっているのでしょうか?
 「アミダー」・・この名前を聞いてピンと来ない人はまずいません。(笑)
ゲームフィールド上がアミダ状になっているから付いた名前でしょう。
安直かもしれませんが、世の中の商品名なんて皆こんなもんです。
(例えばNTT関連で言えば「ドッチーモ」「テレホーダイ」等とか、
最初聞いた時はギャグかと思いました。それと「~くん」と言う名前が
付けられている場合は大抵その商品の内容から付けられている場合が
殆どです。要するに聞いてすぐ分かる名前にしているんですね。^^;;)
電源スイッチをゲームAにするとデモンストレーションが始まるので
JUMPボタンを押すと、メロディが鳴ってゲームスタート!
(ここでピンッと来た方はかなりのゲーム通です!このメロディ、
なんと業務用のメインBGMなんですね。なんだか学研の意気込みが早くも
感じられますね。)
☆「アミダー」キャラクタ紹介☆
ブヒブヒ~ッ!食いしん坊で悪かったナ! (ブタ)業務用でもアミダくじだけの役回り
だったけど今度は主役さ!
ブタめ・・いい気になるなよぉ~。 (モンスター)俺達ゃ仲良し3人組~。
おっと、でもタイムボカンのヤツらとは
違うぜ。(意味不明)
八百屋じゃないけど、おいしいフルーツはいかが? (フルーツ)
色とりどりのフルーツがゲームを
賑やかにする!
どんどんフルーツを出して、
得点稼ごうゼ!
パワーアップの秘密も隠されているゾ!
ゲームA画面:どんどん食え!
迷路を頭にたたき込んでとにかくエサを食べまくれ!
ゲームAではエサを食べると
フルーツが出現!
エサを食べるとフルーツが出現!  ゲームAでは、アミダ上のフィールドにエサが散りばめられています。
ブタを動かしてモンスターを避けながらエサを全て食べてしまいましょう。
(業務用では訳の分からないキャラばかりでしたが、
変更された電子ゲーム版のキャラの方が可愛くて良い感じです。)
エサを食べる毎に10点が加算されます。アミダ状の迷路にはフルーツが
隠されており、周辺のエサを食べるとフルーツが出現、20点が加算されます。
ゲーム開始初期からモンスターが3匹とキツイ設定ですが、もしモンスターと
ぶつかりそうになったら、JUMPボタンを押す事で1パターンで3回、回避できます。
全てのエサを食べると1パターンクリアです。
尚、四隅のフルーツを出現させると、一定時間無敵になって敵に逆襲出来ますので
エサを1つだけ残しておき、タイミングを見計らってパワーアップするなど有効に
利用しましょう(モンスターを1匹目は10点/2匹目は20点・・と得点が加算されます)。
このゲームAでは「パックマン」風な内容となっていますが、テンポが早く
フルーツ出現やゲーム音の賑やかな演出が手伝って一味違う内容となっているのです。
ゲームAやゲームBを1パターンをクリアするとアミダくじのボーナスゲームが楽しめます。
移動しているブタをJUMPボタンで止めて、アミダくじをスタート!
(私はこの時、「あみだっくじ~あみだっくじ~・・」と言う「オレたちひょうきん族」の「タケちゃんマン」で出てきた「アミダババァ」の歌が思い浮かんでしまいます・・。)
無事、アミダくじが成功するとボーナスとして100点が加算されます。
アミダくじ上でのブタの動きは決まっているので、止める位置を把握しておく事も高得点のカギと言えるでしょう。
エサを全て食べてパターンクリア!
フルーツのお陰で画面は非常に賑やかだ!
フルーツ一杯で賑やかなクリア時画面
 ゲームBではゲームAとは全く違う内容になっています。
今度はブタを動かすと足跡(点)が出来ます。足跡で四角く囲うとフルーツが
出現します。フィールド上を全ての足跡で埋めると1パターンクリア。
ただし、囲う途中で別な場所を(四角く)囲おうとすると、今までの付いてきた足跡が
消えてしまいますので注意してください。このゲームBこそアミダーの醍醐味でしょう。
敵を避けながら足跡を全て埋めるのは容易な事ではありません。
このアミダー、ボーナスゲームのアミダくじはもちろん、緊急回避の要素、パワーアップ要素や2種類のゲーム構成・メロディなど、業務用ファンもうなずく再現度です!学研の移植にこだわり・意気込みがヒシヒシ感じられるのです。
電子ゲーム版を先にプレイした人が、タイトルを伏せて業務用をプレイしても何のゲームか分かる位だと思って差し支えないでしょう!
強いて違う所といえば、業務用では2種類のゲームを交互に登場させる面構成でしたが、電子ゲーム版ではそれぞれ独立した形になっていると言う事でしょうか。
