必殺仕事人
バンプレスト/1990/ファミコン
Written By T鈴木
極悪非道の悪行を
闇で裁いて仕置きする
誰が言ったか裏家業
その名を・・・
主水、ふぁみこんになる
バンプレスト「必殺仕事人」です。
ご存知80年代に大人気を博した時代劇シリーズ「必殺」。
1972年に第1弾「必殺仕掛人」が放送されて以来、第30弾「必殺仕事人・激突!」までの約20年間、劇場版や舞台、テレビスペシャルを含めば50作品以上が放送、上映され、時代劇ファンの高年齢層だけでなく、普段時代劇など見ない若者や、アニメ、特撮ファンなどにも絶大な支持を受けました(この辺が従来の時代劇と違い、必殺が大きく評価される点なのだ)。
中でも大人気を博したのがシリーズ第15弾「必殺仕事人」。
劇場版制作のきっかけとなっただけでなく、出演者のアイドル化、様々なキャラクターグッズ等も発売されるなど、もはやその人気は社会現象クラス。
一般の人の認識で言えば「必殺」それイコール「仕事人」となるほどの知名度と成り得たのです。
そして1990年、バンプレストより、いよいよファミコンソフトが登場!
「必殺+ファミコン」という一見首を傾げたくなる異次元コラボレーション。
果たしていかなる作品になっているのでしょう!?
■遊び方
遊び方で候
内容はアドベンチャーゲームです。
と言っても「ポートピア連続殺人事件」や「オホーツクに消ゆ」のようなコマンド選択のみで進めていくADVではなく、基本的に見下ろし型フィールドを移動しつつ謎を解き、シナリオを進めていく・・・という展開になります。
「光GENJIローラーパニック」や「消えたプリンセス」に近いかな(なんか嫌な予感が・・・)。
ゲームは全4章。
すべての謎を解き、悪を闇に葬れ!!
Suzuki's Homepage
http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-suzuki/vol.11/hissatu.htm
中村主水
念仏の鉄
飾り職の秀
三味線屋の勇次
鍛冶屋の政
組紐屋の竜
おりく
なんでも屋の加代
西順之助
筆頭同心田中
左門
まむら
ごんぞう
おきく
みょうこうに(妙高尼)
■登場人物
登場人物紹介
・中村主水(TV版出演:藤田まこと)
南町の同心で、あだ名は「昼行灯」(要するに役立たず)。
中村家の婿養子で、いつも嫁や姑にいびられているが、その裏の顔は人々のはらせぬ恨みを金ではらす闇の仕事人。
奥山神影流の達人で、相手の不意を付いて剣で刺す戦法を得意とする。
・念仏の鉄(TV版出演:山崎努)
元僧侶でありながら女犯の罪を犯し、島流しの刑の後、整体師として生計を立てる。
素手で人間の骨を外す技を得意とし、その様をレントゲンで映像化する演出が話題を呼んだ。
ところで鉄はシリーズ第10弾「新必殺仕置人」最終回にて壮絶な最期を遂げたはずだが、なぜいるんでしょう・・・!?
