2021年12月19日日曜日

[通信] Wi-Fi6(4ストリーム)のパワーを活かすシステム作り



[通信] Wi-Fi6(4ストリーム)のパワーを活かすシステム作り
ネットの速度低下、意外な盲点 パソコンやスマホの子機が遅いとボトルネックに
12/19(日) 20:11配信
子機の性能が不足するときは、USB接続のWi-Fiアダプターを追加するとよい
最後にWi-Fiを遅くする要因のうち、今回はパソコンやスマートフォンをはじめとするWi-Fi子機の現状を見ていこう。
Wi-FiルーターとWi-Fi子機は、それぞれWi-Fi規格のいずれかに対応している。相互の規格が異なる場合には、下位の規格で接続する。例えば、ルーターが最新のWi-Fi6(4ストリーム)対応であっても、子機側のノートパソコンがWi-Fi 5(2ストリーム)対応であれば、両者はWi-Fi 5(2ストリーム)で通信する。そうなると、自分のパソコンがどの規格に対応した子機を内蔵しているかが気になるところ。ここ1、2年で購入した最新パソコンはWi-Fi 6を搭載しているケースがあるが、それ以前の機種であればWi-Fi 5を搭載したものが多い。Wi-Fi 5の子機は2ストリームが主流だが、下位モデルでは1ストリームもある。 【図解はこちら】ネット接続の速度、PCやスマホのチェック方法
■ノートパソコンのスペックを調べる
自分のパソコンのスペックを正確に知りたければ、ウェブなどのカタログデータを確認しよう。 ただし、メーカーによっては特に古いモデルでWi-Fi子機の詳しい情報が載っていないことがある。そんなときは、子機のモジュール名から調べる。スタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開いたら、「ネットワークアダプター」欄にある子機のモジュール名を確認する。「Wireless」などの文字があるのが子機のモジュール名だ。例えば、「WirelessAC」とあれば、それはWi-Fi 5。ウェブでさらに詳しい情報もわかる。 モジュール名を見てもわからなかったときは、実際のリンク速度から推測する。リンク速度とは、Wi-Fiルーターと子機間の最大通信速度(理論値)のこと。866メガビット/秒(Mbps、メガは100万)ならWi-Fi 5の2ストリーム、433Mbpsなら同1ストリームと推測できる。電波が弱いとリンク速度が落ちるので、Wi-Fiルーターの近くで確認しよう。 ギガビットクラスの光回線を導入し、Wi-Fiルーターは6対応なのに、子機のパソコンは4や5に対応──。そんな残念な環境に置かれたユーザーのなかには、子機をアップグレードしたいと思う人もいるかもしれない。 そんなときは、USB接続のWi-Fiアダプターを使うとよい。国内メーカーのWi-Fi 5(2ストリーム)の子機は4000円前後、同(3ストリーム)は7000円前後で購入できる。また、バッファローから国内メーカーで初めてWi-Fi 6に対応した製品も発売される。通信速度にこだわるユーザーは検討しよう。
■最新モデルのスマホ子機はWi-Fi 6に対応
スマホのWi-Fi規格はどうなっているか。まずはカタログデータで確認する。必要な情報が得られなかったとき、Android(アンドロイド)の場合、機種によってはリンク速度から推測できる場合がある。「設定」を開き、「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」とたどると、「送信リンク速度」「受信リンク速度」が表示されることがある。 iPhoneの場合、設定画面からリンク速度を確認できない。ただしここ数年のモデルなら子機側の性能は十分といえる。 (ライター 岡野幸治) [日経PC21 2022年1月号掲載記事を再構成]

