2019年4月1日月曜日

[市場] ドワンゴ「ニコ動」凋落

[市場] ドワンゴ「ニコ動」凋落
ドワンゴ「ニコ動」凋落、会員流出で巨額赤字に…経営統合相手カドカワのお荷物に
Business Journal
2019年3月12日 6時0分
老舗出版社KADOKAWAと新興IT企業ドワンゴの経営統合によって誕生した持ち株会社、カドカワ。異色のタッグは5年で終焉を迎えた。
ドワンゴ創業者の川上量生(のぶお)氏が持ち株会社カドカワの社長を引責辞任し、取締役に降格となった。
事実上の解任だ。
川上氏が創業したドワンゴの動画投稿サイト
「ニコニコ動画(ニコ動)」
の不振で、親会社のカドカワの2019年3月期の純損失が43億円の赤字に転落する見通しになったことから、責任をとったかたちだ。
後任の社長には、角川書店出身の松原眞樹専務が昇格。
川上氏はドワンゴの取締役も辞任して顧問に退く。
ドワンゴの荒木隆司社長も退任し、後任に夏野剛取締役が就く。
夏野氏はNTTドコモに在籍中、松永真理氏らと世界初の携帯電話IP接続サービス「iモード」を立ち上げたメンバーの1人だ。
ドワンゴは4月から事業会社であるKADOKAWAの子会社になる。
経営統合当時は、出版不況に悩むKADOKAWAが、ネットで伸びるドワンゴに救済を求めたとの見方があったほどだ。
当時、隆盛を誇ったドワンゴのネット事業が、いまや凋落の一途を辿っている。
●ドワンゴの川上氏が、カドカワの筆頭株主と社長になる
2014年10月1日、KADOKAWAとドワンゴが経営統合して、持ち株会社KADOKAWA・DWANGO(現カドカワ)が誕生した。
東証1部に上場する両社の株式と、新設する持ち株会社の株式とを交換する方式が取られた。KADOKAWA1株に対して新会社の1.168株、ドワンゴの1株に新会社の1株を割り当てた。
統合を発表する直前の両社の時価総額は、KADOKAWAが922億円に対しドワンゴが1047億円と、ドワンゴが上回っていた。
カドカワの筆頭株主は川上量生氏(持ち株比率8.68%、18年3月末時点)。
統合時の社長はKADOKAWAの佐藤辰男相談役で川上氏は会長だったが、2015年6月に川上氏が社長に就いた。
筆頭株主と社長の座を手にした川上氏は、京都大学工学部卒業後にソフトウェア専門商社を経て1997年にドワンゴを設立。
従来型携帯電話の着メロ・着うた事業をヒットさせた。
2007年に始まったニコニコ動画は大人気を呼び、「日本のネット文化の発信基地」と評された。
●日本のプラットフォームをつくる
KADOKAWAの創業家出身の角川歴彦会長は3年間、川上氏にラブコールを続けてきたという。
経営統合の際には「天才、川上くん」と持ち上げ、「川上くんという若き経営者をようやく手にした」と、経営手腕に絶大の信頼を寄せていた。角川氏は川上氏に2つのことを託した。

Infoseek
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