・飾り職の秀(TV版出演:三田村邦彦)
飾り職を営み、かんざしで相手の急所を一撃する。
身軽な動きで相手を翻弄し、水中や空中でもアクションするなど、バラエティ化した後期必殺を象徴したようなキャラだが、若い女性を中心に大人気を博した。
・三味線屋の勇次(TV版出演:中条きよし)
義理の母おりくと共に三味線屋を営む。
三味線の糸を相手の首に巻きつけ吊るし殺す、クールな仕事人(しかし張った糸をピンッ!と弾くと相手が絶命したり、背中に「南無阿弥陀仏」と刺繍を入れるなど、アクションがどんどん派手になる)。
・鍛冶屋の政(TV版出演:村上弘明)
シリーズ第23弾「必殺仕事人V」では花屋を営み、花の枝で相手の急所を刺して殺していたが、第25弾「激闘編」で鍛冶屋にリニューアル。
手製の手槍で相手を刺し殺す。
その仕事はシリーズ第2弾「必殺仕置人」の棺桶の錠(沖雅也)がモチーフになっていることは言うまでもないだろう。
・組紐屋の竜(TV版出演:京本政樹)
伊賀忍びの出身で、先に鈴の付いた組み紐を相手の首に巻きつけ、吊るし殺す。
ラメの入った着物や、メッシュの入った髪で、夜の町を練り歩く(笑)。
劇場版「必殺!III 表か裏か」で壮絶な最期を遂げる。
・おりく(TV版出演:山田五十鈴)
仕事人たちの元締め。
三味線のバチで相手の喉を切り裂く(ゲーム中では仕事には不参加)。
その昔、勇次の実父を殺した過去を持つ。
・なんでも屋の加代(TV版出演:鮎川いづみ)
仕事人の情報収集係。
主にターゲットに対しての陽動、偵察などを行う。
お調子者で、何度も主水たちを巻き込んでトラブルを起こすことも・・・。
・西順之助(TV版出演:ひかる一平)
オランダ医学を学ぶ受験生。
主水たちの仕事を偶然目撃して心酔し、仲間となる。
初期は雷電瓶を使用して相手を感電死させていたが、のちに投石器や磁石で目標をかく乱する役を担う(ゲーム中では仕事には不参加)。
シリーズ第27弾「必殺仕事人V旋風編」で炎が火薬に引火し、爆死。
・筆頭同心田中(TV版出演:山内としお)
南町奉行所の筆頭同心で、主水の上司。
「中村さん!」でお馴染みのオカマキャラ。
本名「田中熊五郎」。
・左門(TV版出演:息吹吾郎)
ゲ!こんなマイナーキャラまで出ていたのか。
第15弾「必殺仕事人」に登場した仕事人で、怪力で豪快に人間を真っ二つにする技を使う(ゲームでは仕事には不参加)。
・まむら(間村)
ゲームオリジナルキャラの南町奉行所筆頭与力。
その後奉行に昇格する。
一見主水のことを気にかけているように見えるが・・・。
・ごんぞう(権蔵)
ゲームオリジナルキャラ。
港町のヤクザで、吉原の娘が行方不明になる事件にからんでいるというが・・・。
時代劇で言うところの、いかにも悪役っぽいキャラだ。
・おきく
家族と離れ離れになり、彷徨っているところを、おりくに保護された。
その正体はどこかの姫だと言うが・・・。
・みょうこうに(妙高尼)
自分を傷つけようとした相手を許そうとするなど、自愛に満ちた真草寺の尼。
しかしその実体は・・・・。
中村せん、りつ(TV版出演:菅井きん・白木万理)
「ムコ殿!」
ご存知主水の嫁と姑。
いつも口うるさく主水をいびり、主水がせっせと貯めたへそくりを見つけ出す。
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■序章 疑惑なり
時は文政。
華やかな文化栄えし頃、人々はその快楽に浸りきっていた・・・。
が、しかし・・・その快楽の裏には多くの人々の犠牲があったのである。
そして若き者たちもまたその満たされぬ愛の想いに荒れ狂い、巷に怒涛の嵐を巻き起こしていたのだった!
「ムコ殿!」
いつもの光景から始まる中村家。
「ご先祖様が夢の中で枕元に立たれ、跡取りはまだか!?とおっしゃるのですよ!」
養子の身の上、種無しかぼちゃの悲哀・・・。
番所へ行くと、「中村さん!」でお馴染みの田中筆頭同心と、もうすぐ奉行に昇格するという間村筆頭与力がいた。
「ろく」という悪がきが真草寺の尼さんを切りかかった事件を取り調べることに。
門前長の真草時にて。
「ろく」が妙高尼を切りつけたと言う出刃包丁を発見。
これを証拠に「ろく」を締め上げれば・・・。
「ろく」は世話になった「まつ兄貴」になら本当のことを話すという。
材木町に「まつ」を探しに行くと、そこには三味線屋のおりくが「おきく」という迷子の女の子を見つけ、保護していた。
「まつ」を連れて南町の番屋に戻ると、「ろく」が逃げ出していた!