INTERNET Watch










Wi-Fi 6
清水理史の「イニシャルB」
もうこれでイイ! Wi-Fi 6最安の実売8千円! TP-Link「Archer AX10」を試す
清水 理史
2020年4月27日 06:00
TP-Linkから発売されているArcher AX10は、Wi-Fi 6に対応するルーターとしては、現時点で最安となる実売価格8000円前後の製品だ。最大通信速度は1201Mbpsとなるものの、実効速度はなかなか優秀。「もうこれでイイ」と思わせるコスパ最強のWi-Fi 6ルーターだ。
スペックはそれなり、160MHz幅非対応で最大1201Mbpsの通信速度
160MHz幅での通信には非対応で処理性能も控えめ。セキュリティ機能の「TP-Link HomeCare」もUSBポートも省略されている……。ただ、そんなスペック上の違いを気にしなければ、TP-Linkの「Archer AX10」は、なかなかお買い得な製品だ。
TP-LinkのWi-Fi 6ルーター「Archer AX10」
実売価格は2020年4月時点で8000円。1万円以下の価格でありながら、最新のWi-Fi 6ことIEEE 802.11ax(ドラフト)に対応しており、最大1201Mbps(5GHz帯)での通信が可能になっている。
Wi-Fi 6における規格上の最大通信速度は9.6Gbpsで、現時点では製品ベースでも4804Mbpsに対応するルーターが最速なので、本製品の1201Mbpsはかなり物足りなく感じる。Wi-Fi 5でも上位モデルなら1733~2167Mbpsを達成しているので、額面上のスピードだけなら、これにも及ばないわけだ。同じくTP-Link製でワンランク上(それでも安いが……)のモデルである「Archer AX50」と比べても、先にも触れた通り、いくつかスペック上の欠点が目に付く。
Archer AX10Archer AX50実売価格8000円※11万2800円※1CPUトリプルコア、1.5GHzクアッドコア、1.8GHzメモリ256MB未公表Wi-FiチップBCM6750Intel WAV654Wi-Fi対応規格IEEE 802.11ax/ac/n/a/g/b←バンド数2←最大速度(2.4GHz)300Mbps574Mbps最大速度(5GHz-1)1201Mbps2402Mbps最大速度(5GHz-2)―←チャネル(2.4GHz)1~13←チャネル(5GHz-1)W52/W53/W56←チャネル(5GHz-2)―←新電波法対応―←ストリーム数2←アンテナ外付け×4←IPoE IPv6○←DS-Lite―←MAP-E―←WAN1000Mbps×1←LAN1000Mbps×4←USB―USB 3.0×1動作モードRT/BR←ファームウェア自動更新―←HomeCare―○VPNサーバー○←本体サイズ260.2×135.0×38.6mm←
※1 2020年4月15日時点。調査時10%OFFクーポンあり(価格は未適用時)
しかし、実質的にはこれで十分なのだ。
「フレッツ 光クロス」など、最大10Gbpsで通信できるインターネット回線が登場したとはいえ、WANもLANも1Gbpsが上限の環境がまだまだ多いし、Wi-Fiの通信も、一部には2402Mbpsで通信できるPCがあるものの、スマートフォンの上限は1201Mbpsが最速なのだから。
Archer AX10には、前述したセキュリティ機能のTP-Link HomeCareやUSBポートに加え、同社の一部ルーター製品でサポートされているIPv4 over IPv6(MAP-EやDS-Lite)、さらに「OneMesh」と呼ばれるメッシュ機能が搭載されない。
だが、これらを不要と割り切ってしまえば、わずかな投資で次世代のWi-Fi 6へと移行できるのが本製品の魅力だ。詳しくは後述するが、筆者宅では3階の遠くの場所でもかなり高い速度で通信できており、その性能も優秀だ。
もともとTP-Linkはコスパに優れた製品を扱うことで有名だが、本製品は、今までの製品の中でも群を抜いてコスパが高いと言ってもよさそうだ。
ライバルとなりそうなのはネットギアジャパンの「RAX20」だろうが、こちらは2.4GHz帯が574Mpbsと高いものの実売価格も1万3533円と高いので、やはりコスパでは本製品が突き抜けている。
