2024年11月4日月曜日

[ネタ][機器] 愛機Samsung Fold5Zの末路〜『伊集院光・深夜の馬鹿力』

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[ネタ][機器] 愛機Samsung Fold5Zの末路〜『伊集院光・深夜の馬鹿力』
2024.10.22
■ Xがまた改悪
Xがまた仕様変わったでしょ。なんかブロックの機能が,ブロックしてても見れますみたいな。リプライはできないけどって。僕がしたツイートも…ツイートでいいんだっけね?ポストか。ポストは見られるみたいな。俺は最近はスナブロ(スナック・ブロック)つって,もうちょっとでも「なんか違うなこの人」とか「そんな長くは交流したくないな」って人は,バンバンとスナック感覚でブロックしてきたんですけど,最近はどっちかというとミュートが多いから,まあまあいいんだけど。ブロックもミュートも変わらないと思うんだよ。で,そもそも,Twitterにイーロン・マスクが絡んでから,どんどん改悪されていくよね?なんかそのサードパーティーが作ってた割と便利なTwitterのクライアントも全部ダメになったし,それからTwitterをXって変えたのもそうだし,もっと言うと,みんながお金がもらえるようになったのも最悪だと思うんだよね。だって,俺には,おかげ様で自分をフォローしてくださってる方いっぱいいますけど,そのその俺でも変に5000円もらえるかもらえないかだから,普通につぶやいてるだけでそんなもんだから,変な話稼ごうとしたら炎上させるしかないんだよ。炎上させたりとか,なんならフェイクニュースとか,あとなんか,ここにつっかかってくとみんな見るとか。そういうとこ行かないと,Xでそれなりのお金を稼ごうなんていうことは無理なわけじゃん。俺思ったんだけど,イーロン・マスクをブロックした方がいいんじゃない?(笑) あいつに,Twitterの事情を全くわかんない状況にしておかないとさ。
■最近のスケジュール
先週お話した,名古屋の『朝ドレ』っていう早朝からやってる番組。先週のこの放送もそのスタッフが聴いていてくれたみたいで,早速呼んでくれて。俺だからまた今週も,金曜日から木曜日までギッチギチで仕事やったから。最終便で名古屋行って,でしかもニッポン放送の番組の生をやって,あとはそれからこう録り分とかも録って,さらには聞き逃し配信で有料配信をやってるから,あそこでのオリジナルコンテンツみたいにも喋ってるわけ。でいて,俺はすぐ調子乗っちゃうから,「録れるだけ録る」って,また相変わらずスタッフに迷惑かけて。週1本って約束でやってんだろ?っていうね。コンテンツ今週3〜4本録って,で録ってるうちに新幹線の最終便に間に合わねえという。有楽町と東京だから近いんだけどさ。もうマネージャーはイライラしてるし。「もうどうすんだとあの予約取ってた新幹線でも相当遅らしてるけど。お前,本気で深夜バスで行くんか」みたいな。「私がごめんだよ! 私はせめて新幹線乗りたいよ」みたいな。そんなドタバタで行って,朝の4時50分ぐらいに局入って,生放送をやって。あれ『伊集院光のタネ』って8時50分とかに終わる10分番組,だから8時55分とかに多分生放送終わるんだけれども。でこれまた2部制っていうか変わってて,最初朝やって,その後夕方に2部をやるっていう感じになるんだけど。まぁ,それでいいって言ってくれたことで番組始まってるから,本当にありがたいんだけれども,自分は本当に,呼んでくれればいくらでも仕事はやるんだけれども,週に1日だけの草野球はやらせてくれと。それも丸1日休まないからっていう。その金曜日の早朝の2時間の野球だけをお願いだから,やらしてくれつってるから。その日も8時55分までで終わって,速攻着替えて,そのまま名古屋から新幹線乗って。俺9時12分の新幹線もう乗ってるから。東京駅戻ってそのままダイレクトで中野行って球場行って。中野ついた頃からそんなだよね。で,そこから俺は実はオフだったんです。だから2日間完全オフ。完全オフだったとこに,野球はもう前からみんなと約束してるから,これはどかさない。で,どうせ野球やるんなら,その前の時間は全然空いてるから。で,この2日のオフを逃すともう年内は2日間のオフはないんです。で,この2日のオフに合わせて色々組んでた予定があったんだけど,っていう話はだから延々と愚痴になります。とんでもないことになる。
なんか自分でもそこそこ働き過ぎだなとは思ってるんだけれども,頼まれたら嫌と言えないっていうか,求められない人生だから,あまり人に求められないで来たから頼まれると断れない。なんかその名古屋とか,今度静岡も行くし,あと大分も行くけど「お願いします」て言われちゃうと,なんかね。やっぱ来てくださいって言われるとさ,やっぱそれは嬉しいから行くんだけど,ちょっとやりすぎてるなっていう自覚ができたのは,木曜日ギチギチ働いて,飛び込むように終電の新幹線乗って,でそのままえホテル行って,もうホテル行った時点で23時過ぎてるから,0時近いから。でいて,次の名古屋の仕事は4時50分入りだから,そうするともう仮眠みたいな感じになる。俺自体は元々寝る時間が短いから大丈夫なんだけど,仮眠なんだけど,またカイロソフトの高校野球のゲーム始めちゃって(笑) その陰嚢大付属陰嚢高校っていう学校の強化し始めちゃったりとかして(笑) でいてただ,あんだけ面白いカイロソフトのゲームなんだけどで,それをやっぱスマホに入れたのが間違いなの。『ドラえもんのどら焼き工房』はスイッチに入れてたから,なんとかなってるし,さすがにおじさんスイッチを持ち歩かなかったりとか,それからスイッチだとバッテリーがスマホよりは早く切れるからっていうことで,まだそこでなんとかなってたんだけど,スマホはいつも持ってて,もう俺の命のバッテリーの方が切れちゃうまでやっちゃうから。いや,ただこれ,今時系列の整理が難しいんだけど,そのスマホに入れちゃった,こんだけ面白いカイロソフトの数々のゲームなんだけど,立ち切ることはできたんです。何故断ち切れたかの話は後で話します。
