1992年6月26日金曜日

[ゲーム][PC] スプリガンmark2(1992)~CD-ROM版ドラマチック・シューティング



[ゲーム][PC] スプリガンmark2(1992)~CD-ROM版ドラマチック・シューティング
スプリガンmark2
Re Terraform Project
ナグザット/1992
コンパイル/1992
Written By T鈴木
■ドラマチック・シューティング
のキャッチコピーの通り,CD-ROMの特性を活かしまくり,とにかくゲーム中に喋る喋る!
ゲームとしては単なるロボット横スクロールシューティングなのだが,戦闘中に挿入される肉声による会話。
それによって単純なSTGの楽しさだけでなく,ストーリーを追っていくことによってゲームを大いに盛上げるのです。
そしてその物語というのが,どこかで見たような・・・・といったら御幣があるかもしれないが,とにかくガンダム世代の脳天直撃しまくりのワードが続出!
月面基地。実戦中での新機種への乗り換え。コロニー落とし・・・。
そして戦友の死。裏切り。ライバル・・・・。はたして地球規模に増大する戦いの行方は・・・!?
そしてタイトルにある「Re Teraafrom Project」とは何なのか!?
■スプリガンmark2:ストーリー
天歴47年,人類は繁栄の絶頂にあった。
とはいえ,その内部にはやはり多くの問題を内包していた。
飢餓,大国間の対立・・・・。
中でも最悪のなのは爆発的な人口増加問題であった。
すでに地球上は飽和状態であり,各国は宇宙への進出を余儀なくされる。
スペースコロニーの建造,そして比較的地球に近い環境を持つ火星への地球化(テラフォーミング)移住計画。
地球化(テラフォーミング)された火星は,人類の理想の楽園となるはずであった。
時は流れ,点歴92年。
火星は一応の繁栄を見せていた。
しかし人類は地球での過ちを再び繰り返そうとしていた。
火星を二分するA国とS国の両大国は,お互いに領土の拡大を狙い,日増しにその緊張を高めていったのである。
もはや,誰の目から見ても良国家の激突は避けられないところまできていた・・・・。
俺は,いつも薄暗く,きついオイルの匂いのするA・A(アームドアーマー)専用のカーゴデッキに立ち,一台の新型A・Aを見つめていた。
「スプリガン」。そう名付けられたその無骨な機械の固まりはしかし,S国とのミリタリーバランスを覆すほどの能力を秘めているという。
俺の名はグレッグ。A国軍のA・Aパイロットだ。自分で言うのもなんだが,かなり腕が立つと思っている。
もともと,そのおかげでスプリガンの重力下テストの為,地球から3週間近くもかかる火星くんだりまでかりだされることになったが・・・・。
カーゴデッキを出ようとした俺に,スプリガンのシルエットは,確かに何かを予感させた。硝煙と,血の,予感を・・・。
■スプリガン(アームド・アーマー)とは!?
宇宙進出を果たした人類にとって,極限地帯での作業効率の改善は急務であった。そのため考案されたのが,従来の宇宙服に機動力と生存性(それには武装も含む)を持たせたA・A(アームド・アーマー)であった。その名称は,武器「ARM」と装甲「ARMOR」から来ている。
スプリガンmark2(ゲーム序盤は「バーソロミュー」)は,状況に応じて様々な武器を装備することができる。
武器はすべて任意で選ぶことは出来ず,数種類の武器が1パックとなっていてそれを選択することになる(グラディウスIIを思い浮かべてもらえばけっこうだろうか)。
攻撃重視のC型装備,防御重視のD型装備・・・・など,ステージや状況に応じて使い分けよう。
また,自機はシールドで防御されており,攻撃を受ける度にシールドが剥がれていきます。
シールドがすべて剥されるとゲームオーバーだが,一定時間ダメージを食らわないとシールドは復活していくぞ。
ステージ1:火の星の嵐
天歴92年4月。
A国の火星における軍備増強と,新型A・A(アームドアーマー)テストのため,グレッグを始めとするガーネット小隊の面々は,はるばる火星・バヴォニス基地まで来ていた。
マービィ,ジャーバス,ミネルバトンら「エメラルド小隊」と雑談をかわす主人公マービィとその親友コンロッド。
A国とS国との戦争を危惧する彼らだが,もはやその戦いは避けられないところまで来ているらしい・・・・。
そのとき!バヴォニス基地に何者かによる襲撃が!!
ついにS国による軍事侵攻が開始されたのか!?
グレッグはA国主力A・A「パーソロミュー」を駆り,戦場に趣く。
しかしそこで見たものは,S国の物ではない,謎の機体だった。
果たして正体不明の敵の目的は!?
そんな戦いの最中,味方であるはずの巡洋艦「ブッシュ」が攻撃を仕掛けてきた!
いったいなぜ!?
困惑しながらも,ブッシュに応戦するグレッグとコンロッド。
そのとき,ブッシュの中からA国新型テスト用A・A「スプリガン」が現れた!
絶大な火力を誇る「バニシングバスター」を用い,ブッシュを沈めるスプリガンたち。
それに搭乗しているのは,味方であるはずのマービィン大尉,ジャーバス少尉,ミネルバトン中尉ら,エメラルド小隊の面々だった!
味方であるはずの,いったい彼らに何が!?
しかし所詮はテスト用の未調整機体。
グレッグのバーソロミューに蹴散らされ,バヴォニス基地に撤退していくマーヴィンたち。
そして,バヴォニス基地からグレッグたちに砲撃が・・・・!?
いったい何が起こっているのか!?
何も分からずまま,母艦へ帰還するグレッグたち・・・・。
ステージ2:灼熱の追撃
謎の敵の正体は「火星政府」と呼ばれるものだった。
もともと人種、国家にこだわらない火星住民は、地球でのA国、S国の戦争を火星に持ち込まれるのを我慢できず、火星に独立した政府を作り、地球軍に戦いを挑んできたのだ。
もともと、地球政府の「火星移住計画」にはかなりの無理があった。
増えすぎた地球の人口対策の為、半ば強引に民衆を火星に移住させたのだ。
そこへ今回のA国とS国の戦争騒ぎ・・・・地球上の勝手な戦争のせいで、自分たちにまで戦争をさせようとする地球人にキレるの、当全ですよね!?
