2003年2月3日月曜日

[機器][携帯電話] 京セラ/AU A5305K~リボルバースタイルケータイ





[機器][携帯電話] 京セラ/AU A5305K~リボルバースタイルケータイ
au,リボルバースタイル「A5305K」の一部に不具合
A5305K
KDDIは,リボルバースタイルが印象的な京セラ製端末「A5305K」のユーザーに対し,不具合などを感じた場合に最寄のauショップで点検・修理を受けるように促がす内容のダイレクトメールを送付した。
同社は,A5305Kユーザーから今年7月末までに約480件の不具合などの問い合わせを受け,今回のダイレクトメールによる通知に踏み切ったとしている。
ユーザーは不具合などを感じた場合に,auショップで無料で点検・修理を受けられる。
なお,点検・修理には1週間ほど端末を預ける必要があるが,ユーザーには代替機で対応する。代替機の機種はショップの在庫状況などによって異なるとのこと。点検・修理の際もアドレス帳など端末内のメモリに影響はないという。
KDDIでは,今回の不具合をソフトウェアのバグではないとの認識を示している。ユーザーからの問い合わせは,「ボタン入力ができない」「ディスプレイが表示されない」といったものが多く,同社では端末内部の接続工程に問題があったと見ているようだ。
それに加えて,「ユーザーは無理にでも片手で開きたくなってしまう」としており,リボルバースタイルという独特の端末デザインが少なからず影響している点を指摘した。
なお本誌,8月8日のEZweb端末価格調査でも触れたが,KDDIでは先週,今回のユーザー通知の前に量販店などの店頭在庫や流通在庫を回収し,A5305Kのチェックを行なっている。
現在店頭で販売されているA5305Kはチェック済みの製品ということになる。
KDDIによれば,7月末時点でのA5305Kの販売台数は約67,000台とのこと。
URL
auからのお知らせ
http://www.au.kddi.com/news/au_top/information/au_info_20030806192710.html
関連記事
・ au,液晶画面が180度回転するカメラ付きムービーケータイ「A5305K」
・ A5305Kが販売再開
(津田 啓夢)
2003/08/12 14:27

ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15235.html
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/stapa/14807.html
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/06/14/jphone.htm
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/05/11/so503i.htm






2003年2月2日日曜日

[機器][携帯電話] Sony/Docomo SO505i~メモリースティックDuo対応の180°ケータイ







[機器][携帯電話] Sony/Docomo SO505i~メモリースティックDuo対応の180°ケータイ
ケータイ付きデジカメ!? 「SO505i」
スタパ齋藤
■ 505iにピンと来ないワタクシ
NTTドコモ「SO505i」。この変形で変身で変態な感じの構造が斬新!
キターッ!!ドコモの505iシリーズ!!
どうする何にするどの端末買う!?などと巷ではヒッジョーに大きな話題となった“究極の進化形携帯電話”こと505iシリーズ。
……でも、なんか、俺の場合、ハッキリ申しまして、どーもピンと来なかった。
505iシリーズ共通の新機能は、それぞれ目を引くものがある。例えばFlashへの対応。従来のチープなアニメーションと比べたら、非常に表現力が豊かだし、ページやアプリケーションのインターフェイスとしても大いにメリットがある。と同時にデータ記憶容量もFOMA端末並みに増え、Flashデータはもちろんiアプリ等のデータやコンテンツを、さらに余裕をもって扱えるようになった。
ハードウェア的なところでは、QVGA液晶搭載、外部メモリカードスロット搭載、カメラ機能搭載、赤外線リモコン機能搭載あたり。全機種QVGAですかっ!!んーむ赤外線リモコン機能はけっこー愉快なんだよなぁ……そしてカメラ機能&外部メモリで便利そう!!
とは思うわけだが、俺ったらiアプリとかわりと即飽きちゃうヤツだし、外部メモリとか精細液晶とかカメラって……他のキャリアの端末でもあったりして……そっちのほーがメールおよび画像添付メール使いやすかったりするし……と一瞬高まった物欲が速攻で醒めちゃったりして。
いつものよーに、くわッ!!最新機種シリーズ!!ほほほ欲しい!!欲しいぜ欲しいぜ欲しくてキシャーッ!!ポチっとな!!的な勢いに達するほどは、ピンと来なかった。……ソニー・エリクソン製の端末はちょっと興味があるが、んーむ、どーしよっかな~っと。
中途半端な興味を持つローテンション電話野郎となった俺だったが、505iシリーズのソニー・エリクソン製端末を知ったら、ほんの少しだけテンションが上がった。おおっ久々に変形で変身で変態な感じの構造!!斬新ですな。興味深いですな。
そして、実際にそのSO505iをドコモショップ店頭で触ってみたら、んがッ!!俺のゴーストが財布のジッパーに手をかけろと言う!!そして支払った!!すなわち買ってしまったのかーッ!?てなわけで今回は、俺がピンとキちゃった505iシリーズこと、SO505iについて。
■ どうなのこの携帯……じゃなくて形態
携帯時の折りたたみ?状態。液晶画面が露出しているが、はじめから保護フィルムが貼り付けてあるので比較的安心
SO505iを買ったのは、180°スタイル(ワンエイティスタイル!?)と呼ばれる端末の回転ギミックを“やってみたかった”からであり、携帯電話らしからぬデジカメ機能も“やってみたかった”からだと言えよう。さておき、まずは180°スタイルから。
Webサイト等でその独自の端末形態を知り、考えた時は、ハッキリ言って使いにくそーだと思った。だってテンキーにアクセスするのにいちいち端末回転させるわけでしょ!?ジョグダイヤル等がいつも表に出っぱなしなわけでしょ!?そして液晶面がいつも丸出しなわけでしょ!?使うのにヒジョーに都合が悪そうだ。
が、ドコモショップ店頭で実物に触れると、なるほど、机上の空論っつー言葉の存在を改めて思い起こした。
店頭でいじくってみると、むむむ!!この180°スタイルは、ななな何と片手でクイッと回転させられる!!アレだアレ!!クライミング用ナイフを片手で開くあの感覚でシュキャッ!!と開く!!くぅ~っ、カッコイイ!!
また、意外なほどボタンを誤操作しないこともわかった。机上の理屈においては。恐らくジョグダイヤルを不意に回しちまいまくり(回すとアドレス帳が表示されるヨ!!)で、ヘタすると不意に発信しちゃうカモ!?と考えていたが、SO505iのジョグダイヤルは他のソニー・エリクソン製端末のそれとは違い、やや凹んでいると同時にダイヤル上部に誤操作防止と思われる出っ張りがある。ので、軽く表面を撫でた程度では動かないよーになっている。
液晶面が常に丸出しな端末なので、液晶面への傷は……これは予想したとおりだが、まあ最近の端末は最初から透明度の高い保護フィルム貼ってあったりするし、いいかな、てなわけで、店頭でピンとキて買った拙者なのであった。
買って帰って早速使用開始してみたら、なるほど、世の中そんなに甘くないというフレーズの存在を改めて思い起こした。
結論から言えば、180°スタイルは、ナイフを片手で開くような感じでは、開いてくれないのであった。恐らく店頭にあったサンプル端末(実動機でしたけどネ)は、多くのお客によってクルクル開かれて、ヒンジ部分が適度に緩くなっていたのだろう。なので、片手の親指だけでシュキャッ!!と軽快に開けたのだ。
が、ピカピカ新品SO505iの場合、ヒンジ部分がけっこー固い。片手の親指だけで開こうとすると、いつもだいたいテンキーなどのボタンを押してしまう。俺の場合、1と2、あるいは4と2を押してしかうケースが非常に多く、左手片手親指開きを行なうと、ピポとか音がして画面上に12とか42とか表示されつつ発信直前状態になっているのであった。まあその直後にオンフックボタンを押せばいいだけなので、大した問題ではないですけど、前の表示モードがキャンセルされるとか、細かなスムーズ感がなくてウザい感じはする。
アンテナの収納も凝ったデザインになっている
■ 意外にイイかも180°スタイル
ソニー製SO505iであるから記録メディアは当然メモリースティックDuoを採用
180°スタイルという新ギミックに対する不満は、今のところ“片手での開きにくさ”という点くらい。これはいずれヒンジ部がヘタってきた頃解消されるよーな気もしている。それ以外については、この180°スタイル、思ったよりも使いやすいと感じている。
例えば発信と着信だ。SO505iは閉じた(というか短い)状態でも通話できる。が、やはり通話時は端末を開いた(というか長くした)状態にするベキなんだろうなァと思っていたが、実機を見たり使ったり舐めたり嗅いだりしていたら、ああそうか、開いた状態でも閉じた状態でも“同じ”だ、と。
てのは、SO505iのスピーカーとマイクの位置。スピーカーは液晶上部にあり、マイクはちょうど回転部分の下に隠れている。比較的に多くの二つ折り端末は、イヤホンが液晶部パーツの上方、マイクがテンキー部パーツの下方にあって、開いた状態だとイヤホンとマイクがちょうど耳と口の位置に来る。しかしSO505iの場合、マイクがヒンジのところにある二つ折り端末と同じように、開こうが閉じようが、イヤホンとマイクの位置関係は変わらない。ので、通話時に端末を開いた状態にしても、別に特になんかメリットがあるわけではないのだ。
逆に、通話時には口から若干マイクの位置が離れてしまう(頬のあたりにマイクが来ちゃう)ので、俺的印象から言えばSO505iで通話すると“相手に声が伝わりにくいことが多い”と感じた。具体的には通話相手から「あ、すいません、もう一度言ってください」と言われる頻度がやや高めで、要は声が小さめに伝わりがち。スピーカーとマイクの距離がストレート端末よりも短いかもしれない端末なので、まあそのあたりはしょうがないかもネと諦めたりして。
さておき、閉じたままでも通話ができるのは、結局便利である。まず着信を受ける場合、電話がかかってきても端末を開く必要がないこと。オンフック以外のボタンを押せば着信を受けて通話ができる状態になる。キーロック状態ならオフフックボタンを押すだけだ。
発信時は、電話帳に番号を登録してさえあれば、他のソニー・エリクソン製端末と同様にジョグダイヤルの操作のみで電話をかけられる。もちろん、そのときもSO505iを開いた状態にする必要はない。
細かいコトではあるが、このスムーズさはストレート端末と同じだ。大きな液晶画面を搭載でき、かつ、テンキー部分に余裕を持たせられるというメリットがある二つ折り端末の難点のひとつは、通話時に端末を開かなきゃイケナイという点。コレがイヤで現在もストレート端末派って人は少なくない。で、SO505iの場合、閉じた状態のままで発信も着信もできる。通話操作のスムーズさはストレート端末並み……いやジョグがあるからソニーのストレート端末(ってもう売ってねーか)並みに良いと言えよう。
てなことを実感すると、なるほどもしかするとこの180°スタイルってイイかも!!と思う。基本的には閉じたままでコンパクト&クイックに使えて、テンキーが必要な時だけ開く。二つ折り端末とストレート端末のメリットを両取りした、実は、よーく考えられたカタチなのかもしれない。
ちなみに、閉じた状態でのジョグダイヤル操作も予想以上に快適である。当初は、閉じた状態では画面の下、本体の端っこにジョグが来ちゃうので、なんか操作しにくいかも!?と思っていたが、特にそういうことはない。フツーに快適に使えますヨ!!ただ、開いた状態でジョグを使うと、テンキーとジョグの位置が(他一連のソニー・エリクソン製端末と比べて)若干離れているので、ビミョーに使いにくいよーな気もする。
■ ケータイ付きデジカメ!?
こう持つとまるっきりデジカメにしか見えない
実はSO505iを買うにあたって、背中をポンと押した人物がいた。それは拙者のメル友でありProToolsフレンドであり物欲仲間とも言えるラジオ番組ディレクターことコバジュンさんっつー人だ。その人、デジタルガジェットを発売日に速攻購入しちゃったりする人なのだが、SO505iも発売日ゲットであって、ゲット直後に「SO505iおもしろいっスよ~携帯電話というよりデジカメのオマケとして携帯電話が付いてる製品っぽい」というメールが、もちろん彼のSO505iから送られてきた。
ええっ!?カメラ付きケータイじゃなくて……ケータイ付きカメラってコト?そのニュアンスは聞き捨てならん!!ぜひ拙者もその触感を知っていきたい!!行くぜドコモショップ!!ということで本記事書き出しあたりの状態になる。なんか今までのカメラ付きケータイとは違いますヨという点に興味がわいた。
で、どんなモンかとSO505iのカメラ機能を使ってみたら、なるほどこれはケータイ付きデジカメかもしれないと納得した。それは外観であり、使用感であり、画質であり、機能であった。
外観的には、言われてみれば、SO505iはデジタルカメラそのものだ。iとかαとか他の電話関連マークを消したら、たぶん誰もがデジカメだと思うであろー。また、テンキー面裏側、レンズがある面なんざぁこれはもーサイバーショットUとよーく似ているわけである。しかも豪勢にレンズバリアまで装備。非常にデジカメっぽいケータイ付きデジカメと言える。ついでに本格的なフラッシュも付けちゃえばいいのに~と言える。でもそんなことしたら電池がもたないかも~と言える。
基本的な使用感もデジカメ然としている。カメラモードに移るには、メニューを辿るか、シャッターボタンを長押しすればいい。シャッターボタン長押しの場合だと、カメラモードへの移行時間(デジカメにおける起動時間ですな)はおよそ3秒弱。で、その後はフルオートデジカメな感じでシャッターボタンを押すだけで撮影できる。
SO505iのカメラ機能には、まあ他のカメラ付きケータイもだいたい同様だが、AFとかいう概念がないのでシャッターボタン半押しの概念もない。ので、シャッターボタンを押せば即撮影。レリーズタイムラグも非常に短いようで、けっこー動きのある被写体でも(十分に明るい状態なら)カンタン&キレイに撮れたりする。
撮影できる画像サイズはiショット用の120×120ドットと288×352ドット、505iシリーズの待ち受け画面サイズとなる320×240ドット、640×480ドット(VGA)、1280×960(半端なSXGA!?)となる。なお、1280×960ドットのサイズで撮影した場合、画像の保存時間には約7秒かかる。もーちょい速く保存して欲しぇーッ!!と思うが、イラつくほどでもない。
肝心の画質は、既に各Webサイトにサンプル画像が出ているので参照していただきたいが、っていうか撮った写真が比較的にプライベートっていうか肖像権保護のためっていうかお出しできなくて残念なんですけど、携帯電話で撮った写真とは思えないクオリティがある。明るい屋外などで写真を撮ると特にそうで、色鮮やかで十分に“思い出の写真”と言える画像になってくれそうだ。
ただし、やや暗い場所ではノイズっていうかザラザラ感が目立つ。また、レンズがパンフォーカスなのだろうか、被写体や被写体までの距離によっては微妙に“ネムい”画像になる=ピントの切れがいまひとつと思うケースがある。
だけれどもしかし、こういう解像度の写真が撮れちゃうとなると、他の30万画素前後の撮像素子を持つカメラ付きケータイの魅力はガコーンと下がってしまう。どーせ撮るならある程度高解像度のほーがいい───キレイだしツブシが利く。また、デジカメの代替えともなってくれる。
■ けっこーイケてるカメラ機能
メガピクセルを搭載しただけではなく、携帯電話のデジカメ機能として非常に高機能な設定や撮影モードを搭載しているのだ
あとですね、SO505iの主機能と言いたくなるようなデジカメ機能、ヘタなメガピクセル機よりもずっと高機能&便利かも!?と思わせる機能と使い勝手がある。
まず機能。ほとんどの機能をメールボタンで呼び出せて、各機能をジョグダイヤルを中心に変更・設定できる。機能としては、撮影モード(通常撮影、連続撮影、ムービー撮影、フレーム付き撮影)の変更、画像サイズ変更、夜景モード、セルフタイマー、ピクチャーエフェクト(ネガ、ソラリ、セピア、モノトーン)、保存先フォルダ選択、フォトライト、ホワイトバランス(オート、室内、蛍光灯、屋外)、スポット測光(!!)、シャッター音(3種)、オートカメラオフ(30秒、1分、2分、3分)、ファイル番号リセット、アルバム起動などがある。要は、携帯電話のデジカメ機能としては、ヒッジョーに高機能なのだ。
それから使用感。上記の機能群は、ソニー製デジカメと良く似たインターフェイスで使える。画面下に機能群がならび、そのひとつを選ぶと機能の内容がポップアップするというインターフェイスだ。ハードウェアインターフェイスの面では、ジョグダイヤルおよびその左右のボタン、それからiモードボタンとメールボタンの5つのボタンを非常にうまくデジカメ機能操作用に割り当てていると感じた。使用開始直後は若干戸惑うが、すぐに慣れ、実に快適に使いこなすことができる。ソニー製デジカメ使ったことある人なら一発で使いこなせそうな印象。それと、撮影時にはジョグダイヤルで露出補正ができ、ジョグダイヤル左右のボタンでデジタルズームを使用できるあたりも、んーむ、カメラとしてよくこなれている感じ。
26万色表示の2.2インチ液晶をファインダーとし、上記の各機能群を利用し、メモリースティックDuoに画像を保存でき、てなあたりで既に130万画素のサイバーショットUことDSC-U10を凌駕しまくっているSO505i。サムネイル表示可能なアルバム機能や画面の見やすさ、それから全体的な使用感を考えると、ちょっとしたデジカメ以上の扱いやすさがある。もちろんiショットなんかも使えるわけで、SO505iはやっぱりケータイ付きデジカメかもしれない。
てなわけで、一見キワモノ的に見えるSO505iだが、その形状は意外なほど理詰めで作られており、カメラ機能もバッチグー。また、携帯電話としての操作感・実用性を見ても、一連のソニー・エリクソン製端末と同様に使いやすい。ちょいと厚めで重めという難点と、電話関連機能のソフトウェアインターフェイスの表示が荒くてせっかくのQVGA液晶が生かし切れていないとも思うが、実際の使用感から言えばこのスタイルの端末が主流になってもおかしくないような気もする。
そー言えばWRISTOMOにしろSO505iにしろ、最近の端末メーカーはアグレッシブかも!!などと再び携帯電話系ガジェットにオモシロミを感じ始める今日この頃である。こういう風変わり端末がどんどん出てきて、市場がさらに活気づいていくと愉快ですな。
■ URL
 SO505i製品情報(ソニー・エリクソン)
 http://www.sonyericsson.co.jp/product/docomo/so505i/
 SO505iニュースリリース(NTTドコモ)
 http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/03/whatnew0602.html
■ 関連記事
・ SO505i(サイバーシルバー)
・ ドコモ、「505i」シリーズを発表
2003/07/14 17:01

ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/stapa/14807.html
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/06/14/jphone.htm
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/05/11/so503i.htm
















 

[通信] VoIP通信(IP電話)やってみた~スタパ齋藤・スタパMobile




[通信] VoIP通信(IP電話)やってみた~スタパ齋藤・スタパMobile   
IP電話は安いし簡単だし料金的にもナイス!!
スタパ齋藤
■ IP電話使ってみようかなぁ……
今年の2月から光ファイバー回線を使い始めた俺。具体的にはNTT東日本のBフレッツはニューファミリータイプだ。上りも下りも高速で快適!!とFTTHによるネット利用の快適さを堪能中である。
拙者環境の場合,Bフレッツでのスループット値は,フレッツスクウェアでの計測時(地域IP網内での数値ですな)は最速で81.65Mbps。最近はやや落ちて70Mbps前後という感じ。
速度計測サイトでの計測時(インターネット経由での数値ですな)は,ばらつきがあるが,50~60Mbpsという感じ。プロバイダーはぷららを使っており,地域IP網的エリアとしては埼玉になる。
さておき,Bフレッツとしてはかなり速いスループット値が出ているのだが,上記の数値くらい速いと“速すぎてムダ”だと言える。二股,三股,四股……と,多数サーバへと同時にアクセスしてダウンロード等しまくりな人なら良いが,ウェブ利用とメールとFTPくらいしか使わない拙者=だいたいいつもひとつのサーバに対してアクセスするという使い方なので,70Mbpsとかゆー速度が出ても,その速度を生かせるサーバなんざぁちっともありゃしねえ!!せっかく速度出てるのに超モッタイナイ!!と。
そして突然話は変わるが,最近なーんか電話代がかさみがち。細かい話は端折るが,家の電話から県外通話しまくりなのだ。仕事上の打ち合わせや連絡でかな~り電話代がかかっちまってる。月に平均して2万円くらいだろうか。明細を見ると,県外通話のところでガガガッと料金が嵩んでいる。
で,前述の“過剰スループット値モッタイナイ説”と,この“電話代モッタイナイ説”。両方同時に考えた瞬間浮上するものと言えば,IP電話だ。余ったスループット値をIP電話の帯域として使っていきたい!!そしてIP電話で通話しまくって電話料金を節約したい!!てなわけで,IP電話に手を出すことに。
■ 安いし簡単だし!?
NTT東西が5月からフレッツユーザー向けに提供を開始した「VoIPアダプタ」
IP電話というのは,ご存じのように“IPを利用した音声電話サービス”だ。IPネットワーク技術を使った音声電話サービスは全部IP電話で,インターネットを電話回線代わりに使ってお話しちゃえというインターネット電話もこれに含まれる。でもまあ,今の状況でIP電話と言えば,電話回線代わりに使うのは専用のIP網を使ったサービスだろう。つまり,VoIP専用のネットワークを使って通話(というか音声データの送受信)をするので,ある程度は帯域が保証される=音質が良くて音声遅延なんかも超少ない……と言われている。
ていうかソレってホント!?音質いいの?遅延ないの?これまでいくつか,ネット経由でのリアルタイムなコミュニケーションシステムを試した俺だが,いつもだいたいギリギリのクオリティとパフォーマンスだった。用途を考えて工夫すれば,まあまあ使えるかも,みたいな。このテレビ電話システムはスゲェ!!このボイスチャットは素晴らしい!!とかいうサービスには全然遭遇できなかった俺なので,IP電話に対しても少々不安があったりして。
ともあれ,試してみなきゃわからない。さいわい,フレッツでIP電話を使うためのアダプタ類は,けっこー安い料金でレンタル可能。また,現在使っているプロバイダーのぷららはフレッツのIP電話サービスに対応しており,通話料金以外は実質的に無料。ダメモトで手を出しやすい状況にあるので,スコッと申し込みを済ませた。
実は,申し込みから少々待たされた。なんでもIP電話用アダプタの出荷が遅れたとかで,一カ月くらい待った感じ。もしかしてIP電話大人気?申込者殺到?あるいはアダプタの不具合とか!?まあさておいて,アダプタが届いたので,早速セットアップ……したらスコッと終了。
使っているルータはNTT-MEのBA8000Proで,これがUPnP対応だったので,ルータ方面の心配は何もせずに済んだ。IP電話のためのアダプタとしてはNTT東日本のVoIPアダプタをレンタルしたが,こちらの設定もウェブブラウザからツツツッと行なえた。また,ぷらら側の申し込み・設定も容易で,ウェブページ上のガイドに従って個人情報等を入力していくと,VoIPアダプタ上の設定が自動的に行なわれるという感じ。ふうぅぅぅぅ~ん,IP電話ってこんなに簡単に使い始められちゃうんですな,と意外に思った2003年6月1日であった。
■ おおおっ!!使えるじゃん!!
さぁさぁ準備完了だぜ使うぜ試すぜ通話するゼ!!いろんな人に電話をかけまくった。いわば通話マニアモード。
何よりも意外だったのが,通話品質の良さである。結論から言えば,音質は非常に良い。クリア。声がキレイに聞こえてくるし伝わっている。話し声はもちろんしっかりやり取りできて,それ以上に,例えば相手が何かを飲む音や,相手の部屋の小さな物音まで聞き取れる(電話機の性能ってのもあるとは思いますが)。以前試したパソコン対パソコンのインターネット電話とは全然別物という感じっていうか,IP電話の音は電話の音質として十分認められる。
ちなみに,かけた相手には最初IP電話だっつーコトを知らせていなかった。で,こちらが真相を打ち明けるまで,その全員(って十人くらいですけど)が一般の加入回線からの通話だと思いこんでいた。それほど違和感ナシってわけですな。ついでに「IP電話だと思って音質とかを聞いてみて,違和感ありますか?」と言っても,なにか特に指摘を受けることはなかった。
が,ただひとり,「ある!!凄い違和感だ!!声がロボットボイスになってるしマトリックスのスミスさんに盗聴されているし電話が切れると死ぬ!!」と言ったのは地獄から来た死と惨劇の念力絵師金子ナンペイさんなのでこれは狂言だなぁと思った。
もうひとり,「アンタいつも電話の話ばっかりだよ!!この電話マニア!!ちったぁオレのケータイのことも考えてよ!!電池がすぐ切れるよ!!予備電池ちょうだい予備電池ちょうだい予備電池ちょう(以下無限ループ)」と答えたのは地獄から来た死と惨劇と電池切れの編集者アカザーさんだったから電池切れのままほっとこうと思った。
ただ,IP電話だっつーコトを意識しまくって重箱の隅を徹底的につつくようなことをすると,まず微妙な遅延があるような気がする。えーとですね,フツーの電話で電話してると,受話のボリュームなどによっては,向こうに伝わったこちらの声が再度こちらまで戻って聞こえることがあるじゃないスか。一般の加入回線なら,ちょっと反響がかかったように聞こえる状態。音のフィードバック,とでもしておこう。
IP電話の場合,音のフィードバックが,一般の固定回線とは少々違う。反響するという印象ではなく,ほんの一瞬のごく一瞬,遅れて自分の声が小さい音で跳ね返ってくる感じだ。その音を聞くと,「あ,IP電話だからかな!?」と思ったりする。しかし,多くのケースでフィードバックせず,しても非常に小さい音なので,よーく注意していなければわからないし,聞こえてきても気にならない程度だ。原因が電話機によるものなのか,あるいはネットワーク上の何かなのかはイマイチわからないが,まあわかんなくてもいーかなと思えてしまうくらいの,些細な事柄だ。
それから音質に関しては,ISDNの加入回線やPHSと比べると,IP電話は時々ホワイトノイズのようなノイズが聞こえる時があり,また,たまーに超一瞬だけ音が途切れたりノイズになってしまう時がある。要するに,ISDNやPHSでの通話と比べると,ほ~んの少しクリアさに欠けるという音質だ。でも,ハッキリ言ってイイ音だし,通話に支障は全然ナシ。
ノイズは,ISDNでの通話と聞き比べないとわからないレベルのもので,常に聞こえるわけでもない。ある程度聞こえがちなケースでも「相手がエアコンを使ってるのかな」くらいの音だ。音声の途切れは,インターネット経由のボイスチャットや携帯電話にあるような大きな途切れではなく,ほんの一瞬のもの。「コンチクショウのクソッタレ」というフレーズが「コンチクショウの_ソッタレ」に聞こえるかそれ以下程度なので,実用上問題はないと思う。なお,この途切れ部分が一瞬「ザッ」というノイズとして聞こえることもたま~にある。
ともあれ,IP電話の音質は予想外に良かった。実用的。これなら常用の電話として十分に使えると感じた。
■ 料金的にもナイス!!
マジな話,県外に電話をかける頻度が非常に高い俺の場合,IP電話の通話料金は非常に有り難い
前述の“地獄から来た死と惨劇の念力絵師金子ナンペイさん”は文字通り絵師だが,この人と電話することが多い拙者。彼が登場するコラムのネタを取材(!?)したり,イラスト関連の打ち合わせをしたりするのに,電話をかける。
で,拙者から金子さんに電話すると,昼間は3分で40円,夜間は3分で30円の通話料金がかかる。通話している時間はまちまちだが,たいていの場合は30分以上,長いときは1時間以上通話している。
それから,前述の“地獄から来た死と惨劇と電池切れの編集者アカザーさん”ともたびたび電話する。仕事や趣味絡み等々で。通話料金は金子さんにかけるのと同じで,頻度・長さも金子さんとの通話と近いものがある。
その他,仕事関係知人関係の不特定多数に通話し,その多くのケースが金子さんに電話するのと同じ料金がかかる。マイライン等を使ったり,必要以上に通話しないようにするなど,通話料金節約もしているが,でも,結局,なーんか毎月1万円くらいの通話料金(基本料等は除く額)がかかっており,忙しい時期には2万円近くの通話料を払っている拙者。
IP電話の通話料金は,ぷらら(ぷららフォン for フレッツ)の場合,このよーな料金になる。一般の加入回線なら3分で8円。一方,拙者がこれまで加入回線でかけていた料金は(上記の“かけがちな相手”の場合で)3分40円(夜は30円ですけど)。昼間の通話料金は1/5になる。
IP電話だと念力絵師金子に1時間電話しても160円!!これまでは800円!!夜間でも600円!!IP電話だと440~640円もお得!!このお得感が一ヶ月のうちに何度も何度も到来!!これ気分ヨシ!!非常にヨシ!!通話料金のストレス激減!!って何か電話のCMみたくなってますけど,マジな話,県外に電話をかける頻度が非常に高い俺の場合,IP電話の通話料金は非常に有り難いのであった。
使っていてひとつ不便だと感じるのは,発信までにやや時間がかかること。ISDNなら,TAの設定で[電話番号]+[#]とダイヤルしたりすれば,即,発信する。が,拙者が使っているタイプ・機器では,ダイヤルし終えた時点から数えて,IPでの発信に7~8秒,加入回線経由(VoIPアダプタの自動判別による)で20秒近くかかる。急いで電話をかけたい場合,この発信までの時間にはちょいとイラつく。
■ IP電話で複雑な心境です
ところで,ぷららフォン for フレッツの場合,ウェブサイト上で通話明細を見られる。電話をかけた相手の番号,通話開始・終了日時,通話時間,それから通話にかかった料金の一覧表だ。一般の加入回線の通話料金のことを考えつつ,この通話明細を見ていると,もーホントにIP電話ったらお安くて嬉しいったらありゃしやがらねえ拙者なのかーッ!?と喜べるわけだが,同時に,電話をIP電話だけに絞りたいような気がしてくる。
しかし,IP電話はまだまだ“電話としての汎用性”に欠ける。てのは,現在のところ,かけられる電話番号に制限があるからだ。1で始まる番号はダメ=110番や119番にかけられない。携帯電話やPHSにもかけられない。0120のフリーダイヤルにもかけられない。それから,ぷららフォン for フレッツだと,一般の加入回線から050で始まるIP電話番号へもかけられない。
IP電話はADSL回線とセットで使うユーザーが多いわけだが,その場合,ADSL回線自体がインターネット接続用とIP電話用と通話用にまとまるので,違和感はない。安く発信するならIP電話,特殊な番号への発信はADSL回線のアナログ通話,インターネットするのもADSL回線。IP電話ではかけられない番号があるが,その場合はADSL回線で従来と同様に通話できるから,IP電話自体に電話としての汎用性がなくても大した問題ではない。
ちなみに発信については,IP電話で発信可能な番号の場合はIP電話での発信となり,110番などの場合は自動的にアナログ回線(やIP電話アダプタに接続した一般の回線)での発信となるので,意識して回線を使い分けることはしなくて良い───フツーの電話と同じよーに,フツーの電話機で,フツーにダイヤルすれば使えるのだ。
なので,現状では,ADSLユーザーがIP電話を導入することは良いことばかりな感じ。ADSL回線=アナログ回線に,激安で電話をかけられる新たな方法が加わるだけの話だ。
が,俺の場合,ADSLではなくFTTHなのだ。FTTHはADSL回線のようにフツーの電話回線としては使えないのだ。すなわち,FTTHとは別に,何かしらの電話回線がないと困っちゃうのだ。んじゃあその問題を,FTTH上で実現可能なIP電話で……とはいかないのだ。
前述のように,IP電話だけだと,かけられない番号がけっこーある。またその番号にはかかってもこない(今のところは)。FTTHユーザーである俺にとってのIP電話は,単に激安で電話をかけられる“だけ”の存在。ADSLユーザーにおけるIP電話のように「ウチのADSL回線にIP電話機能が加わってお得感倍増な感じ!!」ではない。
俺の場合は,「ウチの光ファイバー回線にIP電話機能が加わったけど,ISDN回線は結局まだ必要だけど,でもISDN回線で通話することすげー少なくなったけど,でもでもISDN回線の基本料金とかは従来と一緒だけど,でもでもでも携帯電話を家の電話にしちゃうってのもありだけど,でもでもでもでもIP電話事情これから激変したらあーもースッキリしねえなぁもう!!」という複雑な心境だ。
IP電話に一般加入回線的汎用性が備わるのを待つばかりの拙者です。
■ URL
 「ぷららフォン for フレッツ」サービス情報
 http://www.plalaphone.com/flets/index.html

ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/06/14/jphone.htm
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/05/11/so503i.htm











スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し,高校時代にコンピュータ野郎と化し,大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。
特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。
収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。

ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/06/14/jphone.htm
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/05/11/so503i.htm