でいて,そのカイロソフトやりつつ,朝4時50分にテレビ局行く。けど入口開いてねえんだから。なんかそうやって考えると凄い。通用門みたいな所から入ってくんだからね。ってことは,俺はホテルマンよりも,おそらくテレビ局の守衛さんよりも働いてる状態になってると思うんですよ。でいて,さすがにこれやばいなと思ったのは,そこでテレビ出て,午後に東京帰ってきて,でそのまま中野の草野球行って,で野球終わって,でそっからオフで,俺旅行行ってんだ。でいて,夜の12時ぐらいに旅行からへトヘトになって帰ってきて,で翌朝5時過ぎからNHKの『魔改造の夜』の撮りだった。『 魔改造の夜』の撮りでやべェなと思ったのは,もうお迎えの車が来てくれる。遅刻が怖えから。で,強制的にワゴン車に乗せられて,でそのまま夜も明けないうちにどんどん進んでいくんですよ。『魔改造の夜』は大体,大きい倉庫で撮る。倉庫を全部遮光して時間感覚をなくして,秘密の会合っていう設定で通ってるわけ。でそこ入ってから競技が全部終わるのは夜の22時ぐらいになって。でそのまままたそのワゴンの車で帰ってくる。俺はどこで撮ってたか分からない。今までも相当遠くまで行ってて。木更津で何回か撮ってて,その時は携帯のGPS見て木更津にいるってわかった。っていう事は,もうなんか誘拐されてる人だよね。今回に関しては,携帯の電波が悪いから携帯を楽屋に置いてきちゃってるから,どこだかわかんない。映像は結構ちゃんと編集するし,それと何回にも分けて出すから,放映はまだ随分先なんだけど,眠気も疲れも飛ぶぐらい面白くて。また果てしないドラマみたいのが撮れて良かった。俺も幸せなんだな…多分ね。この魔改造の楽しさとか,それからその名古屋の番組の楽しさを考えると,不幸中の幸いなのは俺の予測。いろんな予測の中で不幸中の幸いは,笑顔で死ぬと思う(笑) あとスペシャルウィーク中なんで,深夜でも起きててもらうために,番組終わったら,今日の反省会みたいな生配信を僕の個人的なYouTubeチャンネル『伊集院光と配信と』の方でやりますね。
■古屋君
で,明日は朝一でドコモショップに行かなきゃならないんで,配信は,あんま長くはやらないんですけどもね。ドコモショップもさ,いつの間にか予約しないといけないようになったよね。そんなの,明日朝俺生きてるかどうかわかんないけど,もうだから起きるしかないのよ。もう予約が入っちゃってるからね。で,えっと…あと言うことあるかな?大丈夫かな?もうトーク入っていいかな?
えっとね。ずっと楽しみにしてたオフなんですよ。オフなんです。草野球の予定はその前からずっと毎週入ってんで,1日半のオフっていうことなんですけどね。何から話せばいいのかな…スペシャルウィークなんで結構ちゃんとお話します。何年ぐらい前かな…下手したら10年ぐらい前かな,この番組のトークの中で俺が珍しく同窓会に出た話をして,その中学校のクラス会出た時に,その中学校の同級生って,小学校の時もポツポツ一緒だったんだけど,同級生だった古屋君の話。古屋君は,まァいじめられっこだったのかな。いわゆる暴力を振われることはあまりないけども,割とクラスで浮いちゃってる子で。俺が思うに,そのいじめられる原因の大半のところが,家がすごい貧乏だったっで事で。東京の下町だから,そこそこみんな貧乏で金持ちではない中でも,ちょっと突出して古屋君家は貧乏だった。なんかこう他の子とペースを合わせるのがちょっと難しい位の貧乏。お小遣いとかももらってないし,修学旅行は行けないみたいな,その感じとか。あとまあ本人にも意地があるんだろうね,給食費が払えないから,「俺は給食食べない」みたいな日もあんだよね。その月月で給食費払えない月は,ずっと食べないで「俺は体小さいからお腹空かないから」みたいな。そんな感じの事言って。
その古屋君の金がかからない趣味の1つが鉄道マニアって,鉄道が大好きだったけど,小学校ぐらいの時に最初そのことを知るんだけど,古屋君は尾久駅っていう,割と東京の中であんまメジャーじゃない駅の改札にいつもいるの。電車にうるさいヤツがいた頃なら一発訊いたら何線なのか分かるけど(笑) 高崎線かなんか,そんなやつが止まる,うちの小中学校から1番近い駅があるんだけど。その改札にいつもいるの。いつもいる。いつも駅にいて何してるかっていうと,切符拾ってんの。昔の切符は,今みたいなSuicaとかじゃないから,いろんな切符が駅に落ちてるわけね。本来は改札で回収するべきなんだけど,落ちてんだね。それを拾ってんの。入場券も買えないから,お金かかるから改札の外にいるだけ。古屋君は,小学校の頃から中学校の時もだから,なんか学校で見かけるよりも尾久駅の改札の横んとこにいることがすごい多かった。その昔の切符は乗った駅名が書いてあるんです。「◯◯から◯◯円」っていう形で,乗ったところの駅名と金額が書かれてて。で,なんかで古屋君に話しかけた。「何故そんなとしてるの?」って訊くと,その切符に書かれた駅名を,駅に備え付けの時刻表で調べながら,「なんか,こんな遠くから尾久に来てるんだなと思ったりとか,自分がもしここに行くことがあったら,こういう行き方をしようっていうのを思うって遊びをしてる」って。で,俺はなんかそれに結構それがすごい感動して。その当時は,勝手に学校でできたヒエラルキーみたいなものにあぐらかいちゃってるから,「わかる,すごい趣味だよね」とは言ってないんだけど,なんかこうザワッとする面白さを感じた。行ったことのない駅のことを考えるっていう遊び…なんかちょっと大人な趣味だなと思ったりとか。ちょっとかっこいいなと思ったり。かなり変わってると思った趣味だったんだけど,おそらく,少なからず今の自分が,電車マニアの人間に対して敬意を払うのは,そこからな気がする。ただ,この番組の構成作家にもう悪質なのが来たから,ちょっとそれで敬意の方は下がっちゃったんだけどね(笑)