逃げる「ろく」。
追う主水。
そして何ものかが「ろく」を毒針で暗殺する・・・!!
一体「ろく」を暗殺したのは何者なのか?
そして「ろく」の体からはアヘンの匂いが・・・!?
謎は深まる。
■二章 極楽浄土なり
翌日、南町奉行所にて昨日手に入れたアヘンの匂いをするキセルを間村に提出する主水。
しかし間村は意に介さず、主水に別の事件の捜査を命じる。
そしてこのことは内密にしろというが・・・・。
材木町のおりくの家に行くと、信濃から帰って来た竜がいた。
昨日「ろく」に刺さっていた毒針を見せると、これは「闇の忍び」の物のだという・・・。
闇の忍びとは一体!?
左門の家に行くと、先日火付けにあった家で飼われていた犬が住み着いていた。
犬がガリガリかじっていた物を調べると「パイプ」を発見。
これはご禁制の品で、象牙で出来ているものだった。
なぜこんなものが・・・!?
左門の家を出ると、隣家の笠貼り浪人、榎本が殺されていた!
しかも、「ろく」と同じく、首筋に毒矢を拭かれて絶命していたと言う・・・・。
榎本は村人が御先祖の夢を見、妙高尼の信者になるのは、忍者の仕業と触れ回っていたらしい。
そしてなぜかその現場にいた筆頭与力間村。
間村は榎本を殺したのは山賊の仕業だと言うが・・・・。
戦闘は「たたかう」「ぼうぎょ」「かくれる」の3コマンドを選択して行われ、細かいパラメーターなどはない。
従って運任せ的な要素が強いのだが、勝利するには少々コツがあったりする(細かいことは後ほど)。
洞窟の隠れ家に行くと、山賊の死体と共に間村がすでに到着していた。
山賊の後を追い、襲われそうになったので切り殺したと言う。
虫の息の山賊に話しかけると、「本田村の一家4人は殺したが、火付けはやっていない」という。
その殺しさえも、アヘン吸いたさにある男に命令されてやったとか。
・・・・ますます深まる謎。
そして広まるアヘン。
間村が何か知っているようだが・・!?
■三章 無残なり
翌日、南町奉行所では間村の奉行着任式が行われていた。
その着任式に寝坊で遅刻し、平謝りする主水。
その最中、またしても殺しの事件が!
なにやら不良の娘が、男を刺し殺したと言う・・・。
殺人事件を調査するため、港町に急行する主水。
容疑者の「おきょう」を取り調べるも、殺しはやっていないという。
そして死体の男は鳴海屋に何か関係があるとか・・・。
番屋でおきょうを取り調べると、ある偉い人に頼まれて「ろく」と共にお寺で暴れたとか。
そしておきょうは、材木町の川上の小屋に住む、幼い兄弟のことを気にしていた。
「偉い人とは誰だ!?」
その問いに答えようとした瞬間、飯に毒を盛られ絶命するおきょう。
一体裏で糸を引いてるのは誰なのか!?
品川の順之助の診療所へ行き、材木町で怪我をおっている子供を診てもらうことに。
そこでアヘンについての妙な噂を聞く。
なにやら白川の家老が最近死んだのはアヘンのためで、そして白川の殿様も跡目相続のことで悩んでいたと言うが・・・。
順之助を連れて材木町の小屋に行くと、「おみつ」と「たいち」が殺されていた!
しかもまたもや同じ手口で・・・。
「たいち」が言うには、材木町でおりくに保護されている「おきく」はどこかの藩お姫様だという。
毒針、火付け、子供たち、お姫様・・・いったいどうなっているのか?
港町のヤクザ「権蔵」をおどし、かご屋の許可拳を得た主水。
かごに乗って本田村にやってきた。
そこで語られる「おきく」出生の秘密!