[機器][携帯電話] SonyEricsson/AU A1301S~モーションアイ第二世代ケータイ



[機器][携帯電話] SonyEricsson/AU A1301S~モーションアイ第二世代ケータイ
フツーのケータイが欲しいっ!!「au A1301S」
スタパ齋藤
■ 2003年の俺とケータイ
比較的にフツーの外見であり,スペック的にもフツーのau端末ことソニー・エリクソン製A1301S
このようなサイトでこういったコトを書くのはどーかと思うが,書くと,俺が求める携帯電話は,結局,通話とメール送受信ができりゃイイと言えよう。
……以前は,そうは思っていなかったが,最近アレでしょ,常時接続なPHSデータ通信カードが当然化して,さらにサブノートやPDAの処理能力がこなれてきた。当たり障りがあるかもしれないが,ネット上のコンテンツで,携帯電話向けのものに関しては,全然魅力がないよーに思える昨今。
仕事や生活に必要な事柄を,そういった携帯電話向けサイトで処理できるのは確かに便利だ。また,携帯電話だけしか持っていない状況では大いに役立つ。例えばチケット予約やバンキングや各種情報検索や,あるいはコミュニケーション等々。それからゲーム類ってのもありますな。しかし,当然ではあるが,同様のことをサブノートでもPDAでもヤレる。わざわざケータイでやる必要ってあるんだろーか!?と。
以前は,いわゆる多機能・高機能携帯電話を使い“携帯電話だけでいろいろこなす”というコト自体を楽しんでいた。まあ実際に役立ってもいたわけだが,現在,冷静に考えると,役立つとか利用とかいうことよりもむしろ「俺のポケットに入ってる小さな端末だけでここまでこなせるんだ!!」という興奮が,真の目的だったように思える。つまり,ケータイっていろいろデキるんだゼ!!という事に慣れ,普通でしょソレってと感じられる現在,携帯電話の多機能さや高機能さに,魅力も興奮も感じなくなってしまった拙者。
細かいことは省いて,結論から言えば,拙者思うに携帯電話で快適に行なえることだけヤレりゃぁイイや,と。具体的には,通話とメール送受信だけでイイのダ,と思うに至った。
で,通話&メール,という事を考えると,俺的結論はただひとつ。auのソニー(エリクソン)製端末だ。やはり細かな話は省くが,俺の使用環境においてはauの通信方式が音質的にも安定性的にも最良。そしてPOBoxとジョグダイヤルの組み合わせ(スピードメーラー)による文字入力がイチバン好み。てなわけで,最近はソニー・エリクソン製のau端末を使用中なのだ。
■ フツーのケータイが欲しいっ!!
A1301Sを開いたところ。ヒンジ部にはモーションアイが組み込まれているが,その他ハードウェア的に目立つ部分はない
先日,ソニー・エリクソンからA5402Sというハイエンド(!?)端末が発表された。モーションアイ第二世代端末!!しかもQVGA液晶だしサブ液晶もカラー!!ほほほ欲……と途中まで物欲が高まったが,んーむ,やめとこう,と急激にテンションが下がった。
どうもウワサによると液晶は高精細なものの,表示フォントが精細ではなさそーだし,カメラは相変わらず30万画素台だし……GPSやJAVA(ezplus)に対応したのはいいが,結局俺ってそーゆーのに飽きちゃった奴だし,と。
で,さて,拙者が使用中の端末は何かと言えば,auのソニー・エリクソン製端末ことA1301S。
特徴としては,二つ折り端末で,デュアル着せ替えで,31万画素のカメラ(モーションアイ)内蔵で,スピードメーラー(POBox&ジョグダイヤル)採用というあたり。前述のA5402Sと比べると機能的に見劣りするし,当然だがau製5000番台端末と比べてもかなり見劣りするし,あるいはドコモの505iシリーズなんかと比べるとガックリと見劣りする。
のだが,しかし,俺は非常に気に入って使っている。だいたい俺が使わない機能を最初から持たないってのがサッパリしていて良い。そして,使う機能・性能に関しては,コッソリと非常に実用性が高いというところがまたニクい。
専門用語辞書を入れてスピードメーラーを使っているところ。変換候補として固有名詞が多量に出現
例えばスピードメーラー。使用感は従来のソニー製端末やソニー・エリクソン製端末のそれとあんまり変わらないが,辞書ダウンロードサービスに対応していてコレが最強に便利ッ!!これ,具体的には,ソニー・エリクソンのau製携帯電話専用サイトことSonyEricsson@ezから,POBox専用の専門用語辞書を無料でダウンロードできるというサービスだ。自分の用途等に合った辞書をダウンロードすれば,POBoxの予測変換入力の効率がズバッと高まる。凄く高まる。非常に高まる。ホントに高まりまくりでスゲェ快適!!
辞書は常時130種類以上用意されており,A1301S上で同時に使えるのは20種類まで。辞書のカテゴリとしては,エリア情報,流行・ニュースな言葉,ビジネス・スタディ,エンタテインメント,趣味・スポーツ,生活・文化など。
例えばエリア情報カテゴリから自分が住む地域を選び,方言の辞書をダウンロードすると,その地域独特の言い回しや言葉など(つまり方言ですな)をPOBoxの予測変換候補として使えるようになる。あるいは,ビジネス・スタディのカテゴリからコンピュータ・ITの辞書をダウンロードすると,A1301S上でのコンピュータ用語入力がものすげー効率良くなる。
これまでもスピードメーラー(POBox&ジョグダイヤル)は,俺にとって最高の携帯電話用日本語入力システムだと感じていたが,これに専門用語辞書が使えるとなって,もはや向かうところ敵なし!!これ以上快適にメールを書きまくれるケータイは他に……あ,A5402Sもきっと同様の使いやすさだと思うが,スピードメーラーと辞書ダウンロードサービス最高!!好き好き大好き!!みたいな。
ただ,おもしろがって辞書をバシバシ入れちゃうとけっこー大変なことになる。方言とITと芸能と……みたいにたくさんの辞書を入れて使うと,フツーの表記のメールを書きたいんだけど,なーんかコンピュータ用語とか芸能人名とか方言ばかりが予測変換候補の上位に上がってきたりして。専門用語混じりのメール等を書くときには非常に便利だが,普通に使う分には少々ウザったい変換候補が出まくるというわけだ。
ただ,各辞書の使用・不使用(ON・OFF)は容易に設定できるので,使わないときはOFFにしておけばいい。また,POBoxによる予測変換は学習もするので,ある程度使い込めば,専門用語辞書をONにしたままでも,効率よく日本語変換をしていける。でも,無料だしオモシロいもんで,最初はバシバシ入れちゃいがちなんですよね~専門用語辞書を。
さておき,携帯電話の高機能化が進みまくりの現在において,なーんか今ひとつヒキがない感じのA1301Sだが,メールの送受信をするための端末としてはヒッジョーに最強に使いやすい(ジョグダイヤルを嫌わない人にとっては)。また,音質的にも,俺の使用環境では音が悪いことも通話が途切れることもないので,快適。GPSやJAVAやBREWにクラリとキたりせず,フツーの端末にしよう!!と,いつもと違って禁欲的(!?)なスタンスで選んだA1301Sだが,買って正解,使って大満足というわけだ。
■ 使えるパネル色・柄がある!!
ベーシックな色が増えた着せ替え用パネル。拙者が持ってるのはこれら6色っス。オレンジや緑はややハデめだが,全体的におとなしい色なので持ってて恥ずかしくないのダ
A1301Sはソニー・エリクソン製端末としては初の,っていうかこーゆーギミックはソニエリ端末にしかないが,着せ替え端末であり,かつ,それが表裏デュアルで行なえる。
最初は,なるほどデュアルか……バッテリーカバーがカラフルな着せ替えパネルを兼ねているとゆーのはちょいと新しいアイデアですな,程度にしか思わなかった。着せ替えパネルで遊ぶのは,確かに楽しいし,端末色を変えて気分一新できるということで実用性もある。が,これもやっぱり,GPSやJAVAと同様,俺にとってはけっこースグ飽きちゃうギミックではあった。ので,まあデュアル着せ替えだっつっても遊ぶのは最初のうちでしょうな,とローテンションであった。
しかし実際使ってみると,これまでの着せ替え端末よりも実用性が高いと実感した。着せ替え端末としてこれまで俺が使ったのは,C406S,A3014S,そしてこのA1301Sだ。
で,俺の独断と偏見によれば,どちらの着せ替えパネル群もちょっとハデ過ぎって感じのものばかり。おとなしい色柄のものもあるにはあるが,全体的にケバかったりサイケだったりヤンキーっぽかったり。中年のオッサンが持つには突飛な色柄ばかりであった。ついでに,シンプルさに惚れて一時はA1101Sを買いそうになったが,この端末のパネルはもーハデハデだしパネルが光るしで,やっぱりオッサンには辛い。
一方,A1301Sには,わりとベーシックな色柄のパネルが多いと感じた。ソニー・エリクソンの紹介ページでは,けっこーハデでサイケなパネルが多く紹介されているが,ソニースタイルのパネル売り場には,本体セット色(端末本体に付属するパネル色で別売されているのをあまり見かけないブツ)も揃っている。そこを見ると,ハデ・サイケな色柄よりもプレーンな色柄のほうが多いということがわかる。
てなわけで,速攻で地味系・プレーン系の色柄のパネルを購入し,いろいろ着せ替えてイメチェンを。そしたらですね,楽しいのは当然なんですけど,案の定これが実用的。例えば仕事に行くときは白とか黒とかシルバーとかにして,遊びに行くときはオレンジとか緑とか,そしていつもはブルーなどとし,楽しむと同時に,場所に合わせた色選びってのを“マトモな色柄のパネルを使ってできる”わけなんですよダンナ!!パネルをちょくちょく変えると,いつも新しい端末持ってる気分になれるんですよお嬢さん!!って大したコトじゃないのだが,俺的視点から言えば,パネル色の実用性においても,なかなかイケてるA1301Sである。
■ カシオのMy Sync
デジカメが好きでしょうがねえ俺は,携帯電話に内蔵されているカメラも非常に好き……だったのは以前の話だ。内蔵カメラは確かに楽しいし,時には便利だし,あったほーがイイと思えるデバイスではある。が,俺の場合はわりとすぐに飽きてしまったりする。だってOptio SとかEXILIMとかIXYのほーが便利じゃん,ていうかカメラ付きケータイと比べたら画質もサイズもサイバーショットU20のほーがイイじゃん,てな感じで,所詮は携帯電話に入ってるオマケだと思っちゃったりする。
まぁカメラ付きケータイなんて,暇ん時に撮って遊んで時々メールに添付したりあとは全部消したりするだけの刹那的機能だぜ,てなスタンスだった。が,カシオのMy Syncを使い始めてから,ちょいとその考え方が変わった。
My Syncは,いわゆる携帯電話メモリ編集ソフト,の,高機能版という感じのソフトウェアだ。最初はカシオ製のau端末A3012CA専用のソフトという印象が強かったが,その後続々とauの新端末に対応しまくって,現在はau端末所有パソコンユーザー必携っぽい定番ソフトとなっている。
My Syncは3種類あって,auのカメラ付きケータイ向けのMy Sync Photo 2───ケータイで撮った写真を活用することに特化したバージョン,強力なメモリ編集ソフトとしてのMy Sync Biz───携帯電話のメモリをパソコンにバックアップしたりOutlook等とシンクロナイズ(!!)させられる多機能・汎用バージョン,それからMy Sync Photo 2かMy Sync Bizを購入したユーザーなら無料で使えるMy Sync Address───端末のメモリバックアップとアドレス帳編集を行なえる単機能メモリ編集ソフト,となる。Photo 2かBizを買えば,Addressもゲットでき,つまり写真指向のメモリ編集ソフトと携帯電話PDA化指向のメモリ編集ソフトとしても“買い分けられる”あたり,ユーザー本位な雰囲気があってナイスだ。さておき,俺が使っているのはMy Sync Biz。
My Sync Bizは,個人情報管用ソフトおよびメーラとしてMicrosoft Outlook2002を使っている俺にとって,ヒッジョォォォ~に便利だ。何しろ,何ら工夫ナシ&面倒を気にすることなく,Outlook上の常用データをA1301Sなどのau製端末に転送できる(端末→Outlookへの転送やシンクロナイズもできる)のだ。
My Sync Bizのメイン画面。基本的にはアイコンを一発押すだけで各種処理が始まり,終わる。一見,低機能ソフトっぽいが,けっこー凝ったことがいろいろできたりする My Sync Bizでの環境設定画面。このあたりは,まあ,フツーの携帯電話メモリ編集ソフトと同じよーな雰囲気
俺の場合,Outlookでの個人情報管理として,主に連絡先(アドレス帳),予定表(スケジュール),仕事(ToDo)を利用している。で,My Sync Bizを使って,A1301SとOutlookをつなぐと,スコッと一発でそれら常用データをA1301Sに転送できる。つまりOutlook上の連絡先データがスパァァッと一発でA1301Sに入っちゃうんですよ!!もちろんデータの整合が取れないとかいうダセぇ問題も一切ナシ!!同様に,Outlookの予定表はA1301Sのスケジュールに,仕事はタスクリストに,というふうに転送されるので,ちょいと出かける程度ならPDAやサブノートがほぼ不要に。
……でもまあ,Outlookのメモを転送できないとか,連絡先データ内の詳細項目転送はやっぱり無理など,A1301S等携帯電話側の制限からくる物足りなさもある。また,今時の携帯電話メモリ編集ソフトでは,My Sync Bizとだいたい同等のコトができたりもする。
しかし,なんかですね,使っていて調子イイんですよMy Sync Biz。それと携帯電話端末作ってるメーカーことカシオ製だからか,細かな機能や動作に関しても抜け目がない感じ───例えばOutlookと端末をシンクロナイズさせ,ああっシンクロナイズしちゃマズかったんだ古いデータのほーが正しいんだったぁ~てな場合でも,My Sync Bizのリストア機能を使って,端末側もOutlook側もシンクロナイズ直前の状態に戻すことができたりする。
シンクロナイズや設定の設定画面。Outlookとのシンクロナイズでは,携帯電話側とOutlook側のデータの対応まで詳細に設定可能。他の項目も細かく設定でき,どちらかというとPDA用のシンクロナイズソフトを使用している感覚だ
■ My Syncとカメラ付きau端末
ファイル転送時に表示されるウィンドウ。エクスプローラライクな使用感で,容易に携帯電話・パソコン間でのファイル転送を行なえる
さておき,話を戻して,My Sync Bizを使ったら,カメラ付きケータイの良さを改めて認識した。カメラ付きケータイって,日記的にパシパシと写真を撮って,数週間あるいは数ヶ月もしくは数年後に「あ~以前はこんなコトしてたなぁ」とか思い返すのにうってつけな装置かも!!と。
My Sync Bizには,au端末内の各データフォルダのファイルを,パソコンへ転送する機能もある。使い方はカンタンで,単にボタンを押すだけで,例えば携帯電話の中の写真を,パソコンに転送可能。で,毎日ケータイを持ち歩き,一日の節目節目で写真を撮って,家に帰ったら画像をパソコンに転送する。これをやっていると,わりとアッという間に,パソコン内部がA1301Sの画像だらけに。それら画像を後日見ると,カメラ付きケータイによる写真ってなかなかイイな,と感じる。
これはデジカメを使い始めた頃の感触と似ている。フィルム式カメラだと,そのランニングコストや手間から,あの日あの時の些細な瞬間を取り損ねることが多い。が,デジカメだと,撮ろうかどうしようかと思う前にとりあえず撮っておける。すると,大したコトないデジカメ写真が,後日,意外な味を持ち始めたりする。
カメラ付きケータイだと,この効用(!?)がさらに大きい。デジカメを持ち歩かなくても撮れるからだ。電話をかけたりメールをしたりコンテンツを見たりする“ついでに”パチリと撮れる。電源すら入れる必要がなく,思い立つまでもなく,何となく写真を撮っている。デジカメ以上に撮りまくり状態になるデジカメだと言えよう。
しかし,その画像をパソコンに転送して保管するかと言えば,少々話が変わってくる。だいたい捨てちゃう場合が多いし,自分宛にメールしてまでパソコンに転送……しないのではなかろうか?ていうか拙者は捨てちゃってたし,ロクに転送もしていなかった。のだが,My Sync Bizを使ってからは,ビシビシ転送。カンタンに転送できるので,撮ったらその日か翌日かあたりには,パソコンに保存。となって,なるほどカメラ付きケータイで撮った画像ってのは,画質も状況もデジカメのそれよりも落ちる(というか雑!?)だが,記憶を蘇らせる画像としては非常に強い力を発揮するなぁと思うのだ。
ソニー製端末の大きな特徴であるジョグダイヤルは,ソニー・エリクソン製となっても健在。好き嫌いが別れるインターフェースだが,これを好む人にとっては虜になってしまうほど使いやすい モーションアイ御近影。ハードウェア的にはさほど目立った点はないが,使用感は非常に良い。ケータイのカメラは30万画素程度で十分っスよ,と思うなら非常に魅力的とも言える使用感だ
話が私事に強く傾いてしまったが,My Syncはau端末ユーザーにとってかなり便利に使えるソフトウェアであり,また,カメラ付きケータイのおもしろさをさらに高めてくれるお手軽ソフトじゃないかしら,ということ。お試し版も用意されているので,興味のある人は一度手を出してみると愉快かも知れない。
あ,蛇足だが,いや本来は蛇足にしてはいけない事柄だが,A1301Sのカメラ機能,かなりイイ感じっス。カメラ自体は31万画素で今ひとつパッとしない画素数だが,カメラ部290度回転して多彩な撮影スタンスが取れて便利。またカメラ部を下に向けるとレンズが保護されるので安心&盗撮疑惑を受けるよーなコトもない。撮影機能も,ホワイトバランス調整や露出補正ができ,撮れる画像もこのクラスの内蔵カメラとしては非常にキレイな部類だと言えよう。
それから,撮影時モニタリングスピードは毎秒30フレームで,つまり液晶ファインダーの追従性が非常に高い。動き回るワンちゃんを撮るには向かないが,レンズの向きと液晶表示が一瞬ズレちゃって撮影時にイラつくようなストレスはほとんどない。ついでに,静止画や動画を処理するための専用チップを搭載しているため,撮影後の画像保存や再生が非常に速い。比較的に多くのカメラ付きケータイにありがちな,撮影や再生時の待たされ時間というのがほとんどないので,快適に撮影・再生を楽しめるのであった。
A1301Sは,au端末だけに音質が良く,通話時の安定性が比較的に高く,まずは電話機として気分良く使える。前述のとおりスピードメーラー採用端末で専門用語辞書も使えるので,メールの書きやすさは抜群。ジョグダイヤルに関しては機構・使用感に関わる好みもあるが,それに違和感がないという人なら,携帯電話全体の操作効率を劇的に高めてくれると思う。カメラ機能も,画素数こそ低めだが,画質的にも機構的にも非常に良くできている。てなわけで,一に通話,二にメール,GPSもJAVAもBREWも要らなくて,My Sync Biz使って画像を愉快に楽しむという拙者においては,やっぱりベスト端末だなぁと思えるA1301Sなのだ。
■ URL
au端末「A1301S」製品情報(ソニー・エリクソン)
http://www.sonyericsson.co.jp/product/au/a1301s/index.html
2003/06/09 15:49

ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/06/14/jphone.htm
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/05/11/so503i.htm











 












スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し,高校時代にコンピュータ野郎と化し,大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。
特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。
収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。

ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/06/14/jphone.htm
http://k-tai.impress.co.jp/news/2001/05/11/so503i.htm






[機器] feelH"


ミレバ
feelH"で写真が撮れる「トレバ」。
トレバの写真をケータイに送れる「オクレバ」。
そして、ただ見るだけしかできない「ミレバ」。
最近feelH"で画像を投稿できる掲示板やPCから画像をアップできる掲示板が増えてきました。
「ミレバ」も一見そのように見えますが、実はれさくが一人で画像をアップしているだけです。
見る人も、ただ見るだけしかできません。極めて一方通行な掲示板です。
なんでこんなモノ作ったんでしょう。 いや、決してサーバを画像の保管場所にしようなどということは・・・
なお、feelH"で見るには
@MIREVA/
・・・・というのはウソです。
お名前
つまり
ひとこと
この送信フォームは
送信画像
ただのハッタリ。
・・・うわ、下のを見てみると1年間殆ど撮ってなかったことに気付きます。
個人的にはこっちのほうが好みかな。
左:もみじに映える妙義山
右:碓井峠の関所跡
来る年
中・右:自宅に旅&祭り仲間が来てのX'masパーティー風景。
右:扇風機ネコ。しょっちゅうスイッチを入れたり切ったりする。
右:ついでに取った夕焼け。

電波の杜-早大PHS研究会
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/4951/mireva18.html
http://blog.livedoor.jp/resaku/archives/975010.html
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/4951/haimemo4.html
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/4951/henreki.html
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/4951/
http://phs.cside.com/ggt/

2003年1月27日月曜日

[機器][ゲーム] NEC,PCエンジンCoreGrafx海外版~海を渡ったコア構想


[機器][ゲーム] NEC,PCエンジンCoreGrafx海外版~海を渡ったコア構想
海外ハードウェア補完計画 海を渡ったコア構想
世界から国境を取っ払ってくれたインターネット。
その恩恵で知り 合えた多くの友人によって,海外のPCエンジン事情が少しずつ見 えてきました。
世界各地で静かな人気を維持し続けているターボグ ラフィックス16,その知られざる勇姿を今,あなたのモニターに。
(TurboGrafx16=内蔵するグラフィックチップが 16ビットであることがその名前の由来)
◆TTi TurboGrafx16 (USA)
HES-TGX-01
HES-TGX-01PCエンジン海外戦略の記念すべき一発目。NECとハドソンは, 合弁による現地企業『TTi(*1)』まで誕生させており,両社の海 外市場に対する期待の大きさがうかがえる。このマシン,PCエン ジンとの基本性能上での違いはないが,ボディサイズがかなり大き くなるなど,外観上の印象はガラッと変わっている。これは,ター ボグラフィックスが最初に投入された北米において,『大きいもの =豪華で性能の良いもの』と認識される国民性に配慮した上での変 更点だと思われる。PCエンジンとの見た目以外での違いは,パッ ド端子形状,EXTバス形状,カードスロットピン配列,電気的仕 様など。『Keith Courage in Alpha Zones(*2)』が同梱されており, PCエンジンと比べて買い得感は高い。
(*1)TurboTechnologies,incの略,出資比率はNEC50:ハドソン50
(*2)海外版「魔神英雄伝ワタル」,ソフトウェアリスト参照
◆TTi TurboGrafx16 (CANADA)
HES-TGX-01-C
HES-TGX-01-Cカナダ版ターボグラフィックス。基本仕様や外観はアメリカ用のそ れと全く同じだが,マニュアル類が英語とフランス語で並記される など,カナダの国内事情(*3)に配慮したパッケージングにマイナー チェンジされている。アメリカ版同様『Keith Courage in Alpha Zones』を同梱,期間限定で複数枚のHuカードを同梱したボーナス パッケージ(*4)を販売したこともあったようだ。
(*3)カナダは英語とフランス語が公用語,ケベック州はフランス語メイン
(*4)TG16の価格は数回にわたって改定されており,オリジナル の定価がいくらなのかは現在調査中
◆TTi TurboGrafx16 (SPAIN)
HES-TGX-11  
HES-TGX-11スペイン版ターボグラフィックス。カナダ版のそれと違って,基本仕 様以外での変更点がかなり多い。例えば,ブラックボディがミストグ レーに変更,同梱ソフトが『BLAZING LASERS(*5)』に変更,マニュア ルが多国語表記,映像信号がPAL(*6)化,電源ユニットの別売(*7) など,ヨーロッパ市場に投入するにあたってのマイナーチェンジが数 多く施されている。
(*5)海外版「ガンヘッド」,ソフトウェアリスト参照
(*6)映像信号形式の一つ。北米や日本ではNTSC,欧州や香港ではPAL が使用されている。2つの形式に互換性はなく,PAL映像を映すため にはPAL対応のテレビが要る。NTSCが秒間30コマ描画するのに対し て,PALはNTSCより精細な画像を秒間20コマ程度描画する。
(*7)国ごとに電源ソケット形状が違うので,電源ユニットを別売する ことによって欧州市場での高効率化とコストダウンをはかったと思わ れる。が,スペイン以外での発売実績の有無は今のところ不明。
◆TTi TurboGrafx CD (USA)
CDRHES--01  
$399US
HES-CDR-01NESやジェネシスと比べて圧倒的に不人気であったTG16にあ って,他陣営に唯一アドバンテージを持っていたのがCDロムだっ た。今の三菱がGDIだけで食いつないでいるのと同じで,当時の TTiもCDであることだけを頼りに食いつないでいたようだ。こ のマシン,見た目こそ日本のものと大きく異なるが,基本的な機器 構成はPCエンジンのそれと全く同じである(*8)。日本で言うとこ ろのシステムカードVer2.00(*9)が同梱されており,その後スーパー システムカードVer3.00へステップアップ。末期にはアーケードカー ドVer3.00も予定されていたが,ニンテンvsセガ戦争のあおりを食っ て討ち死にしている。なお,TG-CDは北米のみでリリースされ, ヨーロッパ市場への参入は見送られた。
(*8)「CDドライブ」+「インターフェイスユニット」+「システムカード」
(*9)TG16にはシステムカードVer1.00は存在しないが,日本に はないシステムカードVer2.02が存在する。
◆TTi TurboGrafx CD (CANADA)
HES-CDR-01-C  
HES-CDR-01-Cカナダ版CD。アメリカ版との違いは前出のTG16本体と同じで, マニュアル類が2カ国語表記になっている程度である。99年5月 にカナダを訪れるチャンスがあったが,トロントのダウンタウンで 運良く新品をゲット。箱の大きさが身長の半分ほどあり,小型冷蔵 庫のパッケージと区別がつかないほどデカイ。その後スカイドーム スタジアムでブルージェイズ戦を観戦したのだが,あまりのでかさ にその場に捨てて帰ろうかと思ったくらいだ。ブルージェイズは大 敗するわ,帰国時に空輸費が1万ほどかかるわで言うことナシである。
◆TTi TurboDUO
HES-DUO-01  
$299US
HES-DUO-01ブラックで統一されたスタイリッシュボディが眩しいPCエンジン シリーズ至高の一台。個人的に,このマシンが一番完成されたパッ ケージだと思う。登場以来,日本の物とは違う形状の端子類を採用 していたTG16だが,このマシンは電気特性やBIOSを除いて 日本のDuoと全く同じ仕様になっている。逆を言えば,なぜ最初 から国内外の端子類を統一しなかったのかはなはだ疑問であり,N ECのボーダーレスなスットコ具合に改めて脱帽する限りである。 4in1CD(*10)やイースブック1・2(*11)など,$250分のそ うそうたるソフト軍が同梱されており,買ってきてそのまま遊べる バリュー感はかなりのものだ。
(*10)Bonk's Adventure(PC原人),Bonk's Revenge(PC原人2), Gate of Thunder,Bombermanの4本。
(*11)海外版「イース1・2」。英語で綴られるストーリーは日本版 より雰囲気にマッチしており,ある意味究極のイースがここにある。 
PCエンジンユーザーなら是非ゲットしたい逸品である。
◆TTi TurboExpress
HES-EXP-01  
$400US
HES-EXP-01PCエンジンGTのターボグラフィックス版。
日本版との違いはロ ゴやパッケージのデザイン程度で,性能や仕様などは全く同じであ る。海外でも末期に登場したので出荷台数が少なく,チューナーと もども発見するのにはかなりの労力を要するだろう。
移動時間の長 い海外旅行など,暇を持て余すシーンには是非とも持っていきたい アイテムである。
GTを持っているにも関わらず,わざわざコレに 日米変換アダプターを装着して国内用ソフトを遊びだしたりすると もはや真性マニアであり,救いよう無し。
◆Kisado Connector
PC-TG Rev.B
$29.99US
PC-TG Rev.Bゲームソフトは国を超えてのハードウェア互換性がないように設計 されている。つまり,ソフト・ハード両方の国籍が合致しないとソ フトが起動できない様に,ちょっとしたプロテクトが施されている のだ。これはそんなプロテクトを解除し,ターボグラフィックス本 体でPCエンジンのソフトを起動するためのアダプターである。し かもデイブの手作りであり,NECの公認品としてTZD(*12)で 販売されているのだから,驚きを通り越して脱帽である。この製品 の使い方は極めて簡単で,写真右手のスロットに日本版ソフトを挿 入し,写真左手の端子を本体にセットするだけでよい。
(*12)TurboZoneDirectの略で,TTiが運営するTG16通販サイ ト。
www.tzd.comで今なお営業中。TG16をゲットする最後のチャンスなので,英語に覚えのあ る人はどうぞ。

PCエンジン補完計画
http://www4.famille.ne.jp/~pcengine/list-hard/tg16/tg16_hardlist.html






TTi TurboGrafx16/USA
TTi TurboGrafx16/Canada
TTi TurboGrafx16/Spain
TTi TurboGrafx CD/USA
TTi TurboGrafx CD/Canada
TTi TurboExpress
Kisado Connector








◆PC Engine CORE GRAFX
PI-TG3
\24800
二代目PC Engine。通称「コアグラ」。
RF出力はオプション扱いとなり,AV出力が標準になった。
サイズは白エンジンと同じだがデザイン・カラーリングが変更された。 コントローラはダークグレイのターボパッド。

PC Engine GigaMaxx
http://www6.airnet.ne.jp/wataru/pce/pce_mech.htm

PCエンジン補完計画
http://www4.famille.ne.jp/~pcengine/list-hard/tg16/tg16_hardlist.html



[通信] ISDNからADSL回線切り替え


ISDNからADSL回線切替えのトラブル事例
  (2003年7月14日に掲載)
システム管理者の眠らしてくれない夜
副題が「システム管理者の眠らしてくれない夜」になっている。
理由は、ADSL移行に時、トラブルが多発して、眠らしてくれない事態に陥ったからだった。
ちなみに「システム管理者の眠れない夜」は、システム管理者のカリスマ的存在の柳原秀基さんの名著。
勝手に模倣品の題名を付けてしまいました。柳原さん、ゴメンなさい m(--)m
大変光栄な事に、柳原さんは、この奮闘記を、ご覧になってくださっています。
さて、うちの会社のインターネット回線は、インターネット接続時以来、ISDN回線を使っていた。回線速度は64Kだった。
でかいファイルをダウンロードする時は、メチャクチャ時間がかかる。
実は、2001年の秋ぐらいにADSLへの移行の申請をあげた。
しかし、その当時は、フレッツ網は普及してなくて、プロバイダーへの専用線型のプランで、まだ回線費用が高かった。
ISDNに比べ、少し値段がアップする上、回線速度があがっても、何も利益にならないと判断した上層部は
現状の回線で困らんやろ!
即、却下になった (TT)
ISDNからADSL回線切り替えの経緯
転機が訪れたのは、2002年の9月だった。
9月に本社に赴任したパソコン好きの部長の発言だった。
パソコン好きの部長は、インターネットが大好きで、自宅にADSL回線を引いている。
その部長が社長に・・・
ADSLだと安くて速いのに、どうして入れないのですか?
と言ったのがキッカケになった。
さぁ、パソコン好きの社長。回線速度が相当速くなると聞くとすぐに
なんで、うちはADSLを入ってへんのや!
と言い出した。
それを聞いた私は
去年、却下しておきながら、なんでねん (TT)
と思った。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html