んでクラス会が10年ぐらい前にあって。そのクラス会の時に,古屋君は来てない。多分だから俺たちと会うことにいい思い出なんかないから来ないよね。中学校の頃に良い思い出があんまないヤツだと思うんで,来てないわけで。久々にクラス会行ったものの,クラス会の中心になるヤツなんてのは,基本的には中学校がメチャメチャ楽しかったヤツでしょ。基本的には中学がメチャメチャ楽しくて,下手すりゃ今楽しくないヤツなんかは絶対行くんだから,それが中心になって話してるから,なんかがきっかけで古屋君の話になった時に,「アイツいつも駅にいて,気持ち悪かったよな」みたいな感情トーンになって。で,俺はちょっとその時に嫌だなと思った。もう大人なんだし。だけど「いやいや,あいつは結構面白い遊びやってたんだよ」って庇うかどうかも迷ったけど。そこに古屋はいないし,あと雰囲気壊すことになっちゃうし。「お前らみたいなヤツにはわかんない感じのイマジネーション溢れる趣味をやってたんだよ」って言ってもいいような嫌なトーン。だけど嫌な空気にになるのが嫌で言わなかった。
で,そこに,たまに話に出てくる大野君っていうヤツが遅れて入ってくる。こいつは小学校一緒,中学校一緒で高校行ってからも俺が高校やめてからもバイト先もずっと一緒だった,その大野君っていう友達がいるんだけど,そいつが遅れて来て。でその時点でその古屋君の話をしてるわけ。大野君は,いじめられっこでもいじめっこでもない,どっちとも行ける,どっちとも一目置かれてる感じのちょっと特殊な位置で。その大野が「何の話してんの?」って「いや,古屋がさ気持ち悪くてさ,よくあの拾った切符をくれたりとかしてたじゃんか,わかんないし要らねえよな」みたいな話を通になってるわけ。で,俺は大野だったら仲間になってくれるかもしれないけど,どうしようの感じになって。したら大野が「ああ,俺ももらったよ,中学校の時に尾久駅で古屋から◯◯線に大野っていう駅があって,大野の切符があるからあげるよつってもらったんだよ」つって。周りは「そう…古屋は気持ち悪いことやってたよな」って言うんだけど,大野は「え?全然?」つって。「俺いつか大野駅行くんだ,だからずっと貰った切符を持ってる」って。「あ…ちょっと待って今の財布の中に入ってるわ」つって,その何十年後のクラス会の財布の中から大野駅の切符を出して。
■福島へ
あの10年ぐらい前のクラス会以降,俺と大野は,結局1回も大野駅に行けないでいるんだけど,その俺の中の想像の大野駅みたいなものと,本当の大野駅を比べたいんだっていう話を大野として。俺はなんか,そん時,なんか本当に一番仲いいだったから,俺がしたかったことはこういう感じのことっていう。あの俺が同窓会の時したかったのはこういう感じのことって思ったんだけど。クラス会終わって,大野がウダウダ言ってっから「そんなのネットで調べたら分かんだろ」つって。んでネットで調べたら,ちょうどそのクラス会をやったのが,多分東北大震災の地震のちょっと後だから,2012年とか2013年の頃で,大野駅っていうのは,福島県のまさにあの福島原発の区域の只中にある駅で,もう一切近寄ることもできないぐらい被害を受けてることと,さらには近寄ることもできない区域になってて。帰宅困難地域であり,立入禁止地域のど真ん中にある。だから,その時ふっとは湧いた「大野が行きたいっていうなら俺も付き合うぜ」っていう経過がなくなった。で,後に大野の勧めもあって,3〜4年前かにバイクの免許取った。毎日あった朝のラジオ番組(『伊集院光ラジオと』)がうまくいかなくなった頃で,時間を持て余してるから。俺はここの局の朝の番組の会議とか,ネタ選びにやたら時間かけてたけど,それがバンってなくなって,暇を持て余してた。その当時に大野に会う事があって,俺は高校の時大野と一緒にバイクよく乗ってたんだけども,その後俺が免許取り消しになってるから,ずっとその間乗れない期間が長い。大野はその期間もずっとバイク乗ってて,ずっとバイクも自分で整備していじってやってる。その大野が「気分転換にバイクの免許取ったらどうだ?」みたいな話になって,俺はバイクの免許を取ることになる。で免許取った。
んで免許取った暁にどっか行きたいよねっていう話になって。でいて「SUZUKIバンバン200」っていうバイクも買って,どっか行きたいって話の時をしてて。バンバン200ってちょっと変わったバイクで。せっかく中型で高速道路も乗れんだけど,まあ高速に弱い。よくそのギア比が下に集まってるって言うんだけど,街乗りすんのには最高。もうすごいパワフルだから,どんなに雑にクラッチをつないでもすぐ走り出すし,そのいわゆる街中の法定速度みたいな,街中でリアリティのある速度まではすぐに達するから,めちゃめちゃいいんだけど,もう70kmhぐらい出すと,もうエンジンがギャンギャン泣き出して,そっから先はずっとアクセル開けぱなしにしても80kmhやっと行ったかみたいなバイクで。これは遠出するには乗りにくいから,ちょっとギア比を変えて長距離向けにしたい。俺は割と低速でクラッチ繋ぐのは割と楽勝,昔から排気量の50ccのクラッチ付きをいっぱい乗ったから,パワーが少ないクラッチ付きのバイクに慣れてると,まあまあ大丈夫。