[機器][ゲーム] NEC,PCエンジンCoreGrafx海外版~海を渡ったコア構想
海外ハードウェア補完計画 海を渡ったコア構想
世界から国境を取っ払ってくれたインターネット。
その恩恵で知り 合えた多くの友人によって,海外のPCエンジン事情が少しずつ見 えてきました。
世界各地で静かな人気を維持し続けているターボグ ラフィックス16,その知られざる勇姿を今,あなたのモニターに。
(TurboGrafx16=内蔵するグラフィックチップが 16ビットであることがその名前の由来)
◆TTi TurboGrafx16 (USA)
HES-TGX-01
HES-TGX-01PCエンジン海外戦略の記念すべき一発目。NECとハドソンは, 合弁による現地企業『TTi(*1)』まで誕生させており,両社の海 外市場に対する期待の大きさがうかがえる。このマシン,PCエン ジンとの基本性能上での違いはないが,ボディサイズがかなり大き くなるなど,外観上の印象はガラッと変わっている。これは,ター ボグラフィックスが最初に投入された北米において,『大きいもの =豪華で性能の良いもの』と認識される国民性に配慮した上での変 更点だと思われる。PCエンジンとの見た目以外での違いは,パッ ド端子形状,EXTバス形状,カードスロットピン配列,電気的仕 様など。『Keith Courage in Alpha Zones(*2)』が同梱されており, PCエンジンと比べて買い得感は高い。
(*1)TurboTechnologies,incの略,出資比率はNEC50:ハドソン50
(*2)海外版「魔神英雄伝ワタル」,ソフトウェアリスト参照
◆TTi TurboGrafx16 (CANADA)
HES-TGX-01-C
HES-TGX-01-Cカナダ版ターボグラフィックス。基本仕様や外観はアメリカ用のそ れと全く同じだが,マニュアル類が英語とフランス語で並記される など,カナダの国内事情(*3)に配慮したパッケージングにマイナー チェンジされている。アメリカ版同様『Keith Courage in Alpha Zones』を同梱,期間限定で複数枚のHuカードを同梱したボーナス パッケージ(*4)を販売したこともあったようだ。
(*3)カナダは英語とフランス語が公用語,ケベック州はフランス語メイン
(*4)TG16の価格は数回にわたって改定されており,オリジナル の定価がいくらなのかは現在調査中
◆TTi TurboGrafx16 (SPAIN)
HES-TGX-11
HES-TGX-11スペイン版ターボグラフィックス。カナダ版のそれと違って,基本仕 様以外での変更点がかなり多い。例えば,ブラックボディがミストグ レーに変更,同梱ソフトが『BLAZING LASERS(*5)』に変更,マニュア ルが多国語表記,映像信号がPAL(*6)化,電源ユニットの別売(*7) など,ヨーロッパ市場に投入するにあたってのマイナーチェンジが数 多く施されている。
(*5)海外版「ガンヘッド」,ソフトウェアリスト参照
(*6)映像信号形式の一つ。北米や日本ではNTSC,欧州や香港ではPAL が使用されている。2つの形式に互換性はなく,PAL映像を映すため にはPAL対応のテレビが要る。NTSCが秒間30コマ描画するのに対し て,PALはNTSCより精細な画像を秒間20コマ程度描画する。
(*7)国ごとに電源ソケット形状が違うので,電源ユニットを別売する ことによって欧州市場での高効率化とコストダウンをはかったと思わ れる。が,スペイン以外での発売実績の有無は今のところ不明。
◆TTi TurboGrafx CD (USA)
CDRHES--01
$399US
HES-CDR-01NESやジェネシスと比べて圧倒的に不人気であったTG16にあ って,他陣営に唯一アドバンテージを持っていたのがCDロムだっ た。今の三菱がGDIだけで食いつないでいるのと同じで,当時の TTiもCDであることだけを頼りに食いつないでいたようだ。こ のマシン,見た目こそ日本のものと大きく異なるが,基本的な機器 構成はPCエンジンのそれと全く同じである(*8)。日本で言うとこ ろのシステムカードVer2.00(*9)が同梱されており,その後スーパー システムカードVer3.00へステップアップ。末期にはアーケードカー ドVer3.00も予定されていたが,ニンテンvsセガ戦争のあおりを食っ て討ち死にしている。なお,TG-CDは北米のみでリリースされ, ヨーロッパ市場への参入は見送られた。
(*8)「CDドライブ」+「インターフェイスユニット」+「システムカード」
(*9)TG16にはシステムカードVer1.00は存在しないが,日本に はないシステムカードVer2.02が存在する。
◆TTi TurboGrafx CD (CANADA)
HES-CDR-01-C