単に「見た目」のゲーム数を増やしたかったと言うのもあると思いますが、おそらく業務用と違い電子ゲーム版では2種類のゲームの見分けが付かないと言った理由もあるのでしょう。
ゲームBではモンスターを
避けながら
足跡を付けまくれ! グルッと回ってフルーツ出現!
モンスターを避けながら、画面一杯に足跡を付けるんだ!
足跡で囲むとフルーツが出現!
囲っている最中に他の四角を
囲もうとすると
足跡が消えるので注意!!
ボーナスゲームのアミダくじ。
ブタの動くパターンを覚えよう!
素早く動くブタを止めて、アミダくじ開始!!  このゲーム、画面がカラフルなだけでなく、フルーツ出現などの効果的な演出、
軽快で多彩なメロディも、テンポが良いゲーム内容をさらに盛り上げているのです。
この三拍子はそう実現できるものではなく、「アミダー」自体が電子ゲームに向いて
いるのと、電子ゲーム上でそれを見事に再現した学研の技術の現れでしょう。
(カラフル・メロディが休み無く鳴っているバンダイの「きてよ!パーマン」は
それほど盛り上がりません。これはゲーム内容にも問題があったのかもしれませんが・・。)
しかし、悲しい事にこの機種(同シリーズ)には「ディグダグ」がありました。
業務用の「ディグダグ」は当時爆発的人気、ナムコの看板ゲームと言っても過言では
ありません。電子ゲーム版でも、その人気を反映してか「アミダー」よりも
「ディグダグ」の方が人気があったのでした。
はっきり言って、電子ゲーム版では面白さにおいて「アミダー」は「ディグダグ」
より数段上だと思います。レア価値など抜きにして、遊んでいただきたいゲーム、
それが「アミダー」です。そろそろ正当な評価をされても良いかと思う今日この頃です・・・。
当たり~!ボーナスゲットだ!
アッミダくじ~、アッミダくじ~・・でボーナス100点!
■本体解説:見た目と実用性を兼ねたデザイン
アミダー本体クローズ時  本体機種には「アミダー」の他に「ディグダグ」「ジャングラー」があります。
折りたたみ式のこの本体、さぞかしコンパクトになっている事と思いきや、
かなりのデカさです。当時、電子ゲーム本でさぞかし小型化しているだろうと思っていた私は
ゲーム機本体を見て驚いてしまいました。
単2乾電池×4本使用とくれば、本体がかなり大きいと想像できますね。
私個人では「ボンブマン」並に小型化していれば何処でも持ち運びが出来て嬉しいのですが、
これが「アメリカンスタイル」・・いや、「アーケードスタイル」なのでしょう。
がっしりした本体、大画面、派手なメロディ、そして多い消費電力・・(笑)。
FL機には「小型」は似合わない・・当時の電子ゲームのラインナップから見てもそう感じ取れます。
この機種、レンズ使用の拡大画面やレバー・ボタンの位置など本体デザインは良いと思います。
画面を閉じるとレバーなどの操作部分が隠れるのも特質すべきところです。
ただ画面を閉じた時に見える本体上部のアミダーの絵がシールと言う若干頂けない部分もありますが・・。
実用性と見た目の両方を兼ね備えたデザインとしては参考になると思います。
■備考:電子ゲームは「知育トイ」です?!
とにかくカラフルな画面の「アミダー」。
もっともっと堪能したい!・・と思ったアナタに朗報です!
説明書に記載されていないのですが、JUMPボタンを押しながら電源を入れると、図の様に全パターンが表示されます。
しかも徐々にパターンが表示されていくと言う凝りぶり。
これはもしかしたらテストモードってヤツでしょうか?!
ひょっとしたら業務用の立ち上げ時の画面を意識しているのかもしれませんね。
この抜け目の無い作り、学研製のFLゲームには「力作/名作」と呼ばれるものが
多いのです。
どう考えても、学研にゲーマー魂(根性)を持った社員がいたとしか思えません。
そう思うととても親近感が沸きますね。(当時はTVゲーム業界にも参入してましたし・・)
私は前から思っていたのですが、学研の「フィッシングボーイ」の箱を見ると、問い合わせ先が「知育トイ事業部」になっています。
もしかしたら、電子ゲームは「玩具」じゃなくて(子供の頭脳を発展させる)「教材」だ!!
・・とか言う意気込みで電子ゲームを発売していったのではないでしょうか?
でも、アミダーでは「知育トイ・ホビー事業部」になっている事から「やはり玩具だ」との
意見に落ち着いた・・・と、勝手な想像を膨らませてしまうのですが実際はどうなのでしょう?
     