もうそのクラッチ繋がる。上手だから,下いらないから,上をつってで上をするためにギアを変えようと思うと,これがもうえバンバンに合う歯車がないんです。どうやらカナダでSUZUKIが作ってた歯車でバイクに合うやつがあるらしいっていうのを,大野が見つけて。そこのサイトをカミさんに英訳してもらって,それをカナダのイーベイかなんかで買ったらそれパーツがつけてとか。あとはえっと1番謎なのが,バンバンていうバイクはどうしてそんなことしてんのかわかんないんだけど,割と普通のバイクについてる,今まで何km乗りましたっていうメーター(オドメーター)がない。僕は中古で買った時には割と新しい,5000kmぐらいのバイク。で,普通はそのオドメーターの下のとこにリセットできる小さなボタンが付いてて,それはガソリンを入れるために0にするわけ。で,そうすると,オドメーター見て,もうこれぐらい走ったから,もうガソリンがない頃だから変えようみたいに判断できる。それができないと,そのいつもガソリン入れる毎に「5000kmで入れたから,今5200kmっていうことは…」っていう,ちょっと指折数えてこうって判断出来ない。そうするともう指が520本ぐらい要るわけ。めんどくさい。だけど,その後に出たSUZUKIの他のバイクにはある。で,これがめんどくさいマニアックな話になって申し訳ないけども,それは何の改造もなく,ちゃんとつなげばオドメーター付けられる。ネジの位置も合って,他のバイクのオドメーターなんだけど,繋げて,でさらにはメーターの中には,「ウインカーが今付いてますよ」っていうメーターとか,?それからニュートラルランプつって「今安全なところにギアがはまってますよ」とか,それから「ガソリンがもうそろそろないですよ」みたいな,いっぱいランプがあるんだけど,これも大野に頼んで直してもらわないと。なんか昔のバイクに比べてすごい燃費がいいから,タンクがどんどん小さくなってて。昔,俺が乗ってた400ccのバイクは14L入ったんだけど,このバンバン200のタンクって7Lしかいない。7Lしか入んないけど,すごい燃費がいいから全然大丈夫なんですよ。全然大丈夫なのと,燃費が良くなったせいで,予備タンクがない。予備タンクって,昔のバイクどれにもついてたんだけど,予備タンクつって,ガソリン入れた時にちっちゃいネジみたいなレバーみたいのを横にしとくと,予備タンクっていうのが閉じて,1回ガス欠になって止まっちゃったっていうところで,この予備タンクのコックを開けると,もう2Lぐらい余裕があって,次のガソリンスタンドも走れるとかがあったんだけど,これも省いちゃってんの。Xの「#しんばか」宛に,岩尾さんていう方からのポスト。
ー最近のバイクはリザーブというか,そもそも燃料コックがないんだよね。
そう,リザーブストアって言った。燃料コックを閉じる/リザーブ/通常っていう3段階切り替えるんだけど,代わりに燃料系はついてるけどねみたいなことを書いてんだけど,燃料系もついてない。んでガソリンタンク7Lしか入ってなくて。「そろそろ給油してください」ってランプがついてから,余裕で次のガソリンスタンド着くから大丈夫ってなっちゃってんだけど,これはもうどうにも直すことできない。基本的に徹底的に大野君に整備をしてもらったり,改造っていうと悪く聞こえたらやだけど,なんかその改良を,安全に乗るための改良をかなり専門的な知識を持ってしてくれた。大野は毎日仕事する中,一生懸命やってくれて。で「夏の暑い間って,今年なんか死んじゃうから行けないね」って話してて。だけど秋は相当短いからって,色々俺のスケジュールを見たら,どうやら再来週って感じかな。半月後の10月18〜20日しか行けるタイミングないんだつって。でだったらその大野行こうやっていうのと,もう1個,俺の用事で,東北で大野駅からさらに80km位行った所,宮城に入るんだけど,角田っていうところに去年死んだ後輩の墓があって。でその後輩の墓参りに行ってやりたい。ほぼちょうど1周忌だから行ってやりたいってなって。じゃあその大野の行きたい大野駅と,後輩の墓。大野駅を見て,俺はそっからちょっと足伸ばして,後輩の墓行くからみたいな計画を立てて。で,どんどん日日が近づいてくるから,あいつも整備とかテストとか,すごい一生懸命やってくれた。
それでいよいよ当日の前日位になってから天気が怪しい。急に天気が怪しくて,それも完全に雨とは出ない。雨もその「雨の降る可能性がある時間帯があるよ」みたいな感じで,その降水確率が1日ごとに上がったり下がったりとか,こんな時間雨って言ってませんでしたけど,みたいなことが起こってくる。どうしようかと。こんなに楽しみにしてたのに,さすがに危ねえだろうっていう。で,今思えばだけどスケジュール的にも危ないんだけど。もう金曜日の草野球やってるあたりの前から,その前の名古屋いるあたりから,名古屋>>中野>>東北道ずっと行く道すがら,ほぼ俺は雨を追っかけてるような,雨雲カスってるような行程行ってる。
