2020年7月15日水曜日

[市場] 不破雷蔵: モバイル端末の利用分布をさぐる(2020年公開版)~ガラケー・スマホの勢力地図




不破雷蔵: モバイル端末の利用分布をさぐる(2020年公開版)~ガラケー・スマホの勢力地図
メインで使うモバイル端末のサービス事業者の実情をさぐる(2020年公開版)
不破雷蔵 | 「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
7/15(水) 11:33
今では誰もが使っていると表現しても過言ではない、従来型携帯電話やスマートフォンに代表されるモバイル端末。それらはどのような契約形態で用いられているのか。総務省が2020年5月29日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に確認する。
■機器別分布
示すのはモバイル端末を保有している人に限定し、メインで使っているモバイル端末がどのような契約形態なのかを確認した結果。従来型携帯電話(PHS含む)かスマートフォンか、それぞれについて主要事業者(NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル)との契約なのか、MVNOでの契約(つまり格安スマホや格安従来型携帯電話)なのかを答えてもらったもの。全体では
69.5%がスマホを主要事業者契約で使う人、
20.8%が携帯電話を主要事業者契約で使う人、
08.8%がスマホをMVNOで使う人、
00.9%が携帯電話をMVNOで使う人。
モバイル端末を使っている人のうち
80.0%近くはスマートフォン、
20.0%強が従来型携帯電話を使う人、
08.8%が格安スマホを使っている人、
など、モバイル端末の実情を色々な観点で確認することができる。
■年齢階層別分布
年齢階層別ではおおよそ若年層ほどスマートフォンが多く、年が上になるに連れて従来型携帯電話が多くなる。従来型携帯電話の利用率がスマートフォンの利用率を上回るのは75~79歳以降。また、格安スマホは若年層ほど利用率が高いが、ピークは30代で14.9%。6~12歳や13~19歳でも1割以上は格安スマホ。
世帯構成別では高齢者がいる世帯では従来型携帯電話が多くなる傾向がある。特に高齢者のみの世帯では過半数が従来型携帯電話となる。
世帯年収別ではほぼ綺麗な形で世帯年収が増えるに連れて従来型携帯電話の値が減る傾向がある。これはランニングコストの問題に加え、高齢者は世帯年収が低くなる傾向があるためだろう。他方、世帯年収が増えるのとともに、おおよそ格安スマホの値も増えていくのは興味深いところ。
今件はあくまでもメインで使っているモバイル端末について尋ねたものであり、2台以上を併用している人は今回回答した以外の契約形態の場合もある。そのためモバイル端末全体の比率とは一致しないことに注意が必要。
とはいえ、メイン使用のモバイル端末がどのような契約形態なのか、その実情を確認できるのは、大いに意義があることに変わりは無い。例えば各種サービスの需要を推し量ることができるからだ。

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