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1982年5月20日木曜日

[機器][PC] SHARP MZ-700シリーズ

MZ-721




MZ-731





Sharp,MZ-700
名称 MZ-711
MZ-721
MZ-731
発売日 1982年11月?日
定価 MZ-711 79,800
MZ-721 89,800
MZ-731 128,000
CPU Z-80A(3.58MHz)
ROM 4KB (モニタ)
4KB (キャラクタジェネレータ)
RAM メイン 64KB
ビデオ 4KB
テキスト 40x25文字 カラー 8色
80x25
グラフィック なし
(セミグラフィック機能として80x50ドット表示できます)
サウンド 単音8253から出力
外部記憶デバイス CassetteTape 1200 bps(721,731)
インタフェース プリンタインターフェイス
カセットインターフェイス内蔵
アナログジョイスティックインタフェースx2
その他 外部フロッピーディスクは拡張ボードが必要(1F07等が使用可能)
711はデータレコーダー
プロッタプリンタはオプション
721はプロッタプリンタはオプション
HAL研究所より発売されたPCG700を使用すれば文字の形状定義が可能
電源  
寸法  
重量

1982年5月19日水曜日

[ゲーム][LSDゲーム] バンダイ,大脱走(DAIDASSO)(1982)~LCDソーラーパワーシリーズ



[ゲーム][LSDゲーム] バンダイ,大脱走(DAIDASSO)(1982)~LCDソーラーパワーシリーズ
大脱走(DAIDASSO)
バンダイ/LCDソーラーパワーシリーズ/1982年頃
(C)1982 BANDAI ELECTRONICS
ゲーム性 ★★★★
看守の目を盗んでの鉄格子ギコギコのスリルが最高!
操作性 ★★★★
操作良好!
キャラクタ(画面) ★★★★
バンダイキャラって本当にいいよねって思わせるゲーム
サウンド ★★
ソーラーパワーでは、仕方がないのか?演出が良いだけに惜しい!
ハード ★★★★
他社のソーラー製品に比べ、ダントツに良いボディ!
総合 ☆☆☆☆
ソーラーパワーの中では1、2番のデキだと思います!

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■ゲーム解説:看守の目を盗んでいるわりにはバレバレ?(笑)
大脱走の第1パターン画面(牢の中)  私がソーラーパワーの存在を知った時、かなり衝撃を受けました。
今まで、電子ゲームを毎日何時間もプレイしていた為に電池代もバカになりませんでした(少ないお小遣いなので)。
それが、ソーラーパワーでは太陽電池の為にボタン電池不要・・・0円になる・・・。
どうして太陽の光だけでゲーム画面が出るのかとオロオロするばかりでした。
後になって考えれば太陽電池式の電卓(ソーラー電卓)が既に出ているんだから、
太陽電池式のゲームが出るのは時間の問題だったのかもしれません。
しかし、当時の私は小学生だったんで電卓なんてロクに触っていないので
ソーラー電卓なんて知る由もありませんでした(汗)。
(それどころか電卓を使ってちゃんと計算しなければいけない仕事なんてあるのか・・と思っていたくらいです)
 さて、大脱走ですが、プレイヤーは何故か捕まっています。こうなると目的は一つ、脱走するだけです(笑)
いじわる(?)な看守は常時、見張っています。プレイヤーはベッドで女性のボスターに見とれているふりをします。
看守がいなくなった隙に鉄格子に近づき、隠し持っていたノコギリで鉄格子をギコギコ切っちゃいます。
看守がドアを開けた時にベッドに戻っていないと、脱走計画がバレてしまってミスになります。
鉄格子を1つ切る(鉄格子の前でLEFTキーを10回押す)と10点加算されます。3本切ると無事外に脱出出来ます。
実はこの看守、かなりのやっかい者でフェイントのオンパレードです。連続でドアを開けたりしてイヤな奴です。
本当に看守の目を盗まないと脱出出来ません(笑)。頑張って脱出しましょう!(題材がヤバい様な気がしますが・・・)
あと、ずっとベッドにいればいいじゃないか・・と思われますが、ベッドに20秒間以上寝ていると、自動的に移動させられます。
大脱走のミス時画面
大脱走の第2パターン画面(牢の外)  脱出成功!・・と思いきや、なんと既にバレバレ状態・・(笑)
数限りない警察犬が襲ってきたり、看守はピストルを発砲しまくったりと、
地獄絵図そのものに見えます(汗)。脱走者を殺す気でしょうか?
プレイヤーは当然、これらを避けなければいけません。警察犬の攻撃を避ける毎に10点加算されます。
向こうに仲間のクルマがある時に駆けつけると、無事脱出成功で500点のボーナスとなります。
牢の外で警察犬に襲われたり、看守の銃に当たってもミスにはならずに牢屋の中に戻されます。
この辺はバンダイのソーラパワーで良く使われているシステムです(ミスは第1パターンのみ)。
このゲーム、牢屋の中と外とでは全く違うゲームになっていて、本当に感心させられます。
バンダイのキャラはなかなか漫画的で表情豊かで良いと思います。
看守の目を盗んで鉄格子をギコギコ・・・これはかなりスリリングな行為です。一見の価値ありなゲームだと思います。
■本体解説:閉じれば非常にコンパクト!電池代不要の凄いヤツ!
上のゲーム解説でも書きましたが、太陽電池式の為にボタン電池などは一切必要ありません。また、コンパクトの様に閉じる事が出来ます。
ソーラーパワーシリーズには他に「天国と地獄」「謎のピラミッド」「恐怖の無人島」「激戦!Uボート」「謎の沈没船」等があり、
液晶板を2枚使って、しかもジョイスティック装備のソーラーパワー・ダブルパネルがあります。
ダブルパネルシリーズには「エアポート・パニック」「悪霊の館」「秘境!アマゾン」「Mr.フランケン」等があります。
LCDソーラーパワーはサウンドを装備している為か、蛍光灯などの弱い光には反応せず、昼間の明るい時や電気スタンドの下でないと動きません。
■当時の思い出
このゲームは、友人のA.Y氏に借りてプレイしました。
個人的にはソーラーパワーの中では「謎のピラミッド」の次に好きな作品です。
ソーラーパワーのボディって白いから、時が経つと黄色く変色しちゃうんですよね。
個人的にこの部分がイヤです(笑)