フレッツADSL導入準備
しかし、2002年12月に事態は急転回をみせた。
それは、12月のある日のことだった。
N社という通信会社から、うちの会社のシステム担当者宛てにダイレクトメールがきていた。
こういう手紙は担当者の私が開ける。
中身は、ネットワークに関するアンケートだった。アンケートに答えたら、図書カードが貰える物だった。
図書カードをもらうのだー (^^)
という事で、早速、アンケートに答えた ← おい (^^;;
翌日、N社の営業ウーマンのH子さんから電話がかかってきた。
わざわざ図書カードを届けに行くという。
さて、H子さんが来社。
早速、図書カードを頂いた。
そこから、H子さんの営業の話になった。
回線の話をしていたら、ADSLの話が出てきた。
H子さんは・・・
フレッツADSLでしたら安くできますよ
と言ったので、見積もりを出してもらうことになった。
数日後、H子さんが来社。見積もりを見た。
フレッツADSLの8Mタイプ。
IPアドレス8個割り当て。
回線費用がISDNに比べて、半額になるので、安さに驚いた。
しかも、配線速度は劇的に早くなる。
私は・・・
これなら、稟議が通る!
と思った。
H子さんとの話が終わり、応接室から自分の席に戻る時、
あのADSL導入のキッカケを作った張本人のパソコン好きの部長がニヤニヤしながら・・・
かわいい、おねーちゃんと、何、話していたの?
と言ってきた。
部長と私のやりとり

部長
言葉に誘われて、ADSLを選ぶんだから
ちなみに、H子さん。20代前半の女性。
明るい笑顔で応対する、感じが良い人なので、私が鼻の下を伸ばしていると部長が言っても不思議ではない。
しかし、商売なので、鼻の下を伸ばして、デレデレするわけにいかないのでここでは真面目に対応する (^^)
さて、早速、稟議をあげることにした。
回線速度が劇的に向上する上、回線費用が半額になる。
しかも、初期投資も2~3ヶ月で回収できる。
これだと稟議が通らないわけがない。
すぐに稟議書を作成。無事、稟議が通ったので、H子さんに連絡を入れた。
後は、回線の切り替えの時期と、ISDN回線の契約解除を考えるだけ。
と思ったら、大変な事実が発覚した。
ADSL対応のルーター購入
稟議が通って後は回線の切り換えだと思いきやH子さんから連絡が来た。
現在のRTA52iだとADSLが使えないのでADSL対応のルーターが必要です!
という連絡がきた。
そんな事、全然、知らなかった・・・ (--;;
もちろん、調べなかった私も悪いのだが、稟議が通った後に追加費用。
私が上層部に怒られ嫌味を言われるだけでなく、話が白紙になるかもしれない。
どう言い訳して良いのか。非常に頭が痛い。
そこで、最初は、極力、安いルーターを選んで、ごまかそうと考えた。
上層部に報告する前に、ルーターを選びからはじめた。
H子さんがメールで、1万円台の安価なルーターと、ヤマハのルーターを
紹介してくれた。
予算の都合を考えたら、1万円台のルーターを使いたい所。
しかし、ヤマハのホームページを見て、不正アクセス検知器や、
動的フィルター導入で、セキュリティーが向上する事が書かれていた。
ヤマハのルーターが良いと判断した。
実は性能を理解できる知識はなかった (^^;;
実はこの時、動的フィルターの意味を知らなかった!!
しかも、ルーターの設定すら、まともにできなかった。
商品説明だけで「凄い」と思って選んでしまった
とても、ええ加減な管理者です (--;;
ただ「システム奮闘記・その18」に書いていますが
実際に性能が良いので、結果的に良いルータを買った感じです。
ヤマハルーターの設定(RTA52iとRTA55i)
ヤマハのADSL対応ルーターでも、何種類かある。
回線切り替え時に、ぶっつけ本番で設定するのも恐いので、
現在の環境でも設定の練習ができる物として、ISDNにも対応した物を選んだ。
そうなると、ヤマハのRTA55iが該当する。
値段を調べると、約3万5千円。
いかに、ルーターの予算を認めさせるか。ワル知恵の得意な私。
 予算を通すために考えた。
現在のルーターではセキュリティーの問題があります!
 セキュリティー問題を活用した。
コンピューター・ウイルスで騒ぎになったり、上層部が日経新聞の
ウイルス記事を読んで慌てるぐらいなので、これだと予算は通ると思った。
無事、社長の決済でOKが出た。
その日の夕方、ルーターを買いに行った。
NTTの回線確認のはずが、いきなり配線工事
こんな調子だから、先が思いやられる。そう思った矢先だった。
ところで、フレッツADSLの申し込みは、H子さんが代行してくれた。
H子さんから「NTTの方が配線の確認に来られます」と連絡がきた。
うちの会社の電話回線の状況を確認しにくるという事だった。
さて、NTTの方がきたら、何やら電話回線や交換器などを見た後、
いきなり、配線を引いたりで工事を始めた。
 いきなり事務所で工事をされたら、仕事の邪魔になるため
上司が私に対して・・・
 こういう時は、前もって連絡してくれ!
 と言った。
 しかし、私にとっても寝耳に水だったので
 私自身も工事の話は聞いていないですよ
 と答えた。
 回線確認だけとしか聞いていなかっただけに、驚くしかなかった。
そして、ADSLモデムを置いて工事費用の明細を渡された
「設置料」があった。
 何や、これは?
 と思った。
H子さんから貰った見積もりには全く載っていない。
NTTの人に聞いたら・・・
 うちは知らないですわ。N社さんに聞いてください
 と言われた。
さて、H子さんに連絡して聞いたら「えっ、先に工事が行なわれたのですか。
菅さんでしたら、ADSLモデムの設置できると考えましたから、
工事だけしてもらう予定だったので、設置料は入れていませんでした」だった。
どうもN社とNTTとの間で連絡が、うまくいっていない感じだった。
さて「設置料は何?」と聞かれたら、どう言い訳するのか悩んだが、
聞かれることなく済んだので助かった (^^;;
ADSLの工事が済んだので、あとは回線開通日を決めるだけ。
できるだけ早く開通させたい気持ちがあるが、失敗だけは避けたいので、
回線切り替え時の設定の準備が必要。
2月20日に回線切り替えを決定した。回線の切り替わるのは20日の未明。
最初、夜中にネットを使う人はいないから、無理に夜中に出社しなくても、
いつもよりも早く出社して設定変更すれば良いという意見があった。
しかし、私は、もしもの事を考えて、時間に余裕を見て、会社に泊まり込んで
20日の未明から行なう事にした。
回線費用の請求だが、今までは専用線型のISDN回線を使っていたため
K社に一括支払していたが、フレッツ網の場合、NTT西とN社と別々になる。
上司に「なんで、回線業者をNTTにしなかったんや。料金バラバラで面倒やん」と
言われた。
だが、当時、フレッツ網が何なのか、全くわかっていなかった私は、
「どういうわけか、料金の支払いがバラバラなんですよ」と答えるしかなかった。
もちろん、フレッツ網なので、NTT法のため、NTT東西がプロバイダー事業を
行えないため、NTT西に一本化は無理な話だが、そんな事も知らなかった。
フレッツ網については「システム奮闘記:その35」をご覧ください。
 (インターネットVPN導入)
さぁ、準備が始まった。何せ失敗だけは許されない。
設定地獄になることだけは避けたかった。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html









