[通信][MVNO] MVNO利用率,月額料金の分布
格安スマホ利用率は14.5%、30代だと20.8%も…主に使うモバイル端末のサービス事業者の中身
不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
2023/8/23(水) 9:00
今では誰もが使っている、従来型携帯電話やスマートフォンに代表されるモバイル端末。それらはどのような契約形態で用いられているのか。総務省が2023年5月に詳細値を発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に確認する。次に示すのはモバイル端末を保有している人に限定し、メインで使っているモバイル端末がどのような契約形態なのかを確認した結果。従来型携帯電話(PHS含む)かスマートフォンか、それぞれについて主要事業者(NTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイル)との契約なのか、MVNOでの契約(つまり格安スマホや格安従来型携帯電話)なのかを答えてもらったもの。
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↑ 主に使っているモバイル端末のサービス事業者(モバイル端末保有限定)(2022年)
全体では従来型携帯電話を主要事業者契約で使っている人が11.5%、格安ケータイ事業者で使っている人が1.1%。スマートフォンを主要事業者契約で使っている人が73.1%、格安スマホ事業者で使っている人が14.5%。モバイル端末を使っている人のうち87.6%はスマートフォン、従来型携帯電話を使っている人は12.4%など、モバイル端末の実情を色々な観点で確認することができる。
年齢階層別ではおおよそ若年層ほどスマートフォンが多く、年が上になるに連れて従来型携帯電話が多くなる。従来型携帯電話の利用率がスマートフォンの利用率を上回る年齢階層は無し。また、格安スマホはおおよそ若年層ほど利用率が高く、6~12歳がピークの23.6%。また30代でも20.8%は格安スマホ。
世帯構成別では高齢者がいる世帯では従来型携帯電話が多くなる傾向がある。特に高齢者のみの世帯では3割近くが従来型携帯電話となる。
世帯年収別ではほぼ綺麗な形で世帯年収が増えるに連れて従来型携帯電話の値が減る傾向がある。これはランニングコストの問題に加え、高齢者は世帯年収が低くなる傾向があるためだろう。他方、格安スマホの値は世帯年収との関係性が見られないのは興味深いところ。
今件はあくまでも主に使っているモバイル端末について尋ねたものであり、2台以上を併用している人は今回回答した以外の契約形態の場合もある。そのためモバイル端末全体の比率とは一致しないことに注意が必要。とはいえ、主に使うモバイル端末がどのような契約形態なのか、その実情を確認できるのは、大いに意義があることに変わりはない。例えば各種サービスの需要を推し量ることができるからだ。
※通信利用動向調査
2022年分は2022年8月末に、「世帯向けは都道府県および都市規模を層化基準とした層化二段無作為抽出法で選ばれた、満20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員に」「企業向けは公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業に」対し、郵送あるいはオンラインによる調査票の配布および回収の形式によって行われている。有効回答数はそれぞれ1万5968世帯(3万9557人)、2428企業。各種値には国勢調査や、全国企業の産業や規模の分布に従ったウェイトバックが行われている。
(注)本文中のグラフや図表は特記事項のない限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。
(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。
(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。
🙂不破雷蔵
「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。
Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/73a0a2fa9322eaf8bbbe2989c4e75b7240a0c04f
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/a6296531dbd9e9502c65a460651ee52b9068e67e
https://news.yahoo.co.jp/expert/authors/fuwaraizo?page=1
大手契約のスマホで平均5418円…スマホ利用者の月額通信料金の実情
不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
2023/8/22(火) 9:00
携帯電話(従来型携帯電話(ガラケー)とスマートフォン)は今や日常生活には欠かせない存在。その携帯電話の普及とともに、利用に対する費用の負担が問題視されている。それでは実際に、携帯電話の利用による費用はどれほどのものなのだろうか。総務省が2023年5月に発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に、スマートフォンの月額通信料金の実情を確認する。
次に示すのはスマートフォンを利用している人における、その端末の利用で支払っている通信料金の月額(税別)について、調査結果を基に当方で概算平均値を算出したもの。無回答者を除いた上での計算で、端末代金の分割支払金や、コンテンツ代金は含まれない。
まずはスマートフォンを主要キャリア(NTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイル)で利用している人の通信料金。全体平均では5418円となった。
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↑ スマートフォンの月額の通信料金(スマートフォンをNTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイルで利用している人、概算平均、消費税抜き、円)(2022年)
6~12歳における通信料金が安くなるのは防犯用として利用されていることや、子供向け利用プランを活用しているため。ピークは男性では30代だが女性は20代。平均額は女性より男性の方が高め。世帯年収別では従来型携帯電話同様に、属性別の差が出ていない。せいぜい、2000万円以上の層が突出している程度。大体統計上の誤差の範囲で、5000円台半ばが平均というところか。スマートフォンの通信料金に関しては、世帯年収による差異は無いと見てよい。
最後はスマートフォンをMVNOで、いわゆる格安スマホとして利用している人。
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↑ スマートフォンの月額の通信料金(スマートフォンを格安スマホ事業者で利用している人、概算平均、消費税抜き、円)(2022年)
平均額は2870円。通常のスマートフォンの平均額となる5418円の半分程度にとどまっている。格安スマホと呼ばれるだけあり、実際の通信料金も安く抑えられている実情が分かる。年齢階層別の傾向は見出し難いが、やはり6~12歳では低い値。また世帯年収では2000万円以上の層が突出している以外は、およそ変わりのない値が出ている。今件の値はあくまでも通信料金のみ。各種コンテンツ利用料は別のものとなる。利用スタイルによっては、この通信料金の何倍もの支払いをしている人もいるに違いない。
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https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/73a0a2fa9322eaf8bbbe2989c4e75b7240a0c04f
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https://news.yahoo.co.jp/expert/authors/fuwaraizo?page=1
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