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1982年5月14日金曜日

[ゲーム][LSDゲーム] バンダイ,ツッパリコンサート(TSUPPARI CONCERT)(1982)~プロもマッ青 熱狂ライブ!


[ゲーム][LSDゲーム] バンダイ,ツッパリコンサート(TSUPPARI CONCERT)(1982)~プロもマッ青 熱狂ライブ!
ツッパリコンサートの本体
ツッパリコンサート(TSUPPARI CONCERT)
バンダイ/LCDゲームデジタルシリーズ/1982年頃
(C)1982 BANDAI ELECTRONICS
ゲーム性 ★★★
中途半端な受け止めゲームになっている様な気がする
操作性 ★★★
機敏な操作を要求されるが、ボタンが少し小さい(子供には問題なし?)
キャラクタ(画面) ★★★★
ツッパリバンドのキャラクタがイカす!バンダイはキャラクタ描くのが上手!
サウンド ★★★
ミスした音がゲームデジタルの中では凝っていると思う
ハード ★★★
カラーリングがイマイチ・・・?
総合 ☆☆☆
設定がイカしたゲーム。ゲームデジタル3980円シリーズの名に恥じない作品

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■ゲーム内容:プロもマッ青 熱狂ライブ!(パッケージより)  
近年、"音楽"を扱ったゲームが多く発売される様になりました。
内容的にはリズムに合わせて演奏を楽しむものがほとんどです。
(Beat Maniaなどでゲームセンターで達人の演奏を聴くと感動を覚えますね)
電子ゲームでも音楽機能を搭載した機種はいくつかありました。
しかし、「音楽を演奏しているバンドそのもの」を題材にしたゲームはそんなにないでしょう。
このゲームの名は「ツッパリコンサート」。
バッチリ笑えてインパクトのある名前のこのゲームの舞台は80年代初めのツッパリバンドのコンサートホール。
"横浜銀蝿"を始めとするサングラス・リーゼントに皮ジャンがトレードマーク(?)のツッパリバンドが流行っていた
頃の時代です。もちろん、このゲームの主人公はそんな格好をしたツッパリギタリスト(ボーカル)です!(^^;)
超満員のコンサートホールにファンも次第にテンションが高くなるのでしょうか、
演奏中にも関わらず花束などのプレゼントを投げてくるではありませんか!
ツッパリギタリストを左右に動かして、ノリノリ気分でプレゼントを受けとめましょう(20点加算)。
プレゼントを受け損なってもミスにはなりません。
ただし、ツッパリギタリストは常に右腕を上下していて、各プレゼントが観客の手から離れて2コマ目に到達した時に
近くに移動させないと受け止めてくれませんので注意して下さい。
(実際に受け止めるのは3コマ目なのですが、この時に移動させても受け止めてくれないと言う事です。)
・・と、ここまでは良いのですが、なんとツッパリギタリストを引きずり落とす観客が出てきたのです!
ファン心理から来るものと言ってしまえばそれまでですが、こんな事されてはひとたまりもありません。
最前列の観客が手をさしのべたら、すばやく避けてください。
観客に捕まると、ステージから引きずり落とされミスとなります。
痛々しいツッパリギタリストのミスマークが表示され、3回ミスするとゲームオーバーになります。
ゲームデジタルの基本システム通り、得点が1000点毎にひと休み、
左端の女の子にKISS(キッス)をもらってボーナス500点が加算になります。
ツッパリコンサートの画面2
キケン!
ミス画面(見にくくてゴメンナサイ!)
出演者には手を触れないで下さい!
 以上がゲームについてですが、実際に遊んでみると設定は面白いのにゲームは平凡(基本の受けとめパターン)
と言う印象を受けます。しかも従来と違い、プレゼントを受け損なってもミスにならない所が
緊張感がイマイチ沸かない原因にもなっていると思います。
特にゲーム開始後、何もしなくても700点近く得点出来てしまうのにはゲーム内容的に問題があるのでは
ないでしょうか。
しかし、名作揃いの3980円(サンキュッパ)シリーズの名に恥じない印象深い作品である事には
変わりありません。比較的、手に入りやすい機種ですので、これを機にプレイされてみてはいかがでしょうか。
祝福のKISS
ボーナス時のキッス1
ボーナス時のキッス2
ボーナス時のキッス2
ヤッタネッ!
■本体解説:本体の細かい仕様変更、さりげない気配りがグー!
ゲームデジタル3980円シリーズについては、「ハンバーガーショップ」「影忍者」「Dr.デンタル」をご覧下さい。
このシリーズ、途中の機種から電池蓋にネジが付くようになりました。これは誤って子供がボタン電池を飲み込まない様に
配慮したものとの事です。このネジの紛失率が非常に高かったのは言うまでもありません(笑)。
また、このタイプになってから元から電池は組み込まれており、絶縁シートを取り除いて使用するようになりました。
     