次の日はそこそこ晴れてるから,次の日の行程は今度はバンからバイクを下ろして乗るみたいな,なんか合体ロボみたいな感じ。サンダーバード2号みたいな感じで。「俺は普段モトクロスやってる,そのモトクロス載せるロングバンがある,雨でバイクで行けなくなるんなら,降るまでバイク乗って,降ったら俺のバンに載せてけ」っていう大野の提案があって,じゃあそうしよう,それはありがてえやってなって。なんかすごいよね。なんか,トップスターのタレントの『爆走アリゾナの旅◯◯km』みたいな番組の,実際走ってんのは撮ってる間だけで,途中は車にバイク積んでるんですけどね…みたいな。そんな番組あんのかどうかわかんないけど,その感じの贅沢で行くことになって。で結局だから草野球終わって,俺はバイクにまたがって中野から福島へ向かう。でいて大野はその横をサポートとしてバンで行くってことになるんだけれども,家の前で,色々そのざっとした計画を確認する。「どこで合流しようか?」みたいな。「東北道にこっから入ってさ…」みたいな話をしてるところで「東北道入った後に,もし雨入ってきたら,どっかサービスエリア停まってそこでバンに積めばいいよ」って話をしてた時に気づく。もう大野との仲だから,怒られても言うけど,勉強とかで上なのは全然俺(笑) 本当に勉強とか頭は全然俺なんだけど,この天才側,頭いい側が全然気づかなかったことを急に言うヤツ。さあ行くぞていうとこになってから大野が気づくんだけど,「ちょっと待って,お前のバイクETCついてるじゃん,んで俺のバンにETCついてんだよ,それが両方東北道乗るだろ,途中でバンにバイクを乗せちゃうとETCってどうなんの?」っていう。「多分不正したことになる」と。完全にそこで絶対そうなる。雨降り出したら止まないわけだから,俺が東北道入っちゃった後で,その今言ってた計画…グッドアイデアだと思っていた計画をやると,俺多分お縄ちょうだいになる。「伊集院光,巧妙な手口で高速料金踏み倒す」みたいな感じになるわけでしょ,実際は。もう全て終わりですよ。まさか1年のうちにオールナイトの月曜日3時から,このジャンクの月曜日1時からが両方なくなるっていう。人気だったはずなんだけど…ってことになっちゃうじゃないですか。結局大野の車にバイク乗っけて,もう本当に助手席乗って,最後までずっとって感じになって。
んで途中で分かったけれども,こりゃ無理だな…っていう。この距離バイクじゃ無理だよ。晴れてたとてバイク無理だなと思うぐらい長いじゃん。さらに色々計算した結果,大野駅に行っちゃったらもう暗くなっちゃうから。「ああ,大野駅に来たぞ」っていう感動の時,真っ暗だとさ。だから大野駅の手前で一泊しよう。もう俺はその日のボロ宿探すのは天才だから,大野駅から20分ぐらいのとこにある宿を取って,そこまで車で一気に行って,今日はそこでもう寝ようって寝て。これまた天気予報がめんどくさいのは,翌日の天気予報は,東京に戻ってくれば戻ってくるほど晴れてはくるものの,東北地方に関しては昼過ぎからは小雨パラつく可能性ありという感じなの。
■ Samsung Fold5Zの末路
じゃあ俺は朝6時に早起きして,その角田の墓参りに行ってくるって行って,戻ってきてそこで大野と合流して大野駅を散索しようじゃないかっていうことになってね。で,そうすると俺も身軽でいいんだよね。着替えとかパソコンとか全部バンに置いてっちゃえばいいから。服とかも全部置いてっちゃえばいいから,スマホ1台あれば俺が向こうで墓参り終わったところで「今終わったから大野そろそろチェックアウトして出てきてくれ」っていう寸法で,俺もスマホ1台だけで全部済む。ETCアプリも入ってるし,全くもって全部済むっていう形で,バンからバイク下ろして,スマホをバイクのフォルダーにつけて,「じゃあ俺行ってくるわ」つって,スマホだけきちっと見てて表示されるマップ見て,連絡しながらつって,でいて位置共有つて,Googleマップの俺のいる位置をオーナーに知らせるっていう機能をやって「じゃ行ってくる,もう一度2度寝しなよ,昨日はいっぱい運転してるだろうから」つって出てくる。結局災い転じてって,俺はフルパワーに戻ってバイクに乗れるしっていうんで,そのナビ通り従ってバイク乗り始めるわけ。
んで高速入ってしばらく経ったところで,俺気づくんだよ。要するにバイクを治したばっかりでメーターも直したばっかりだと。でいて,メーターがちゃんとついてるかどうかっていうテストは直前にやったけど,バイクのキーを回してスイッチをオンにすると,まず緑のランプ/ニュートラルランプっていう,このバイクは今正常に起動されましたっていうのが灯きます。それと,あとウインカーをつけた時に,今ウインカー付いてますよっていうのが灯きます。で,ライトをつけた時に,そのメーター全体の中がえっと夜だってこと,夜にライト灯けるからライトで照らされる。これも連動してます。で,もう1個結構めんどくさいフューエル・インジェクション(Fuel Injection)ていう,割と最近のバイクはこうなりましたっていう,えっとスイッチを入れてからコンピューター制御でガソリンを調整して,エンジンかけていいですっていうスタンバイのランプなんだけど,これが1番めんどくさいやつだけど,きちんと灯きました。で,全部チェックして走ってんだけど,途中で思い出したのは,大野がチェックできないもの,前の週に出来上がったバイクでチェックすることができないランプ。それがガソリンが切れますの警告ランプは,ガソリンが切れる寸前まで走らない限りは灯かないか灯くか分からない。このランプは,要するに大野がノーチェックのまま俺は乗っているっていうことがわかる。で俺は「いつガソリン入れたかな?」と思って,1回蓋を開けて,肉眼で燃料見たら,結構多くはないという。波々じゃない。表面張力で入ってたら「良かった…」ってタバコ一服なんてね…まぁ今タバコやめてるからですけど,全然いいんですけど,その段階で,まぁタンクの入口からは見えないぐらいしか入ってないから,どれぐらい入ってるか分かんない。んで,高速走ってるわけ。で俺ん中で「これいきなりガス欠ありえるじゃん!」って。そう,ガソリン切れ警告するランプがあるから,全て他のも飛び去ってるはずなんだけど,それがついてるかどうかわかんない。したらラッキーというか,しばらく走ったところで,そのオレンジの警告ランプがついた。「良し」っていう。ちゃんと機能してる。あいつの整備は完璧だったと思って。で,携帯で調べたら次のガソリンスタンドが25km先なのね。俺は1回も空になるまで乗ったことがないから。着いたらすぐ給油してたから,その前の段階までは。メーター変える前は。だから,着いてから何kmぐらい走るかがあんまよくわかんない。もう怖くて。命からがら走ってて。したらギリギリでガソリンスタンド着いて。7L入るタンクに6.7L入ったから,相当な量。高速のサービスエリアに1個だけセルフのスタンドがある所に入ったわけ。