HES-CDR-01-Cカナダ版CD。アメリカ版との違いは前出のTG16本体と同じで, マニュアル類が2カ国語表記になっている程度である。99年5月 にカナダを訪れるチャンスがあったが,トロントのダウンタウンで 運良く新品をゲット。箱の大きさが身長の半分ほどあり,小型冷蔵 庫のパッケージと区別がつかないほどデカイ。その後スカイドーム スタジアムでブルージェイズ戦を観戦したのだが,あまりのでかさ にその場に捨てて帰ろうかと思ったくらいだ。ブルージェイズは大 敗するわ,帰国時に空輸費が1万ほどかかるわで言うことナシである。
◆TTi TurboDUO
HES-DUO-01
$299US
HES-DUO-01ブラックで統一されたスタイリッシュボディが眩しいPCエンジン シリーズ至高の一台。個人的に,このマシンが一番完成されたパッ ケージだと思う。登場以来,日本の物とは違う形状の端子類を採用 していたTG16だが,このマシンは電気特性やBIOSを除いて 日本のDuoと全く同じ仕様になっている。逆を言えば,なぜ最初 から国内外の端子類を統一しなかったのかはなはだ疑問であり,N ECのボーダーレスなスットコ具合に改めて脱帽する限りである。 4in1CD(*10)やイースブック1・2(*11)など,$250分のそ うそうたるソフト軍が同梱されており,買ってきてそのまま遊べる バリュー感はかなりのものだ。
(*10)Bonk's Adventure(PC原人),Bonk's Revenge(PC原人2), Gate of Thunder,Bombermanの4本。
(*11)海外版「イース1・2」。英語で綴られるストーリーは日本版 より雰囲気にマッチしており,ある意味究極のイースがここにある。
PCエンジンユーザーなら是非ゲットしたい逸品である。
◆TTi TurboExpress
HES-EXP-01
$400US
HES-EXP-01PCエンジンGTのターボグラフィックス版。
日本版との違いはロ ゴやパッケージのデザイン程度で,性能や仕様などは全く同じであ る。海外でも末期に登場したので出荷台数が少なく,チューナーと もども発見するのにはかなりの労力を要するだろう。
移動時間の長 い海外旅行など,暇を持て余すシーンには是非とも持っていきたい アイテムである。
GTを持っているにも関わらず,わざわざコレに 日米変換アダプターを装着して国内用ソフトを遊びだしたりすると もはや真性マニアであり,救いよう無し。
◆Kisado Connector
PC-TG Rev.B
$29.99US
PC-TG Rev.Bゲームソフトは国を超えてのハードウェア互換性がないように設計 されている。つまり,ソフト・ハード両方の国籍が合致しないとソ フトが起動できない様に,ちょっとしたプロテクトが施されている のだ。これはそんなプロテクトを解除し,ターボグラフィックス本 体でPCエンジンのソフトを起動するためのアダプターである。し かもデイブの手作りであり,NECの公認品としてTZD(*12)で 販売されているのだから,驚きを通り越して脱帽である。この製品 の使い方は極めて簡単で,写真右手のスロットに日本版ソフトを挿 入し,写真左手の端子を本体にセットするだけでよい。
(*12)TurboZoneDirectの略で,TTiが運営するTG16通販サイ ト。
www.tzd.comで今なお営業中。TG16をゲットする最後のチャンスなので,英語に覚えのあ る人はどうぞ。
PCエンジン補完計画
http://www4.famille.ne.jp/~pcengine/list-hard/tg16/tg16_hardlist.html
TTi TurboGrafx16/USA
TTi TurboGrafx16/Canada
TTi TurboGrafx16/Spain
TTi TurboGrafx CD/USA
TTi TurboGrafx CD/Canada
TTi TurboExpress
Kisado Connector
◆PC Engine CORE GRAFX
PI-TG3
\24800
二代目PC Engine。通称「コアグラ」。
RF出力はオプション扱いとなり,AV出力が標準になった。
サイズは白エンジンと同じだがデザイン・カラーリングが変更された。 コントローラはダークグレイのターボパッド。
PC Engine GigaMaxx
http://www6.airnet.ne.jp/wataru/pce/pce_mech.htm
PCエンジン補完計画
http://www4.famille.ne.jp/~pcengine/list-hard/tg16/tg16_hardlist.html
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