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1982年5月6日木曜日



[PCソフト] NEC PC-8001アプリケーション,関東電子
関東電子
◆mysoft
ジャンル: アプリケーション
タイプ練習とワードプロセッサ
タイプ練習がメイン?
◆PC8001ゲームライブラリNo.1
ジャンル: ゲーム集
デモプロガイド
ムーゲーム
バトルゲーム
カーゲーム
ライナー
三次元グラフィック迷路
微細プロックくずし
万年カレンダー
◆Word Processor”書くべえ”
ジャンル: アプリケーション
NEC PC-8001mkII用ゲーム
[MEMO]
・トラ技 1980.9 広告
・タイプ練習とワードプロセッサ
・PC8001ゲームライブラリNo.1
・デモプロガイド
・ムーゲーム
・バトルゲーム
・カーゲーム
・ライナー
・三次元グラフィック迷路
・微細プロックくずし
・万年カレンダー

OUT of STANDARD
http://www.geocities.jp/upd780c1/n80/frame.html




Word Processor”書くべえ”




1982年5月1日土曜日

MS-DOS

MS-DOS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
MS-DOS 開発元企業 / 開発者 マイクロソフト
OSの系統 DOS
開発状況 終了
ソースコード クローズドソース
最新安定版リリース 6.22 (単体販売最終版)/ 1994年
カーネル種別 モノリシックカーネル
既定のUI DOS CLI、TUI
ライセンス プロプライエタリ
PC DOS (IBM DOS) 開発元企業 / 開発者 IBM
OSの系統 DOS
開発状況 終了
ソースコード クローズドソース
最新安定版リリース
PC DOS 2000
/ 1998年
カーネル種別 モノリシックカーネル
既定のUI DOS CLI、TUI
ライセンス プロプライエタリ
MS-DOS(エムエス-ディーオーエス、えむえすどす)とは、マイクロソフトが開発・販売していたパーソナルコンピュータ向けの16ビットのオペレーティングシステム(OS)である。IBMのPC DOS (IBM DOS)のOEM供給版として誕生し、バージョン6より分化したため、本稿では両者を説明する。
名称
MS-DOS
正式名称が「MS-DOS」で、「マイクロソフトのDOS(ディスクオペレーティングシステム)」(Microsoft Disk Operating System)の意味である。
単に「DOS」と呼ぶ場合は、本来はディスク管理中心のオペレーティングシステムの総称だが、現在はMS-DOSを指す場合が多い。また厳密には、MS-DOSもバージョン1では複数のOEM供給先メーカーが複数の名称を付け、正式に「MS-DOS」名称に一本化されたのはバージョン2からである(従って「MS-DOSバージョン1」は後の呼称であり、当時はその名称の製品は存在しなかった)。OEM供給版の日本語版は、多くの場合「日本語MS-DOS」名称である。
なお、MS-DOSという名称の影響で、他のマイクロソフト製品も「MS-Windows」、「MS-Office」、「MS-Basic」など「MS-」を付けた略称が使用される場合があるが、いずれもMicrosoftを略した俗称であり、正式名称に「MS-」が付くのはMS-DOSだけである。
PC DOS / IBM DOS
正式名称はバージョンにより異なるが、総称して「PC DOS」または「IBM DOS」と呼ばれる場合も多い。
バージョン 英語版 日本語版 備考
正式名称 略称
1 IBM Personal Computer
Disk Operating System
(IBM PC用) PC DOS (なし) 略称がPC DOS
2 日本語DOS K2.x(5550用)
日本語DOS 2.0(JX用) 日本語版が登場。Kは「漢字」の意味。
3 日本語DOS K3.x(5550用)
4 IBM DOS 4.0 IBM DOS IBM DOS J4.0 (PS/55用)
IBM DOS J4.0/V (DOS/V) 名称変更。日本語版はDOS/V版が登場。
5 IBM DOS 5.0 IBM DOS J5.0 (PS/55用)
IBM DOS J5.0/V (DOS/V)
6.1, 6.3 PC DOS 6.x PC DOS PC DOS J6.x/V (DOS/V) 名称変更(元の略称が正式名称に)。日本語版はDOS/V版のみに。
7 PC DOS 7.0 PC DOS J7.0/V (DOS/V)
2000 PC DOS 2000 PC DOS 2000日本語版 (DOS/V) 日本語版の表記変更
なお「PC-DOS」との表記は正式ではない。また「IBM MS-DOS」や「MS-DOS IBM版」は存在しない(歴史的にはPC DOSのOEM版がMS-DOSであり、法的にはIBMはOS共同開発契約とその清算によりPC DOSの権利を最初から所有しており、マイクロソフトからライセンス供与を受けたのでは無い)。
概要
MS-DOSとPC DOS(IBM DOS)は、パーソナルコンピュータ向けの16ビットのディスク・オペレーティング・システム(DOS)で、その名前の通り主にディスクの管理を行うシングルタスクのオペレーティングシステムOSである。
基本的なユーザーインターフェースはキャラクタユーザインタフェース(CUI)で、コマンドラインインタプリタCOMMAND.COMの表示するコマンドプロンプトにコマンドを与えて操作を行う。一部のメーカーが独自に追加したり、後のバージョンで搭載されたグラフィカルなツールもある。UNIXを参考にした階層型のファイルシステムを持つが、ファイル名の制約などが厳しく機能は低い。
歴史的には1981年にIBMが初代IBM PC用に発売したDOSが「PC DOS」で、1982年よりマイクロソフトがIBM以外のメーカーにOEM提供を開始したものが「MS-DOS」であったが、マイクロソフトは後に1981年から「MS-DOS」と呼んでいる。
両社はバージョン5まではOS共同開発契約(OSクロスライセンス契約)を結んでおり互換性が保たれた。当時は8ビット市場ではCP/Mが事実上の標準であったが、16ビット市場ではPC DOSならびにMS-DOSが主流となった。
特にMS-DOSはインテルのx86系マイクロプロセッサを搭載した各社・各機種のパーソナルコンピュータに移植され、世界的にはPC/AT互換機、日本ではNECのPC-9800シリーズ、富士通のFMRシリーズ、東芝のダイナブックなど各社独自仕様のアーキテクチャに移殖された。後にはAXのベースとなったし、更には組み込み機器などに、広く普及し主流となった。
しかしMS-DOS (PC DOS)を搭載しているPCであっても、アーキテクチャが異なる機種間ではアプリケーションソフトウェアの互換性はほとんど無かった。MS-DOSは画面描画に関わるAPIを持たないため、グラフィックメモリを操作して画面描画を行うアプリケーションはハードウェアを直接操作せざるを得ず機種依存となったためである。