「Archer AX50」と同デザイン、大型のアンテナを4本搭載
それでは実機を見ていこう。
外観は、先の表でも比較した上位モデルのArcher AX50と共通したもので、ブラックの比較的コンパクトな筐体となっている。アンテナは、外付けタイプで4本が搭載される。本体サイズが比較的コンパクトなので、長めのアンテナがアンバランスな印象を受ける。実際にアンテナの長さを測ってみると140mmほどあるので、本体の奥行きサイズ(135mm)よりも長いことになる。
■WAN/LANポートはすべてギガビット対応
インターフェースはシンプルで、背面に電源やリセットボタン、WPSボタンに加え、1ポートのWANと4ポートのLANが搭載される。すべて1Gbps対応となっており、Wi-Fiの最大1201Mbpsを下回る。さすがにこの価格帯の製品に2.5Gbps以上のLANを求めるのは贅沢なので致し方ないが、実効速度を考えれば十分なものと言えるだろう。
■Tetherアプリを使ってセットアップできる
セットアップには、同社製品ではおなじみの「Tether」アプリを利用する。セットアップ時のWi-Fi接続は手動だが、インターネット接続などはアプリから簡単に設定可能で、SSIDやパスワード変更後のWi-Fi接続も、アプリから自動的に実行できる。各種設定の変更や動作状況をチェックができるのはもちろんだが、クラウド経由でルーターの動作状況をチェックしたり、ゲスト用Wi-Fiを手元で簡単にオン/オフできるなど、なかなか使いやすいアプリだ。こういった点は上位モデルと何ら変わらない。低価格モデルだからと言って、心配することはないだろう。
■一番遠い場所でも239Mbps! エントリーながらWi-Fi 6は侮れず
気になる性能だが、価格を考えればかなり優秀なものだ。次のグラフは、木造3階建ての筆者宅の1階にArcher AX10を設置し、各階でiPerf3による速度を計測した結果だ。クライアントには、同じくWi-Fi 6で1201MbpsとなるiPhone 11を利用した。
iPerfテスト
1F2F3F入口3F窓際Archer AX10上り544414238102下り807563381239
同じフロアとなる1階で807Mbpsをマークしており、かなり高速だ。今回は結果を掲載していないが、手元のWi-Fi 6対応PCでの計測では、同一フロアなら有線LAN並みの900Mbpsオーバーを記録できる。3階でも優秀で、入り口付近の障害物が少ない環境では381Mbps、最も遠い3階窓際で239Mbpsで通信できた。Wi-Fi 5対応のアクセスポイントの場合、3階窓際で100Mbpsを上回ることはあまりないので、エントリーモデルとは言えWi-Fi 6は侮れないという印象だ。ちなみに、今回のテストでは上下方向に電波を飛ばしたいため、Archer AX10のアンテナはすべて水平の状態で計測している。アンテナが外付けとなるタイプの製品では、アンテナの向きで結果が変わりやすいため、設置時にクライアントの利用場所を想定してアンテナを調整しないと、実力を発揮させにくい。このあたりは試行錯誤しながら調整してみるといいだろう。
■普及が進むテレワークでも、これで十分
というわけで、TP-LinkのArcher AX10を実際にテストしてみた。エントリーモデルとは言え、その実力は高い。スマートフォンを中心にWi-Fi 6対応製品が増えてきた状況を考えると、買い換えに値する製品と言えるだろう。IPv6 over IPv4に対応していないのが日本のインターネット回線事情には合わないが、IPv6は標準でオンになっている。DS-LiteやMAP-Eの環境のユーザーは、アクセスポイントモードで利用するといいだろう。テレワークの普及に伴い、家庭内のWi-Fi事情を見直す動きが出ているが、そういったケースにも適した製品と言える。5GHz帯が通りにくい鉄筋造りで広めのマンションなどでは、メッシュWi-Fiを選択した方がよさそうだが、本製品は安価なので、後から中継機を追加するという選択も無理なくできる。こうした点も、リーズナブルな本製品ならではのメリットと言えそうだ。