でこの後です。あと40kmぐらいで角田に着くよっていう地点。東北道ももう1車線になって,対向車線ない。前後もほとんど通らない,何も通らない状態になって,俺のバイクだけで走ってる状態の時。「ああ,でもいいな…割と今のとこ天気もいいし,亡くなった後輩もなんかなかなか顔出せなくて悪かったな…」なんて色々思ってたら,膝に何か当たったの。膝に当たった。俺はヘルメットかぶって,ヘルメットの中にBluetoothの無線機をつけてて。でそこでスマホからのGoogle Mapのナビ音声が入ってくるんだけど,そのGoogle Mapのやつがウンともスンとも聞こえなくなった。「お?どうしたんだろう」と思って,ふとスマホホルダー見たらスマホがない。あのスマホさえあれば何とでもなるでおなじみのスマホがない。膝に当たったヤツ…ああ,膝に当たった感じを再生してみたら,ああれスマホの角だ…スマホの角が膝に当たったわっていうのが分かるわけ(爆) 1年ぐらい前に,携帯を変えた。Galaxy Fold5Zの,あのパカッって手帳みたいに開く2面のスマホにしてて。かなり不思議な形なの。パカッて閉じると普通のスマホの形にはなるんだけど,やっぱり2枚分だから厚みがあって,ちょっとこうフツーの規格には合わない。フツーのスマホとはちょっと違う形になるんだけど,その前々から使ってたスマホホルダーにはダメかなと最初思ったけど,恐る恐る使ってみたらまあ大丈夫じゃんって大丈夫で。今までどこに行っても何もないし,もう油断した頃,「大丈夫ッス,多少形が違っても,僕は全部対応できるようにできてますから,余裕を持って作ってますから安心してくださいよ」ってアイツずっとなってたのに,高速で携帯吹っ飛びまして。で,そのナビが聞こえなくなったのは,Bluetoothの圏外に行ったんですよ。でしょうがないから,一旦路肩の止められる所に止めてハザード出しますよね。ハザード出して,でいて,どれぐらい前に,その膝にコンて言ったっけ?って,あんま思い出せないんだけど,そんなには経ってないけど,ただそのそれなりにはバイク速いからどうなんだろうと思って。一番端の路肩歩いて戻って。結構,もう諦めようかな…って,もうダメだな…って思い始めたところで,「チリチリ…」って耳元で何なんか分かる雑音が入って。で,さらには俺はスマートウォッチをしてて。で,スマートウォッチの「携帯を探す」って機能やると,最初切断中だった通信が繋がったのよ。「アイツいる!」っていう(笑) その,最新のBluetoothがどれぐらいになるかわかんないけど,いる。で「携帯を探す」のボタンを押すと「I'm here♪ I'm here♪…」て鳴りだした。んで路肩でずっと耳澄ましてると,どっかで「I'm here♪ I'm here♪…」って鳴ってるような鳴ってないような。鳴ってて欲しい俺に幻聴が聞こえてるような(笑) だって高速道路の上だからさ。でいてどうしよう…と思って,もう何歩か行こうかと思ったら,向こうに黒い四角いのがあんの。
で幸いなことにもう見渡す限り車はいないの。もうそういうとこまで入ってちゃってるから。で,ギリギリ路側帯の所からさって腕伸ばすと取れるぐらいの所に落ちてて,拾って。だけど,なんとか大野の通信できないと,迎えに来てもらうこともできないし,あとなんかそのちょっと待ってくれも言えないから。LINEだけでも…と思ったらLINEだけギリ大丈夫みたい。もう画面はバキバキ割れてて。もうあの多分入れてたゲーム『ドラえもんのどら焼き工場』は死んだと思う。あと携帯の中にいれてた同じカイロソフトの『陰嚢大付属陰嚢高校』のメンバーも多分死んだと思う。画面バキバキだけど,これがすごいのは,伏せられたまま地面に落っこちて,落ちた時に2面に開いたんだと思うのね。伏せられて落ちてるから開いた画面はバッキバキなのに,閉じた方の画面だけは無傷なの。で閉じた画面は映る。映るから,そのLINEは通信できるし,ナビもやってくれんの。嬉しくて。でこれを戻して。で,そのまま後輩の墓に行き。で,後輩の墓で「色々あったけれども墓参りが終わったんで,今から帰りますよ」っていうLINE打って。でいて「駅で待ち合わせしたけれども,◯◯インター出口でお願いします」っていうLINEも打って。駅まではちょっとたどり着けない事情が出てきたんで,駅まではちゃんとナビってもらうといけないから。俺の携帯で生きてるアプリはほぼLINEだけだから,下手したら道に沿ってじゃなくて,ヒビに沿って逝っちゃう可能性あるじゃん(笑) そうするともう取り返しつかないからさ。でそれでなんとかなんとかなってさ。