日本ではソフトウェアのみで日本語表示を可能としたDOS/Vが発売され、漢字V-RAM機能を持たないPC/AT互換機が普及した。
バージョン6からはIBMとマイクロソフトのOS共同開発契約が終了し、後にMS-DOSとPC DOSの単体販売やサポートも終了したため、現在はオープンソースを含めた互換DOSの他、Microsoft Windowsのコマンドプロンプト環境などのDOS互換環境が存在する。
MS-DOSは1995年時点で全世界で1億本を出荷した[1]。
歴史
開発の経緯
詳細は「シアトル・コンピュータ・プロダクツ」および「QDOS」を参照
1980年7月頃、IBMは後にIBM PCとなるパーソナルコンピュータの開発に着手した。しかし、IBMの主力商品である汎用コンピュータに比べるとごく少数のスタッフとわずかな予算しか与えられなかった。プロジェクトリーダーのフィリップ・ドン・エストリッジは、可及的速やかに商品化にこぎ着けるためにソフトウェアは自社開発せずすべて外部から調達する方針を立てた。
当時のマイクロソフトはBASICインタプリタやアセンブラならびに各種言語のコンパイラ等を開発しており、それらの製品のほとんどが当時のパーソナルコンピュータ市場におけるデファクトスタンダードOSであるデジタルリサーチのCP/M上で動作するものであった。
IBMはマイクロソフトに対し当初はBASICなどの言語製品の開発を依頼していた。OSについても8086対応版のCP/Mをマイクロソフトに開発してもらおうとした。しかし彼らはCP/Mのソースの権利を持っていなかった為、ビル・ゲイツのアドバイスに従ってデジタルリサーチ社と交渉することにした。しかしデジタルリサーチとの交渉はうまくいかず、結局マイクロソフト自身がOSを開発する事となった。
とは言うもののマイクロソフトにはOSの開発経験は無かったため、同じ頃CP/Mが8086に移植されない事に業を煮やして独自に移植作業を行っていたシアトル・コンピュータ・プロダクツ社の86DOS(QDOS)を開発者込みで買収しIBM PC用に改修した[2]。
各メーカーへのOEM供給
IBMは当初は「PC DOS」名称でIBMのみへの供給を主張し、マイクロソフトはIBM以外のメーカーへのOEM供給を主張した結果、「IBM用はPC DOS名称。マイクロソフトによる各メーカーへのOEM供給も認めて普及を図る」という役割分担となったと言われる。(この役割分担は後のOS/2 1.xでも同様となる。)
リスクを軽減化するために買い取りを避けIBM PCの出荷台数に対して使用料を支払うというライセンス契約をしたこと、そしてマイクロソフトから各メーカーへの自由なOEM供給を認めた事が後のマイクロソフトの躍進の原動力と言え、また見方を変えれば、最終的に「軒先を貸して母屋を取られた」IBMの大失策であるとも言えるが、MS-DOS(およびPC DOS)の普及(デファクトスタンダード化)を決定づけたとも言える。
マイクロソフトからのOEM版の最初は1982年のバージョン1.25でZenith Data SystemsのZDOSと言われる。供給先メーカも名称も複数あったと言われる。1983年のバージョン2.0より「MS-DOS」名称に一本化された。ただし複数のバージョン1も後に「MS-DOS 1.0」などと総称される場合が多い。「MS-DOSエンサイクロペディア」によると、IBM以外の各メーカーへのOEM供給版に自社の商標(MS)をつけ「MS-DOS」名称としたのは、OEM先メーカーが独自の名前をつけたため混乱を避けるために整理したものとされている。
その後も富士通FM TOWNSのTownsOSや各種の制御機器など、内部的にMS-DOSがOEM提供されている場合には「MS-DOS」の名称はユーザーに見えない場合が多い。
DOSの限界と終息
DOSは標準でグラフィカルユーザインターフェースやマルチタスク機能や仮想記憶を持たず、80386などの32ビット環境でも「高速な8086」としか使用できなかったため、DOSの拡張や次世代OSが待望された。
1985年にはDOSエクステンダーであるDESQviewや、DOS上で稼働する「オペレーティング環境」としてMicrosoft Windowsが登場した。
更に1987年には本格的なDOSの後継OSとしてIBMとマイクロソフトからOS/2 1.0が登場した。OS/2はDOSと同様に、IBMからはOS/2 IBM版が、IBM以外のメーカーへのOEM版としてはOS/2 マイクロソフト版が提供されたが、性能やDOS互換環境の問題もあり広く普及しなかったためDOSは継続して使われた。
1990年に日本ではIBM DOSバージョン4からDOS/Vが生まれ、マイクロソフトもバージョン5からDOS/Vを採用して単体での直販も開始したため、日本市場でもPC/AT互換機が普及した。