INTERNET Watch















ハードウェア
自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第17回
Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(3)
【Wi-Fi中継機の設置位置調整編】
村上 俊一
2019年9月30日 06:05
使いこなし編は、まずWi-Fiの電波状況を良くすることにフォーカスしている。自宅Wi-Fiの電波状況について、スマホを使ってヒートマップを作成し、ウィークポイントがよくわかるようした後、Wi-Fi中継機(エクステンダー)を使ってエリアを補完する作業をしている。前回まででWi-Fi中継機が利用できるようにセットアップが完了したところだ。
自宅Wi-Fiエリアの弱いところを補完するWi-Fi中継機を活用中。Wi-Fi中継機は設置場所の調整がとっても重要なのだ。必ず調整しておこう
今回は、セットしたWi-Fi中継機に対し、最終の微調整を行っていく。電波を中継するWi-Fi中継機は、Wi-Fiルーターの電波は届くが弱くなっていくエリアを探りながら、Wi-FiルーターとWi-Fi中継機の距離が最適になるよう設置するのだが、これが意外と難しい。なぜなら、Wi-Fi中継機がWi-Fiルーターの電波を掴まないと中継をしてくれないし、電波が強過ぎる場所ではエリアがあまり拡張されない上、中継機に接続がなかなか切り替わらない。
そこで作成しておいたヒートマップが役に立つ。電波が完全に弱くならないエリアで、コンセントのある場所にうまく設置するようにしよう。今回使っているWi-Fi中継機のTP-Link「RE350」は、Wi-Fiルーターの電波強度をリングの色で表示してくれる。ブルーに光っていればエリア内。赤くなってしまうとエリア外だ。つまり、設置場所で青かったり赤かったりと色が変わるようなら、Wi-Fiが快適に使えるエリアのギリギリであることを示している。
Wi-Fi中継機TP-Link「RE350」。接続しているWi-Fiルーターの電波強度が十分であれば、リング部分がブルーに光る
Wi-Fiルーターのエリアから外れていればリング部分が赤くなる一方、場所がギリギリだと青と赤が切り替わることも。時間をかけてチェックをしていこう
TP-Linkの機器で設定に使うスマートフォンアプリ「Tether」。Wi-Fi中継機の設定後にログインしたところ。電波強度が弱い場所だと警告が表示される。警告バナーをタップしても表示できるが、[ツール]をタップ
Wi-Fi中継機はコンセントに直接挿して使うので持ち歩くワケにはいかないが、使い始めた場所でしばらく接続状況をチェックし、問題があれば移動するという作業を怠らないようにしておきたい。なお、Wi-Fi中継機には、Wi-Fiルーターからの電波強度を表示する似たような機能を持つ製品が多い。TP-Link製品で利用できるスマートフォンアプリ「Tether」でも、電波強度のチェックができる。設定する機器にログインしたあと、下部の[ツール]タブを表示させると[ロケーションアシスタント]という機能が利用できる。ここで、[Wi-Fiシグナルを確認]をタップすると、強度が十分かどうかを調べてくれる。こちらを使ってもいいだろう。
[ロケーションアシスタント]という機能が利用できる。これをタップ
[Wi-Fiシグナルを確認]をタップすると計測される
離れすぎていて計測結果が悪いときは、もう少しWi-Fi中継機をルーターへ近づけよう
ちょっと近づけると良好になる
なお、以前に使ったアプリ「Wi-Fiミレル」[*1]で、Wi-Fi中継機を含めてヒートマップを作成してみたところ、以前はあった黄色い部分がなくなり、すべての範囲をエリア内に含めることができた
[*1]……iPhoneをiOS13にアップグレードしたところ、アプリが起動しなくなったので注意してほしい。いずれアップデートで修正されることと思われる
■今回の教訓(ポイント)
Wi-Fi中継機は、セットアップ後のWi-Fiルーターとの距離調整がポイントになる
エリアが重なりつつ、エリアがシッカリ中継できる位置に設置しよう

INTERNET Watch
 

0 件のコメント:

コメントを投稿