実は「おきく」は白川の殿様と「ゆきの」の間に出来た子供で、その事実を隠すために「ゆきの」を本田村に住まわせてその存在を隠していたと言う・・・。
「おきく」は白川の殿様の子で、白川の家老はアヘンで死に、殿様も具合が悪いらしい。
と言うことはおきくを殺そうとしているのは別の勢力なのか。
その相手は闇の忍び。そしてその奥に潜む闇の勢力。
闇の忍びは「ろく」を殺し、「榎本」を殺し、たいちとおみつの殺しに関係していた。
「ろく」はアヘンを吸い、謎の「偉い奴」の正体を言おうとして殺され、「たいち」は世継ぎ問題で口を封じられた。
それらすべてを繋ぐものはなんなのか。
物語はいよいよ最終章へ突入する・・・・。
終章 極悪非道なり
そしてその傍らにはまたしてもアヘンが・・・・。
鳴海屋が絡んでいることは間違いない!
奉行・間村に言われ、祭りの警護のため門前町の真行寺御本尊にやってくると、怪しげな曲芸師が。
その正体は妖幻斎!
何とか妖幻斎を退けたものの、そこに加代が飛び込んできた。
なんと、「おきく」がさらわれ、秀が傷を負ったという!
「おきく」を追って門前長にやってきた秀。
しかし時既に遅く、闇の忍び「紫」によって深い傷を負っていた。
絶命する寸前、既に両親や弟の「たいち」が死んでいることを悟ったおきく。
女中に扮し、鳴海屋を探る加代。
そこでは何やら権蔵と鳴海屋の密談が交わされていた。
なんと港での殺しや「ろく」「おきょう」殺しは、すべて彼らと奉行・間村がかかわっていた!
そして鳴海屋は村の女を外国に売り、その代価としてアヘンを受け取っていたらしい。
続いて竜が白川の屋敷を探る。
そこではアヘンにより奥方に抹殺された殿様の姿が!
何と「おゆき」や「おきく」を殺したのも、すべて我が子を跡継ぎにするための奥方の策略だったのだ!
しかも奉行の間村は、奥方の弟だと言う・・・。
続いて真妙寺を探る鉄。
そこでは奉行・間村と妙高尼が何やら話していた。
なんと妙高尼は間村の叔母で、大寺院建設のためにアヘンに手を出していたのだ!
忍者を使って先祖の声色で町人を信者にさせ、檀家を増やして資産を増やし、間村を奉行にしてやりたい放題。
それに気付いた榎本を殺害し、そして「ろく」を利用して町人たちの人気を得る。
すべての悪の総元締めは妙高尼だった!!
ついに仕事人たちの怒りが爆発!
三途の川の渡し賃を手に取り、悪人を闇へ葬る!
ターゲットは妖幻斎、鳴海屋、権蔵、紫、奥方、間村、妙高尼の7人。
間村と妙高尼は主水が殺るので、他の5人をそれぞれ誰が殺るのか決めよう(相性とかは特になく、相手によってセリフが変わる程度なので、組み合わせをいろいろ試してみよう)。
「対決仕事人」のテーマにのり、いよいよ出陣する!
仕掛けて仕損じなし!
いよいよ仕事です。
前述した通り、RPG風コマンド選択型の戦闘になるのですが、キャラに詳細なパラメーターが設定されているわけではありません。
かと言って完全に運任せではなく、ある程度コツのようなものが存在するので以下で説明しましょう。
コマンドは「たたかう」「ぼうぎょ」「かくれる」の3つ。
実にシンプルです。
とにかく基本は「かくれる」。これを選択すると姿を消すことができ、敵の攻撃が避けやすくなるだけでなく、姿を消したまま攻撃をすると敵に大ダメージを与えることが出来ます。
しかしこの「かくれる」は敵も使ってきます。
そうなると当然こちらが不利になってくるので、こちらも隠れるか、防御するのが無難です。
双方とも隠れたら・・・・大人しく防御しときましょう。
ある程度ダメージを与えたらあとは力押しでも負ける確立は少ないので、「たたかう」のみでゴリ押ししても結構です。
(ちなみに負けると最初からになります。・・・とほほ)
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