そしてマービィたちエメラルド小隊の3人もまた、火星生まれだったのだ・・・。
地球に撤退しようとするグレッグたちを追撃する火星政府軍!
イーストウッドはA・A隊を出撃させ、これを迎え撃つ。
イカルス小惑星群を舞台に、火星政府軍VSイーストウッドの戦いが始まった!
敵戦艦に特攻をかけるA国軍2番艦「レーガン」。
火星軍の強襲に、もはや地球に降下する力すら残っていなかったのだ。
静寂の宇宙に、デビアス艦長の断末魔がこだまする・・・・。
しかし敵戦艦の中から、巨大A・A「ラグナブル」が現れた!
パイロットはかつての袂を分かち合ったジャーバス少尉。
辛くもラグナブル破壊に成功するグレッグたち。
ジャーバスに投降を即するが、
「貴様らこそ火星軍に投降した方が身のためだ・・・・なぜなら!」
そういい残し、爆死するジャーバス。
果たしてその言葉の真意は!?
ステージ3:月面攻防戦
火星軍の追撃をかわしたイーストウッドは、補給を受けるため英国月面基地にやってきた。
しかし、ここでまたしても火星軍の攻撃が!
月面を舞台に、火星軍とイーストウッドの壮絶な戦いが始まる・・・。
しかし敵戦力は圧倒的だった。
次々に戦死するグレゴリー、ギブソン、ブライアン・・・・。
このままでは部隊が全滅してしまう!
そして、とうとうグレッグの乗るパーソロミューまでもが被弾してしまう・・・。
そのとき月面基地のステラから通信が!
月面にて、極秘に開発されていたA国新型A・Aをグレッグに託すと言う・・・。
破損したバーソロミューを乗り捨て、戦闘中に新型A・Aに乗り移ろうというグレッグ。
(搭乗機種破損→戦闘中に新型機種に乗り換え・・・というシチュエーションは、このテのロボットアニメではもはや定番ですね!?)
そしてその新機種こそ、「スプリガン」のフレームと装甲以外を組みなおした改良型最新A・A「スプリガンマーク2」だった!!
巡航形態から人型に変形するスプリガンマーク2(ちなみに人型から巡航形態へは戻れない。リ●ズィ!?)。
その起動力はバーソロミューとは雲泥の差だった。
敵の巡航揚陸艦を破壊に成功するものの、時すでに遅く、月面基地は制圧され、火星軍の物となってしまった。
ステージ4:地球光の中で
火星軍に月面基地を制圧されたイーストウッドは、戦力立て直しのため地球に降下することになった。
地球はいまだ火星軍の勢力が及ばないこともあり、ここで火星軍の追撃はないように思われたが・・・・。
またしてもイーストウッドに襲い掛かる火星軍!!
しかも危険な再突入(大気圏突入)中にだ!
もともとはS国の主力A・Aであり、現在火星軍の主力重A・A、である「ソロウェイ」が襲い掛かる。
強敵!!
再突入中に、危険を犯して敵戦艦を沈めにかかるグレッグ。
しかしその戦闘中において親友コンロッドの機体破損し、再突入が不可能な状態になってしまった!!
「じゃあなグレッグ・・・もう一度、地球から青空を見上げたかったな」
グレッグの無謀な暴走によって地球の重力の塵となってしまったコンロッド。
影が薄いまま、たいした見せ場もなく死亡・・・・。
ステージ5:広島上空
地球に降下した火星軍残存戦艦2隻は、殆ど戦力を残していないことから間もなく地球軍に投降すると思われた。
しかし、彼らの選択した行動は降伏勧告を無視!
日本を抜け、強引に太平洋上に進路を向けた。
火星軍戦艦を追跡するイーストウッド。
もはや殆ど戦力を残していないと思われたが、なんとA・A隊を出撃させてイーストウッドに戦いを挑んできた!
そしてここ広島上空にて、追撃するイーストウッドと、日本国自衛隊との共同戦線が取られた!
ちなみに日本国自衛隊主力A・Aは「龍牙」。
「日本製だけあって性能がいい」(グレッグ談)とは、天歴92年になっても残る前時代的な認識ですね(笑)。
衛星軌道上からビーム砲攻撃!!
自衛隊員、有島2尉のA・Aだけでなく、味方戦艦までも沈めてしまう悪魔の火柱。
その無差別攻撃に、広島の地が炎に染まる・・・。
ビーム砲攻撃をかわし、ついに敵戦艦に追いついたグレッグとカニンガム。
しかし元A国軍の女性パイロット、ミネルバトン中尉操るの巨大A・Aの手によってカニンガムが戦線離脱してしまう。
ミネルバトンは戦争の意義も目的も関係なく、ただ戦いに生きがいを求めるだけの悲しい女性だった。
巨大A・Aを沈めたものの、ファンネル(?)装備のスプリガンを駆り、再びグレッグに戦いを挑むミネルバトン!
ここに、スプリガンVSスプリガンマーク2による同機種対決が実現!
ファンネルは落としても落としても復活する厄介な武器だ(マーク2も役に立たない追尾オプション付けるより、このファンネル付けたほうがよかったのでは!?)。
「私の戦争は終った・・・・」
そういい残し、戦いの中に生きる女、ミネルバトン。死亡。
ステージ6:月世界の悪夢
広島だけでなく、多くの地球としを火の海にした発電衛星を改造したビーム砲は、宇宙艦隊の迅速な行動により奪還することに成功した。
そしてその1週間後、地球においてA国、S国、その他多くの国が同盟を結び、ここに地球連合が結成された。
いよいよ佳境に突入する火星VS地球!
そして地球連合結成後初の作戦、月面奪還作戦が開始されようとしていた!
新型A・A「バーソロミューカスタム」を投入し、月面奪還に執念を燃やす地球連合!
しかし火星軍の抵抗は以前に比べて微弱・・・・。
何かを狙っているのか?・・・・それとも!?
月の表面に無数のノズルが!?
これこそが火星軍の本当の狙い、空間駆動エンジンだ!!
これに月面のヘリウム3を加え、月そのものを移動させ、地球に(正確にはその破片を)落下させようという脅威の計画なのだ!!
「地球は荒廃している。このままでは火星まで同じ道をたどってしまう」
「人口は減らした方がいい。そのために月の破片を地球にぶつける」
「これこそが我々の地球再テラフォーミング・プロジェクトなのだ!」
マービィの口から語られる、恐るべき星の屑作戦地球再テラフォーミングプロジェクト!
そしてグレッグの努力も虚しく、ついに空間駆動エンジンが作動してしまった。
...............
                       