1993年のバージョン6からは、IBMとマイクロソフトのOS共同開発契約(OSクロスライセンス契約)が終了したため以後はIBMまたはマイクロソフトの単独開発となり、基本部分の互換性は保たれているが付属ユーティリティの相違などが広がった。マイクロソフトはこのMS-DOS 6を単体販売の最終バージョンとし、1995年のMicrosoft Windows 95以降は単体のDOSも不要となった(技術的にはDOSは内部的に存在しているが、製品としてバンドルされている)。IBMはDOSの改良を続けたが、1998年のPC DOS 2000が最終バージョンであり2002年にはサポートも終了した。
機能
MS-DOSと名付けられているように、マイクロソフトのパーソナルコンピュータ向けのDOS(ディスク・オペレーティング・システム)であり、主にディスクの管理を行うシングルタスクOSであった。マルチタスク機能・メモリ保護機能などはOS内部には持っていなかった。またグラフィック画面やサウンドの操作・ネットワーク機能などは、Microsoft WindowsやLAN Managerのほかアプリケーションが直接I/Oを操作するかデバイスドライバなどで提供されていた。
ファイル管理
ファイルの管理は、FATとクラスタにより構成され、ファイル名は8.3形式(8文字までのベース名と3文字までの拡張子の合計11文字まで(拡張子の前の「.」は数えない))で表す。アルファベットの大文字と小文字は区別しない(全て大文字と見なされる)。さらにバージョン2以降では、ディレクトリやファイル属性の与奪が使用できた。
起動順序
起動順序はバージョンによって若干違うが、概ね以下の通りである。
1. コンピュータのBIOSやディスクのマスターブートレコードからディスクのセクタ0にあるブートセクタを読み込んで実行。
2. IO.SYSを起動し、その後MSDOS.SYSに制御を移行する。
3. CONFIG.SYSが起動ドライブのルートディレクトリにあれば、記述されたデバイスドライバを読みこむ。
4. バッチ処理のためのコマンドインタプリタでもある標準シェルのCOMMAND.COMを起動する。
5. AUTOEXEC.BATが起動ドライブのルートディレクトリにあれば、その内容を実行し、環境変数の設定や起動時に実行すべきコマンド等の呼び出し、場合によってはアプリケーションの起動なども行う。
COMMAND.COMでは、各ドライブをA:から最大Z:(これは環境変数LASTDRIVEで変更可)までのドライブレターで管理し、内部コマンドではファイル・ディレクトリ一覧の参照、ファイルとディレクトリの作成・コピー・名前変更、コンピュータの時刻や環境変数およびパスの設定参照などができるほか、外部コマンドやアプリケーションなどの実行形式のファイルの起動が行えた。またVer.2以降ではUNIXを意識したリダイレクトやパイプなども利用できたが、MS-DOS上のパイプやリダイレクトはいずれもテンポラリファイルを介した擬似的な実装に留まっていた。
実行ファイル
MS-DOSにおける実行ファイルの形式は、現在のUNIX系環境で言うシェルスクリプトに類似したコマンドのバッチ処理を記述するBATファイルと、CPUが直接実行するバイナリファイルに大別することができる。
このうちバイナリファイルには、単一のセグメントを使うCOM形式、各セグメントが異なるアドレスに設定される場合のEXE形式、さらにデバイスドライバとしてSYS形式が存在し、それぞれ同名の拡張子を持つ。
COM形式の実行ファイルは、バイナリ読み込み時に設定されるコード・データ・スタックの各セグメントが同一アドレスに設定され、プログラム内部でセグメントを操作しない場合は単一セグメント、最大64KBのメモリ空間を操作する。CP/M80用に書かれた8080用のアセンブリ言語のソースコードを8086へコンバートした場合を想定したメモリモデルであるが、COM形式のバイナリであってもプログラム側で適切にセグメントを操作することで64KB以上の空間へのアクセスが可能である。
このうち.SYS形式のバイナリは、原則的に起動時に一度だけ実行されるCONFIG.SYSに記述する以外の方法では直接読み込むことができない。ただし、NECのPC-9800シリーズ版の一部からADDDRV.EXEと登録を記述したファイルの組み合わせにより登録しDELDRV.EXEで外せるようになった(キャラクタデバイスのみであり、CONFIG.SYSで一度登録したデバイスドライバは外せない。IBM PC用では何種類かサードパーティで同様のプログラムが作成されている)。
システムコール