で,とりあえずこうみんなにも「俺明日,後輩の星君の墓参り行ってくるわ」って言ってるからさ。墓参り終わったところで,まぁ不幸中の幸いは,星君がなんとかLINEを生かしておいてくれたんだろうな…って,落とさないでくれれば一番良かったんだけど,まぁ星君もそういう抜けたところあるから,落ちたんだろうねって。LINEが見れる程度にしかヒビ入れないっていう星君のご加護によって,なんとかなって。角田でも,色々細かく言うとありましたよ。お墓のあるお寺の名前しか聞いてないから,行ったら,星って苗字こんなにこの地域多いのみたいな。もうその墓には星だらけだったりとか。んで最後の最後に,みんなにも星君のお墓から遠く離れてるけど,星君に手合わせして欲しいからつって,星君のお墓をスマホで撮って,みんなの野球のグループラインに送ったら,びっくりするような色彩の画像撮れて。多分,カメラが完全にぶっ壊れてんだね。虹に包まれたみたいな画像…心霊写真じゃないの(笑) ありとあらゆるものが,もうなんか,星君のオーラかなと思ったんだけど,オーラではない。墓の周りなんか虹の渦巻きみたいのが渦巻いてんだけど,それは,おそらくだけどもセンサーがぶっ壊れたんだと思う。そのカメラのセンサーがありとあらゆるものがその色になってたから。
■ 大野駅
んで,なんとか大野君と合流することができて。で,これは全然笑い事じゃないんだけど,皆さんもうちゃんと調べてもらえば分かりますけれども,この大野駅の周辺っていうのは本当に被害が多かった所。なんか自分たちが都会にいてちょっと忘れちゃってる使ってるなと思ったのは,その辺りの高速を通ってると「速度制限◯◯km」みたいな電光掲示板や「渋滞◯◯km」みたいな電光掲示板と一緒に「今現在のこの地域の放射線量は◯◯μBq」みたいな表示もある。その数字が表示されてたりとかするところだし,大野駅の周りは相当被害が多かったみたいで,大野駅再開したのが確か去年なんですけど,ピカピカに綺麗なんですよ。さらにはもっと言うと,周りに何のお店もない。で,全部あるのは新しい家とプレハブの家だけ。だから大野と小中学校ぐらいの時にきっかけができて,多分最初のうちは小中で,それからしばらく経って,まばらだけど知りもしない大野駅のことを思い浮かべて俺は生きてきた。そのずっと「大野駅いつか行こう…いつか行けるな」と思いながら,なんとなくよくわかんない想像上の駅を思い描いてきて,今初めて見たものが新品の大野駅で,明らかに自分の想像していた大野駅とは違うんだけれども,大野駅自体に大野は思い出がないから,そのなんか変な感じ分かります? 要するに「昔行った大野駅と変わっちゃったね」って事でもない。行ってない大野駅と変わっちゃってんの…の間の,その不思議な感じ。でなんかそれはちょっと不思議な感じだなって言いながら,ずっと何分ぐらいかな…1時間ぐらいいた。電車もすごいまばらで。すごいなと思ったのは,大野駅前のバス停。土日のバスの運行,何時間に1本ぐらいだと思う?0本です。土日にバスの運行はありませんと。それぐらい,その今何もない所で,なんかだから謎の感傷で,そのかつて大野で暮らしてた人たちの感傷とは全然違う,架空の大野駅について考えてたことと,ああ今こういう現実なんだっていうぼんやりした感じ。

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伊集院光: 古屋君の記憶〜『伊集院光・深夜の馬鹿力』
TBSラジオJUNK/『伊集院光・深夜の馬鹿力』
2023.8.29(月)     
■古屋君と尾久駅
…10年位前にやってる昔の『深夜の馬鹿力』聴いてた人なら憶えてるかもだけど,小中が一緒で,高校は別だったけど,仲良かった大野君っていう友達がいて。もう今は孫もいるおじいちゃんですけど,その大野君とバイクの事で再交流が始まって,頻繁に会う時期と,あんまり会わない時期が交互にあって,でも久々に会ったりすると,昨日の続きみたく話ができるだけ感じの,僕の中では割りと唯一の友達みたいな感じですけど。そいつと話した話で『深夜の馬鹿力』に合った話でいうと,「10年前ぐらいにクラス会に行った」って話を当時の番組でしてて。でそのクラス会のノリが,俺があんまり好きじゃないノリで。クラス会に来るヤツなんてのは,当時の思い出が楽しかったヤツか,ある程度脳内加工したりとか,いろんなことがあって許せるようになったヤツらがマァ来るところですよね。俺は,高校の同窓会は行くかどうかなんだけど,中学の同窓会は,マァ中学時代はそこそこ大野君とかと一緒で,大野君とかがいてくれたおかげで,そんなに悪くない暮らしもしてたから,出る事がある。
んで,中学のクラスには,古屋君っていう超貧乏で,クラスで浮いてた友達がいた。当時の1億総中流みたいな時代に,僕たちが生まれ育った荒川区は,その時期にすごく裕福な区ではないけれど,それなりにみんな中流家庭の時代に,貧乏で,家族4人で3畳のアパートに住んでた。その3畳のアパートが和室なんだけど,畳がダメになっちゃったのに,替えるお金がないから,畳を剥がした床の上ででご飯食べてたようなお家で。お金のかかる学校イベントは辞退するようなお家の子で。頭は割といいヤツだったんだけど,やっぱりクラスとかでイジメとイジられるの中間位の孤立してた子だった。
だから,古屋君はそこにいい思い出がないから,クラス会には当然来ないんだけど,クラス会のノリって,あるあるとか,あんなことあったよな〜の中に,そこにいない彼の思い出が入ってきて。しかもちょっと当時のノリの彼イジリみたいな話になってく。「アイツが貧乏だった…」みたいな。