198X
http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-suzuki/vol.9/sprigan.htm
http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-suzuki/vol.9/mezon.htm












■登場人物
グレッグ・アーウィン
(声:矢尾一樹)
本編の主人公で,A国所属のA・A(アームド・アーマー)パイロット。
階級は少尉。
優秀なパイロットだが,熱血漢で,周りを省みず突っ走ってしまうところがある。
「やぁぁってやるぜぇぇっ~!」とか「ニュータイプの修羅場が見られる!」などとは言わない。
コンロッド少尉
(声:梅津秀行)
グレッグの無二の親友で,温厚な正確。
突っ走りがちな主人公のストッパー的な役割を果たすが,そのためステージ4で死ぬことに・・・・。
影が薄い。
マービィ大尉
(声:塩沢兼人)
A国アームドアーマー第5小隊(エメラルド小隊)部隊長。
どこか影のある人物。
何か野望を持っているらしい。
ジャーバス少尉
(声:掛川裕彦)
ガサツな性格だが。義理堅く生真面目な男(らしい)。
ステージ2で早々と死亡。
ミネルバトン中尉
(声:冬馬由美)
戦いの中にしか生きがいを見いだせない女性(ふ~ん)。
ステージ5,重力下でのスプリガンmark2との戦いに敗れ,死亡。
カニンガム大尉
(声:堀秀之)
A国ガーネット小隊の隊長。
グレッグやコンロッドの上司に当たる。
冷静沈着な人物。
イプシロン大佐
(声:屋良勇作)
何かと苦労の多い,A国主力戦艦「イーストウッド」の艦長。
「超時空要塞」の艦長ではない。

198X
http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-suzuki/vol.9/sprigan.htm
http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-suzuki/vol.9/mezon.htm





グレッグ・アーウィン
コンロッド少尉
マービィ大尉
ミネルバトン中尉
カニンガム大尉
イプシロン大佐












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