システムコールは、通常INT21hにより呼び出されるが、8080やZ80などの8ビットのコンピュータではメジャーな存在だったCP/Mとの互換性、特に8080用にアセンブリ言語で書かれたソースコードを8086にコンバートして用いる場合を想定し、call 5でも利用可能としてCP/M 80からの移行を促した。
メモリ管理
MS-DOSにおいて、DOS自身のカーネルを含むプログラムの実行に確保できるメモリ空間(ユーザーメモリ、コンベンショナル・メモリ)は、8086のアドレス空間の最大1MBである。ほとんどのコンピュータでは、この空間にBIOS ROMやメモリマップドI/O、VRAMなどの空間も存在するため、バンク切替えや様々なメモリ拡張手段などを用いずに一時にアクセス可能なメモリ空間は最大でも640KB(IBM PC互換機およびPC-9800シリーズ等)から768KB(PC-H98やFMRシリーズ・FM TOWNSなど)程度であった。
ただし、RAMディスクドライブやディスクキャッシュなどはバンクメモリやEMS、プロテクトメモリ(80286/386以降)等のコンベンショナルメモリ以外の領域・手段の利用が一般化していたため、「貴重な」コンベンショナルメモリがこれらの領域によって圧迫されることはなかった。
日本語入力用のFEPなどの常駐型のデバイスドライバを使用すると一度に使用できるユーザーメモリはさらに減少するため、ユーザーはEMSやXMS、HMAやUMBなどの拡張メモリの管理機能を利用して、辞書や常駐部やMS-DOSシステムの一部をそれらへ配置し、コンベンショナルメモリの圧迫を少しでも避けることが重視されるようになった。
これらのメモリへの配分設定はCONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATを記述することで行い、事実上ユーザーに一任されていた。
バージョン3まではこれらの設定を行うためにはサードパーティー製のメモリドライバ等を使用する必要があったが、バージョン5では標準機能としてOSに組み込みメモリドライバやデバイスドライバも付属するようになった。また、これらの環境設定を半自動的に行う設定アプリケーションも添付された。
メモリドライバや各種デバイスドライバには組み込み用のバッチやスクリプト、設定アプリケーション等が整備され、「とりあえず動く」という状態を作るだけであればエンドユーザーがこれらを直接操作する必要はほぼ無かったが、千差万別なユーザーの環境にこれらが対応することもまた困難であり、ひとたびイレギュラーが発生した場合それらのお仕着せの環境に頼り切ったユーザーには事態収拾のハードルが高かったのも事実である。また「とりあえず」に飽き足らず無駄を省き最適な設定をするためには知見と試行錯誤が要求されるある種の職人芸的な資質が要求されたため、これらの事情が「MS-DOSの環境設定は非人間的で困難なものであった」とする後世の評価を招く原因ともなった。
Windows 9x
Windows 9x系のOSは製品としては「DOSを必要としない、Windowsという単体のOS」と称しているが、内部的には従来のWindows 3.xと同様MS-DOSモジュールから起動してプロテクトモードで稼働しGUIや擬似マルチタスクを提供する構造(一種のDOSエクステンダー)をしていた。ただし、Windowsが使用するMS-DOSシステムコールはごく一部に限られ、VFATなどによりファイル管理方法が拡張されている。なお、Windows 95・98などのWindows本体を起動していないMS-DOSモードの場合はVFAT上のロングファイルネームでも8文字+拡張子3文字のショートファイルネーム形式のファイル名で表示された。
バージョン

ウィキペディア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/MS-DOS