回線切り換えのための準備と内容
内容
ルーターの設定方法の勉強
ルーター設定の副産物
NetBIOS over TCP/IP
サーバーの時計を修正
セキュリティー向上のため
カーネルのバージョンアップ
実は、上に挙げたシステム奮闘記の記事は、全てADSL回線切り替えの
準備の時に出てきた問題だった。
パンドラの箱を開けた感じで、知らなかった事や、いい加減にしていた事や、
勉強の時に誤解したため、誤った設定した話など続出した。
今のうちに出てくる問題点を全て潰していこうとした。
  そして、本番の際、失敗が出ないように、全て用心深く準備を行なった。
 だが、現実は、そんなに甘くなかった!
  20日未明から24日まで5日間、地獄の奮闘が始まった。
  さて、5日間の地獄の様子を書くことにします。
トラブル続出のISDNからADSL回線切り換え作業
  19日、定時に一度、帰宅した。緊張をほぐすため、ゆっくり風呂につかり、
ゴロゴロしながら、テレビを見た。そして、23時に出社。
  さて、時計の針が0時を指した。日付が変わった。回線がN社に変わった。
2003年2月20日(木)未明
まずは、ルーターから設定変更を行なった。
ヤマハの設定マニュアルを開いた。
「はじめにお読みください」と明記されているし、ISDN回線でも、
マニュアルに沿って設定すれば、何も問題なかった。
フレッツADSLの欄を見て、マニュアルに沿って設定した。
実は、この場合だとIP自動取得の設定になってしまう。
これが原因だとわかったのは、地獄から解放された翌日だった!
そして、サーバーのIPアドレスを変更した。DNSの設定ファイルも書き換えた。
普通なら、これでうまくいくはずだが・・・。
インターネット接続がおかしくなった!
それだけでなかった。
サーバー同士が通信できなくなった!
2台サーバーがあったのだが、お互いの通信が全くできなくなった。
当時のネットの構成
社内ネットワークの構成
原因がわかっている今だから書けるが、サーバー同士の通信ができなくなったのは
ルーターの設定に問題があり、ルーティングができなかったからだった。
しかし、その時は、全く原因がルーターにあるとは思っていなかった。
なぜ、ルーターに原因があると思わなかった理由だが、
インターネット接続ができていたからだった!
外部にはpingがうまくいったので、ルーターに原因があるとは考えつかなかった。
サーバーに原因があると考え、IPを見直したり、サーバーの設定を見直したり、
念のため、ルーターのマニュアルを読み直したが、考えられる原因が見つからない。
何がなんだか、わからなくなったため、パニックに陥った。
でも、自分に「まだ、時間がある」と言い聞かせながら、原因は何か調べるが
見当すらつかない。時間だけが過ぎていった。
朝までには復旧させたいという気持ちで焦るが、どうにもならない。
幸い、ISDN回線の契約が20日一杯まであったので、設定を元に戻した。
DNSの情報の伝播に時間がかかるため、ぎこちない状態だが、
前のネットの設定でも、ネット接続ができていた。
それで、一旦、ごまかして、第2ラウンドに賭けようと考えた。
それにしても、DNSがおかしい。
なぜか、namedデーモンを立ち上げるとエラーを出す。
/etc/resolv.confの中身の、nameserverの指定を、DNSサーバーのIPでなく
127.0.0.1にすると、なんとか正引きはできた。逆引きはダメだったが、
これで、ごまかす事にした。
DNSについて
実は、この時、DNSの設定は、あまりわかっていなくて、本の丸写し。
そのため、何がおかしいのか、わからなかった。
DNSに関しては、詳しくは「システム奮闘記:その22」をご覧ください。
(DNSの設定)
とりあえずは、朝の9時に上司に報告して帰宅した。
肉体的だけでなく精神的にも疲れているので家で睡眠。
だが13時くらいに会社から電話。ネットがつながらなくなったという。
「やめてくれ」と思いながら、準備などをして、17時くらいに出社。
また、眠らしてくれない夜がやってきた。
外部と遮断された状態だったので、私のパソコンをグローバルIPを割り振って
ルーターに接続した。
これで、外部のWebを閲覧できるため、googleなどが使えるし、
外部の私のメール(hotmail)も使える。
もしかして、私の知識では手に負えないくらい設定がグチャグチャに
なっているかもしれない。
だとすれば、OSを再インストールすれば、なんとかなるかもしれない。
そこで、OSの再インストールすることにした。
メール&DNS&Web&プロキシー&NATのサーバーから、OSの再インストールを
始めることにした。
さて、サーバーのデータのバックアップを移す方法を考えた。
サーバー間のデータ通信ができなくなっていたので頭を抱えていたが、
幸い、通信できたので、通信が生きている間に、データを移そうと考えた。
そして、PostgreSQLサーバーに、バックアップデータを保管することにした。
実は、この時、ISDN回線の環境に戻していたので、ルーターの設定は問題なく
ルーティングがキチンとできていたので、通信ができていた。
でも、当時は原因がわかっていなかったため、偶然、回復していたと思っていた。
OSの再インストールにとりかかった。
RedHat6.2を使っているが、うちの会社のサーバーとの相性は、いまいち。
インストールの最後の部分である、LILOのインストールでコケる。
(詳しくは「システム奮闘記:その8」)
予想通り、LILOのインストール部分でコケた。
ブートディスクで立ち上げるが、システムが不安定な感じがした。
しかも、マシンの挙動がおかしい。DNSなどが変なエラーを吐き出す。
rebootした時、ネットワーク関係のファイルに異変があるような
ログを書き出していた。(残念ながら、とっていない)
ファイルが破損していると思った。
そこで、再インストールすることにした。
不幸は同時に降ってくるもの。
いきなりCD-ROMが認識しなくなった!
CDの出し入れは可能だったが、Linuxが認識してくれなくなった。
内蔵のCD-ROMの故障!!
他にもマシンの挙動がおかしい部分が見られる。
マシンの挙動がおかしくなったのは、マザーボードがやられたのでは・・・
いきなりの故障のトラブル。しかも、夜中の作業。誰の助けも呼ぶことができない。
困った。なにせ、予想もしなかった出来事だけに・・・。
でも、何もしないのでは前に進まない。
そこで、実験サーバーとして使っていたマシンをサーバーにする事にした。
しかし、スペックはPentium133MHz RAM48。インストールに1時間半かかる。
その上、挙動がおかしい。
オマケに、このサーバーはCD-ROMがついていないので、社内の余った
CD-ROMを使ったが、何やら動きがあやしい。
あれや、これやとやっているうちに日が明けてしまった。
2月21日(金)
そして、9時に役員に呼び出される。
「いつまで、かかっているだ。」と詰問された。
私は「予想外の故障のトラブルのため、なかなか復旧できません」と答えた。
役員は「最初からADSLに移行しなかったら良かったのだ。
だいたい、会社で導入しようというなら、まだしも、君の提案やろ」と言った。
普段なら「社長が導入しようと言い出したからだ!」とブチ切れているが、
とにかく寝不足、肉体的、精神的疲労のため、反論する気力もない。
役員曰く「業者は呼ぶ事を考えたら、どうなんだ」
私は「自社開発した物を見てくれる業者なんかありません」と答えた。
役員は「Linuxは導入は安いかもしれないが、業者の技術者は少ないのやろ。
今後、システムをWindowsに変える必要が出てくる」と言い出した。
Windowsへの変更は、私のやってきた事を全て否定されることを意味する。
普通なら猛反発する所だが、とにかく反発する気力がない。
ただただ「はいはい」という感じだった。
その後、上司2人と私の3人で打ち合わせ。
上司に「どうして、ISDN回線を2、3日継続しなかったのだ」と言ってきた。
私が「IPも変更になりDNSの親も管理が変わったため、前の回線を使っても
接続できないです」と答えた。
しかし、DNSとかIP通信の概念を知らない次長や主任は、
ADSL回線がダメなら、ISDN回線を使えば問題ないという発想だった。
いくら説明しても、話が噛み合わなかった。
とりあえず、復旧作業を続ける事になった。
パートのKさんと、Hさんがお菓子の差し入れをしてくれた。
精神的にボロボロになっているだけに、人の優しさに感激を覚える (TT)
ドリンク剤を飲んで体力維持と、眠気をとるため、つまようじを噛んで作業。
まるで、ドーピングして、無理矢理、頭と体を動かしている感じだった。
営業所からは
 いつになったら復旧するの?
 という問い合わせがくる。
復旧のメド立たず・・・
 という解答しかできない。
中には「お客さんにメールが出せない」とか「取引先へエクセルの資料を送りたい」
の声があった。対外的な問題だけに、復旧は急がねばと思ったが、前に進まない。
その時、思ったのは、丁度、2年前(2001年2月末)に、
2日間、ネットを止めたことがある。
原因はBINDへのDoS攻撃を避けるため、OSの再インストールをしたが
相当、てこずってしまった。(詳しくは「システム奮闘記:その8」)
その時は、社長には「はよ、直せ」と言われたものの、
周囲からは何も言われなかったし、徹夜もしなかった。
当時は、ネットを止めても、社内間の連絡以外は、ほとんど困る事もなかった。
しかし、2年の月日は大きく変化させる。ネットはなくてはならない
インフラになっていた。対外的にも重要になっている。
ふと私は「2年の月日で、ここまで変わったんだなぁ」と思った。
ネットワーク関連がおかしい。ルーティングに原因があるのではと思った。
しかし、ルーティングの設定の知識は全くなかった (--;;
そこで「改訂新版 標準 RedHat Linux リファレンス」を取り出して
ルーティングの部分のページを開いた。
routeコマンドの使い方などを調べた。
ところが、本と実際の設定を照らしてみるが、問題のある部分が見つからない。
念のため、まいパパさんに設定内容のチェックをお願いしたが、
問題点は見つからなかった。
一体、何が原因なのか、見当がつかない (--;;
原因を追求のため、シラミ潰しのように設定ファイルなどを見ていった。
設定したはずのネットワーク関連のファイルが書き変わっていない事がわかった。
RewdHat6.2をインストールの時、どうしてもLILOのインストールでコケる。
LILOのインストール後も、何か自動的に設定が行なわれている。
おそらく、途中でコケるため、何かが悪さをしていると考えた。
このままでは、ニッチモサッチもいかない。
そこで、OSのバージョンアップに賭ける事にした。
RedHat6.2からRedHat7.3へアップさせる。
そして、ジュンク堂へ行った。秘密兵器として次なる本を購入した。
「RedHat7.3対応で作るLinux7」(サーバー構築研究会:秀和システム)
「RedHat Linux 300の技」(加藤 彩・加藤 仁・橘 あゆみ:技術評論社)
さて、これで実験サーバーだったマシンにインストールを試みるが、
CD-ROMだけだと、インストーラーが起動してくれなかった。
そこで、インストールディスクを入れたら、CD-ROMは認識してくれた。
これで、なんとかなると思ったが・・・。
なんと、CD-ROMがいきなり開いた。
途中でインストールがコケたのだった。この時、原因がわからなかった。
時間は、20:30になっていた。
体力的にも限界で、原因を探る気力がなかった。
次の日に挑戦になった。
もう、フラフラで、千鳥足で帰宅した。
2月22日(土)
朝、少し頭痛がする。鼻水も出る。風邪にやられた。
しかも、花粉症も併発していた。家の近くの病院へ行く。
11時近くまで家でゴロゴロ。少し回復してきたので、なんとか出社した。
さて、復旧作業がはじまった。
CD-ROMでのインストールが困難だった。
場合によっては、途中でコケる。なんと、CDにゴミがこびりつくため、
読み取り不能になって、インストールが途中でコケることがわかった。
しかも、不幸な事に、他のパソコンの付属のCD-ROMだと認識してくれない。
あやしいCD-ROMだと、わかっていても、使わざる得ない。
なにせ、Pentium133MHz RAM48M。インストールだけに1時間半かかる。
インストールが成功しても、ネットワークが動いてくれない。
そして、インストールの繰り返しが続き、それで時間が潰れていった。
23:00になり、体調不良もあって徹夜せずに帰宅することにした。
2月23日(日)
朝、フラフラだったが、なんとか立ち上がり出社。
外部(私が学生時代にいた大学の研究室)にtelnetしていた時に、
ふとlastコマンドを叩いた。
そうすると、接続先のIPが
「XXX.YYY.ZZZ.48」
だった。
これは、うちの会社のネットワークアドレスになっていた。
本来なら、アクセスしているホストのIPでないと、おかしい。
ここでようやく、ルーターが原因だということがわかった。
しかも、大学の研究室から、ルーターのIPに対して ping コマンドを叩いたが全く返答がなかった。
ルーターのフィルターを全開しても同じだった。
不幸は続くもの。日曜日なので、ヤマハのサポートセンターは休み。
まいパパさんに聞いてみるが、原因不明だった。
マニュアル通り設定しているのに、なぜ???
そこで、N社の回線を使っているので、N社のサポートセンターに電話すると、
「ルーターが勝手にXXX.YYY.ZZZ.48を自動取得する設定になっている」
と言われた。
ルーターのどこに原因があるか突き止めるため、ルーターのコマンド設定を
見ないといけなくなった。
今まで、簡単設定ばかりに頼っているため、コマンドが読めない。
本を見ながら、四苦八苦して、コマンドを見ていくハメになった。
コマンドを読んだりしていると
「うそー!」
と思うことがわかった。
なんと、NATの設定がされていた!
どうやら、家庭のネット接続のようにIP自動取得の設定になっていた。
それで、通常ではあり得ないネットワークアドレスをIPとして自動取得していた。
コマンドを削除しようにも、削除する方法がない。
どうする事もできなかった。
20:00くらいに
「こりゃ、徹夜で復旧作業」
と覚悟を固めた。
近くのダイエーへ食糧を買い出しに行く。
同僚と会う。同僚に「今日も復旧作業か。大変やなぁ」と言われた。
徹夜と覚悟だけは決めたが、先行が全く見えない。
腹ごしらえが済んだので、復旧作業を開始することにした。
ヤマハのルーターの設定ができないため、設定を断念して、
代わりに、LinuxマシンでADSLルーターを構築しようと考えた。
冒険だが、もう、これに賭けるしかない。
