[レビュー] 『ワンバトル・アフター・アナザー』(25.11)〜移民テロ集団vs国境警備軍
TOHOシネマズ日比谷
🕐25.11.4
『ワンバトル・アフター・アナザー』
TOHOシネマズ日比谷,一般2000円。東宝本丸の日比谷本館。同タイトルは木曜日で上映終了,連休中は満席,連休明けの火曜日にギリ滑り込みで観る。平日午後3時にも関わらずほぼ満席。外国人多く,途中から館内にマリファナの匂いが。
有名どころではデカプリオ(Reonald Dicaprio)とショーン・ペン(Sean Penn )の出演。親子愛を軸に,メキシコ移民の革命軍/テロ集団と米国境警備軍との闘いを描く。映画はTBSラジオの宇多丸師匠のレコメンドで選ぶ事が多いが,個人的評価は65点かな。ラストはあまり感情移入出来なかったし,チェイスも事前に評判を聞きすぎて,ちょっと肩透かしだった。とはいえ中盤までの入り組んだストーリーは胸アツだった。革命軍/移民テロ集団(フレンチ75)の末路,テロ集団の根絶を図るアメリカ警備軍,白人至上主義のメーソン的結社(クリスマスの冒険者)への入社に挑む警備軍上官の3つのストーリーラインが交錯するワクワク感。欧米の結社の風景って,リアルにこんな感じなんだろうと腑に落ちた。最後の冷酷無比なシーンも,あまりにリアルな感じで震えた。
キャラ的には, ヒール役/ イカれた警備軍上官のショーン・ペンの存在感が際立つ。海外YouTube評でも「主役を食ったペンの演技」っていう評判に同感。70代は行っていると思うが,鍛え上げられた肉体,ぶっとい上腕は70代のそれではない。それに加えた権威欲者,変質者的なキャラ設定がおもろかった。革命軍の女戦士を双眼鏡で観ながら装甲車の車内でオナる警備軍上官って,どんなヤツだよ。この上官の女戦士への個人的な情念が,結構ストーリーの幹になってる。
移民テロ軍団,メーソン的結社の双方の,口頭の暗号によるファイアーウォール, 一見普通の民家の地下に形成されたトンネル網と地下アジト。リアルに展開する陰謀論的世界にアツくなった。時事系だと去年10月に観た『シビル・ウォー』でも感じたが,極限状態ではWiFi無線や電子機器は通用せず,アナログの無線通信でも結局足がついてピンチを生む伏線になる。物理的な洞穴とか口頭の暗号で作られた原始的物理的防御システムってのが,最後は砦になるのか。
あと車種関連では主人公ボブが逃走時に乗る日産のガソリン車,ポイントポイントで映る日産のロゴ。日本車が割といいもん側で活躍するっていうのは,『ワイルド・スピード』と同じ印象だった。
映画『シビル・ウォー』が描いたのが人民軍(西部)vs政府軍(東部)のアメリカ内戦の分断なら,この『ワンバトル・アナザー』はアメリカ(北)とメキシコ移民(南)の南北人種間の分断。昨日はドジャーズ優勝で,ロサンゼルスで発生した火事暴動,盗難事件のニュースを観た。アメリカの分断と無法化は末期の先へ進む。映画にはオチがあっても,現実にはオチがない。
g7uhgghh pc

0 件のコメント:
コメントを投稿