俺がそいつを好きだったとこが1個あって。浮いてるヤツ特有の,距離の縮め方の下手さはあるから,正直に言えば,俺もその学校の中ではいつイジられられる側に行くかもわからない事もあるから,強く彼の味方をすることはしないっていうタイプ,位置。んで彼はお金がないけどできる趣味っていう事で,近くの尾久駅(おくえき,おぐえき)っていう,割りと乗降者数の少ない駅があるんだけど,その駅にいつも暇さえあればいて,当時はSuicaじゃないから,乗客は「○○駅から○○円区間」って書いてある切符を,尾久駅で降りる時に捨てるんだけど,その使用済切符をきちんと収納箱に入れるとかができてないから,風に舞ったりとかして散乱してる。古屋君はそれを拾ってた。「今日はこんな珍しい駅から来た」みたいな切符を集めてた鉄道マニアなんだけど,コイツすごいなと思ったのは,「使えない使用済切符を,拾ってどうしたんだよ?」って俺が訊くと「なんか自分の知らない駅の事を考えたりとかできる」「すごい遠くから尾久まで来た人がいるんだっていうのを考えるのがすごい面白いんだぜ」って言うわけ。古屋君は勉強ができたから,自分が知らない駅の事を考えたりとかしたたらしい。んで「こういう珍しい駅の切符あった」って俺にくれるんだけど,その時に思ったのは…これは俺にもそういう所あるから分かるんだけど,距離の縮め方が下手なんだよ。田中くん/田中/田中さん/田中健君/健ちゃん/健…みたいなランクがあんじゃん。それを,今まで喋ったことないのに「健さァ…」ってなっちゃうのがうっとおしかったりとか,そこまで一気に行っちゃうと逆にクラスの知ってるヤツ達とかは「あそこは仲良いんだ」みたいにされるのもちょっと嫌だった。そんなのを思い出しながら,なんかそこをただの笑い話,からかい話してるグループと,あんま仲良くなりたくない感じで距離を取りつつ,クラス会に出てて。したら皆が「アイツ,ヘンな切符くれたりしたよな…」とかっていう話になるんで,俺として「あのヘンな切符に関しては,結構俺の好きな話があってさ…」みたいな話を言う間もなく「アイツ,ヘンだよな~」になっちゃうから,いい加減大人になった俺もなかなか言えないでいた所に,遅れて入ってきた大野君が「何の話ししてんの?」「古屋がくれたヘンな切符」「アァ俺今でも持ってる」って,30年間大野君が持ってる切符。大野駅って書いてある切符。大野駅から尾久駅までの切符を持ってる。俺は喋る商売やってるし,その時点は10年前だし。なのに,なんかその上手に返す事も出来ず,未だに連中とのよそよそしさとか,タレントになって調子乗ってんじゃねー的な感じとか「家族がファンだからサインしてくれ」「写真撮ってくれ」っていうのに,苦笑いをしながら応える感じでいたりする関係上,うまく言えなかった所に,大野君が当たり前のようにその話を始めて。「アイツが言うんだよ,その大野っていう駅があって…」って。大野君はちょっとおバカだから「この切符で大野駅行けんの?」ってなっちゃう。それはできないんだけど「なんかすごくない?"自分と同じ名前の駅がどっかにあって,そこから尾久駅にその人が来た証拠なんだよ"みたいなこと言われて"すげー"と思ってずっと取っておいた」って。
■大野駅
その話の後日談。一昨日の土曜日。24時間テレビがあった土曜日に,空いてる暇の最後の方だから大野君の家に行った。んで大野君とバイク治す計画とか,今乗ってる200ccのヤツをちょっと治す話ししてて。元々大野君が「俺に免許取ったほうがいいよ」っていう話をして,俺に焼き付けたっていうのは,その中年同士でバイクを乗りに行く相手も欲しいっていう,アイツの目論見もあったんだろうけど「そろそろ暑さも終わるし,ずっとバイク乗ってネェ,どっか行きたい所ある?」って話になって「あの古屋の話の大野駅道にバイクで行きたい」「10年前に大野駅の話をした時から,大野駅の話してないんだけど,大野駅に行きたいんだよ」って。古屋君から大野駅の切符をもらって,遠くから来た人の切符の楽しみ方を聞いてから,大野駅ってどういう駅なんだろう?とずっと考えてたと。ずっと考える遊びをしてて,10年前に俺に会った時に「大野駅ってどこなんだろうな?」っていう話をされて,俺が「そんなの,調べれば出てくるだろ」って,調べれば具体的に何があるか,答え合わせなんかすぐ出来るよって話をなんとなくした記憶はある。んで10年前にクラス会から帰ってから,大野駅がどこにあるのかって事を調べたと。そしたら,大野駅は,福島県の福島原発のかなり近くで,東日本大震災後に侵入禁止区域になってた。お子さんが聴いてない事祈るけど,大野君おじいちゃんは,大野君お父さんはバカなんだよ。なんかその大野のいいところで,古屋君の影響で,なんとなくその大野駅を想像している。…もしかしたら駅長も大野で,町民全部が大野なんじゃないか?って(笑) 大野に対してすごい優しい街なんじゃないか? 商店街のお店はお名前確認で大野ってなると「おめでとうございます,87%引きです」とか(笑)の大野帝国だと思った時期もあり。その後に1回もきちんと調べないままずっと来てて,10年前にクラス会から帰ってから調べた時に「ェ?あの津波でやられた場所?」ってなって。しかもその原子力発電所の影響でなかなかそこに住んでた人も近寄れないような状態になっちゃったってメチャメチャショックうけてる。やっぱおバカなんだよ。「お前の想像してた大野駅ではないからね」って俺は言ってんのにさ。原発事故で消えた大野神輿も,大野祭りもお神輿もないからっていうことだったけど,ずっと想像してたところがそういうことになってんだ…ってことに結構ショックを受けて,何年か過ごしてきたんだけど,「今年の春かなんかに,その大野市の帰宅困難地域みたいなのが解除されたから行ってみたいんだ」って「そうなんだ」ってことになるんだけど。なんか,それが大野君です。それが俺の中で,えーとおバカなんだけどいいヤツなんだけど,ちょっと頑固すぎて,娘とかは「また始まったお父さん…」ってなりながらも,なんか最後のところで「お前の親父はいいヤツでなー」ってなっちゃう大野くんの話。

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尾久車両庫

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