最後のチャンスということで、壊れたと思ったサーバーに
社内で余ったCD-ROMをつけてRedHat7.3をインストール。うまくいった。
壊れたと思ったのは、付属のCD-ROMだけであった。
他の挙動があやしかったのは、実は、RedHat6.2が悪さしていただけだった!
これで地獄から抜けられると思って、検索サイトを開いて、
Linuxで作るADSLルーターを探しまくった。
いくつか見つかった。設定方法が書いてあったので、真似をした。
しかし、うまくいかなかった (TT)
いろいろ触ったが、どうにもならなかった。
もうお手上げ状態だった。
希望が見えかけた所から、絶望の奈落の底へ突き落とされた。
ついに、最後の切り札と考えた事まで使ってしまった。
全く手の施しようがない。この時間帯だと誰の助けも呼べない。
肉体的にも精神的にもボロボロ。そして悲壮感を通り越えた絶望感。
本気で
「役員の机に退職届を置いて、夜逃げしよう」
と考えた。
静かに止まったサーバーに向かって
「お前ら、もう、おしまいや」
と声をかけた。
ホントに絶望一色だった。
夜逃げの前に、冷蔵庫の中にあるビールでも飲んで、酒盛(?)をしようと思った。
 (決して、大袈裟な表現でなく、本当に、この心境になっていました)
そんな時、ふと、頭の中に、LinuxマシンでのADSLルーターの図がよぎった。
図には、Linuxルーターに2つIPを持たせていた。
プロバイダー側につながるNICと、LAN側のNICに別々のIPを
割り振っていた。
「これは使えるぞ!」と直感が働いた。
ルーターのNATが勝手に動いているから、逆に、NATを騙してみよう。
プロバイダー側のIPを、勝手に自動取得するIPを割り振って、
NATを使っているので、LAN側のIPをルーターのIPを割り振る。
いかにも、NATが動いているようにしてみよう。
そこで、下図のように、ルーターにIPを割り振った。
IPの割り振り
ルーターに割り振ったIPアドレス
奇策というのか、破天荒というのか。メチャクチャというのか。
しかし、何が起こっても、おかしくないという開き直りから、やってみる事にした。
ルーターがまともに動き出した!!
実際に、私がいた大学の研究室にtelnetで入ってみる。
lastコマンドで、どのIPから接続されたかを見ると、ちゃんとtelnetコマンドを
打ったパソコンから接続していた。
研究室のサーバーから、会社のルーターのIPと、自分が使っているパソコンに
pingコマンドを打ったら、正常な反応が返ってきた。
ルーターが、まともに動いている。これで突破口が開けた!
絶望の淵にいただけに、起死回生の逆転満塁ホームランを打った感じだった。
まだ終わりでないので「さよなら」はつけられないが、希望の光が差し込んでいた。
そして出口が見えていた。
時計の針を見たら、午前0時を過ぎていた。
2月24日(月)
ようやくルーターが、まともに動いた。これで突破口が開けた!
こうなれば、あとは地道にサーバーを立ち上げていく作業のみ。
サーバーの構成を考えた。
もし、どれかが、おかしくなっても、上のように分散させていたら、
全滅だけは防げる。
そして、Pentimu133MHzのマシンにプロキシーは負担が思いと考え、
回線速度が早くなるからプロキシーの必要はないと判断。
プロキシーの廃止を決めた。
あやしいCD-ROMのため、インストールの成功率が2分の1。
特に、DNSサーバーは、Pentium133MHz。インストールに時間がかかる。
インストールに1時間半はかかる。
メールサーバー。sendmail.cfファイルの作成。
3年前、サーバーを構築した時、sendmail.cfファイル作成ツールとして
CF-3.7Wp12を使っていた。
3年ぶりに使ってみた。しかし、sendmailデーモンを動かすと、エラーを出す。
「うそー!」と思った。そこで
「RedHat7.3対応で作るLinux7」
を開いて
sendmail.cfファイル作成方法を探した。
/etc/mail/sendmail.mc
ファイルを編集して、m4コマンドで変換する。
ややこしいなぁと思った。
sendmail.mc
の編集方法を読む。
頭があまり働いていない上、睡魔との戦い。
なかなか前に進まない。
特に夜中の3時、4時に睡魔のピークが来る。眠い目をこすりながらの作業だった。
あやしいCD-ROMと、慣れない設定に四苦八苦しながら、ついに朝を向かえた。
役員に「いつまでかかっているだ! 早く復旧してくれ」と言われる。
心の中では「うるせーなぁ、今、その復旧作業中なんだよ」と思いながら、
突破口が見えているだけに、後は、地道に設定作業をするのみ。
社内には「まだかよ」という声がなかった。
さすがに、徹夜連続で死にかけている私を見て、何も文句が言えない状態だった。
ようやく9時くらいになり、Pentium133MHzのサーバーにLinuxが無事、
インストールでき、DNSサーバーが正常に動き出した。
DNSが復旧すれば、こっちももの。
続いて、Webサーバーが復旧した。
NATの設定(ipchains)は、本の丸写しで復旧。
NATやipchainsなどの設定について
 NATの設定を適当に行なうのは誉められた事ではない。
 実は、ipchainsなど、後になって知らなかった事が沢山でてきました。
 詳しくは「システム奮闘記:その21」をご覧ください。
(iptables パケットフィルタリングとNATの設定)
残りはメールサーバーの復旧だった。
 思考回路がメチャクチャ。DNSサーバーに誤ってpop3を入れてしまったり等々。
早く終えたいという焦りと、睡眠不足で思考回路が働かないため、ミスをしてしまう。
sendmail.cfの設定はOK。
sendmailのデーモンを走らせた。
外部からメールが入ってくる。それを見て、私が「メール復旧!」と叫んだ。
「でも、メールができないよ」と上司が言った。
 それを聞いてガクっときた。
OutlookExpressからメールが受送信できなかった。
おかしいなぁと思い、メールサーバーから上訴の携帯にメールを送ると問題なく送信できた。
色々、ネットなどで調べると、メーラーがメールサーバーにアクセスする際、
アクセスチェックするファイルの存在があることを知る。
そこで、
/etc/mail/access
ファイルを書き換える。
 3年前に設定した時には、こんなファイルを触った記憶がない。
単に、私が知らなかったのか、それとも、3年間に追加された物なのか?
メールが復旧した。上司がFAXで全営業所に通達を流してくれた。
ところが、埼玉から「まだ、メール、できないんだけど」と上司に
電話をかけてきた。
横で聞いていた私は「
もしかして、ルーティングの変更をしてないのでは」
と思いNATのマシンの設定状態を確認して見ると、案の定、変更されていなかった。
ルーティングの変更前
もう、この設定状態は、どういう意味か、わかっていたので動じることはなかった。
「しもた、しもた。営業所の事を忘れとった」という感じだった。
  そこで、routeコマンドを使って、上のように変更すると、埼玉は無事、
メールが読めるようになった。
  役員が「ホームページ、見れへんのやけど」と言ってきたので、
「わかりました」と返事して、役員のパソコンを見た。
  原因は、わかっていた。プロキシーを廃止したのに、マシンの方は、
プロキシー設定をしていたからだった。
プロキシー設定を解除したら、無事、Webの閲覧が可能になった。
営業所にプロキシー解除の連絡をした。
設定に関して、問い合わせがきたら、対応を上司にお願いした。
そして、完全復旧した。時計の針は14:30ぐらいだった。
もう、フラフラ。足はふらついていたし、思考能力はゼロ。
営業所から、全く別の問い合わせが来た。
徹夜が続いたりすると、ネット関連に対しては、頭が働いていても、
他の事になると、全く働かなくなる。
頭が働かないため、電話の内容が理解できない。急ぎでなかったので、
「すいません、もう思考能力がありません。明日で構いませんか」と言った。
営業所の人も「徹夜の連続だから仕方がないなぁ」という感じだった。
役員が私の上司に「菅ちゃんを、帰らした方がええで」と言った。
上司も「その方が良いですね」と言った。
残務整理中、役員が「ご苦労さん、明日もあることやし、
そろそろ帰りなさい」と言ってきた。
私が「もう少しで残務処理が終わりますので、その後、帰ります」と答えた。
残務処理が終わったので帰宅。
完全に足腰はフラフラ。駅まで歩くのが大変だった。
帰りの電車。車内に差し込む太陽がまぶしいが、それでも激しい睡魔が襲う。
寝過ごしてはいけないから寝ないようにしたが、寝てしまった。
幸い、最寄り駅で起きれた。家に帰って、シャワーを浴びて、その後ダウン。
ようやく安心して寝ることができた。
この5日間で、24時間以上の連続勤務が2回。徹夜3回。
ドリンク剤を10本ぐらい飲み、眠気覚しに噛んだツマヨウジが数知れず。
体力が25才を境に、どんどん落ちている事を日頃から感じていただけに、
この非常事態に耐えられたので、まだ、体力はあると自分でも驚いた。
地獄から解放された翌日(2月25日)
24日に帰宅した時点では「明日は死んでいる」と思っていたが、
意外と元気な状態で出社できた。
差し入れをしてくれたパートのKさん、Hさんに、お礼として、
ケーキ屋で買ったお菓子を渡す。
地獄の中の、仏のような差し入れの感謝の気持ちで一杯だった。
戦いの現場だったサーバーの置き場の周辺の片付けなどを行なった。
Linuxなどの本、おかしの屑、ドリンク剤の空瓶などで散らかった状態だった。
散らかり具合いが、戦いの凄まじさ物語っていた。
ADSLへの移行。
移行前は「回線速度が早くなる」に興味を示さなかった人が
「えらい早いやん。便利でええわ」と言っていた。
社内中が「ADSLって凄い」の声だった。
数メガのファイルのダウンロードも、1分以内にできたりする。
私自身、設定地獄を見てきただけに、感激は人一倍だった。
高速データ通信の通信基盤ができた。次は、方向を考え実行の段階。
さて、ヤマハに電話した。
私は「黄色のマニュアルの方法でやったが、うまくいかないのですが」と聞いた。
サポートの人が「青いマニュアルの150ページを開けてください。
この方法でいけば大丈夫です」と答えた。
私は、唖然とした。そして、思った。
こんなわかりにくいマニュアルの書き方で良いのか!
しかも、最初に読むのは黄色のマニュアル。
ISDNの常時接続の場合は、キチンと書かれている。
しかし、ADSLの場合は、常時接続と書かれていながら、
青いマニュアルのP150への誘導も何も書かれていない。
しかも、青いマニュアルの目次を見ても、簡単にはわからない。
明らかにマニュアルの不備。
メールでマニュアルの不備を丁寧に指摘して、改善を求めたが、無視だった。
誤解のないように書きますが、ヤマハはダメだとか
ヤマハ製品を否定をする気はありません。
ただ、折角、良い物を作っているのだから、わかりやすいマニュアルを作った方が
より多くの人に便利になるからです。
私はヤマハ製品が良いと思っているだけに、敢えて苦言しています。
商品の価格を3000円アップしても良いから、読みやすく、わかりやすい
マニュアルを作成して欲しいと思う今日この頃。
RTX1000の付属マニュアルのように、色々な設定事例集があれば良いと思う。
上級者の方で「しっかり読まないのが悪い」と思う方には次のように反論しまっせ!
高尚で難解な物を理解できるのが、偉いと思うのは大間違えでっせ!
難解な言葉を並べるよりも、平易な言葉で、わかりやすくする方が大変でっせ!
みんなが理解できるように書く人の方がホンマに偉いんでっせ!
PL法は、マニュアルも対象にしとるのは、知らへんのかいな?
ちなみに、私の破天荒な設定に関しては、ヤマハのサポートの人は
「そのような設定だと、何が起こるかわかりませんので、やめてください」だった。
よい子のみなさんは、決して、真似しないでくださいね (^^;)
その後
激闘の後、ルーターの設定を、破天荒な設定状態から、まともな設定に
変更する必要があった。
ある休日出勤日した時、設定変更を行った。
トラブルが起こっても、誰もいないので安心だし、トラブルが起こっても
破天荒な設定に戻せば良いと思っていた。
そして、まともな設定に変更した。問題なく変更できた。
実験用サーバーをNAT&DNSサーバーに使ってしまったため、予備が1台もない。
そこで、予備のマシンを申請した。10万円のDOS-Vを買ってもらった。
Celeron1GHz RAM 256M。インストールが早い。コンパイルが早い。
サーバーにするのは勿体ないので、開発&実験用マシンに使う事にした。
ADSLの速度を測るサイトで測定した。1.3~1.5Mだった。
ISDN回線の時の64Kと比べるとISDNからADSL回線切り替えのトラブル事例
  (2003年7月14日に掲載)
システム管理者の眠らしてくれない夜
副題が「システム管理者の眠らしてくれない夜」になっている。
理由は、ADSL移行に時、トラブルが多発して、眠らしてくれない事態に陥ったからだった。
ちなみに「システム管理者の眠れない夜」は、システム管理者のカリスマ的存在の柳原秀基さんの名著。
勝手に模倣品の題名を付けてしまいました。柳原さん、ゴメンなさい m(--)m
大変光栄な事に、柳原さんは、この奮闘記を、ご覧になってくださっています。
さて、うちの会社のインターネット回線は、インターネット接続時以来、ISDN回線を使っていた。回線速度は64Kだった。
でかいファイルをダウンロードする時は、メチャクチャ時間がかかる。
実は、2001年の秋ぐらいにADSLへの移行の申請をあげた。
しかし、その当時は、フレッツ網は普及してなくて、プロバイダーへの専用線型のプランで、まだ回線費用が高かった。
ISDNに比べ、少し値段がアップする上、回線速度があがっても、何も利益にならないと判断した上層部は
現状の回線で困らんやろ!
即、却下になった (TT)
ISDNからADSL回線切り替えの経緯
転機が訪れたのは、2002年の9月だった。
9月に本社に赴任したパソコン好きの部長の発言だった。
パソコン好きの部長は、インターネットが大好きで、自宅にADSL回線を引いている。
その部長が社長に・・・
ADSLだと安くて速いのに、どうして入れないのですか?
と言ったのがキッカケになった。
さぁ、パソコン好きの社長。回線速度が相当速くなると聞くとすぐに
なんで、うちはADSLを入ってへんのや!
と言い出した。
それを聞いた私は
去年、却下しておきながら、なんでねん (TT)
と思った。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html


















フレッツADSL導入準備
しかし、2002年12月に事態は急転回をみせた。
それは、12月のある日のことだった。
N社という通信会社から、うちの会社のシステム担当者宛てにダイレクトメールがきていた。
こういう手紙は担当者の私が開ける。
中身は、ネットワークに関するアンケートだった。アンケートに答えたら、図書カードが貰える物だった。
図書カードをもらうのだー (^^)
という事で、早速、アンケートに答えた ← おい (^^;;
翌日、N社の営業ウーマンのH子さんから電話がかかってきた。
わざわざ図書カードを届けに行くという。
さて、H子さんが来社。
早速、図書カードを頂いた。
そこから、H子さんの営業の話になった。
回線の話をしていたら、ADSLの話が出てきた。
H子さんは・・・
フレッツADSLでしたら安くできますよ
と言ったので、見積もりを出してもらうことになった。
数日後、H子さんが来社。見積もりを見た。
フレッツADSLの8Mタイプ。
IPアドレス8個割り当て。
回線費用がISDNに比べて、半額になるので、安さに驚いた。
しかも、配線速度は劇的に早くなる。
私は・・・
これなら、稟議が通る!
と思った。
H子さんとの話が終わり、応接室から自分の席に戻る時、
あのADSL導入のキッカケを作った張本人のパソコン好きの部長がニヤニヤしながら・・・
かわいい、おねーちゃんと、何、話していたの?
と言ってきた。
部長と私のやりとり

部長
言葉に誘われて、ADSLを選ぶんだから
ちなみに、H子さん。20代前半の女性。
明るい笑顔で応対する、感じが良い人なので、私が鼻の下を伸ばしていると部長が言っても不思議ではない。
しかし、商売なので、鼻の下を伸ばして、デレデレするわけにいかないのでここでは真面目に対応する (^^)
さて、早速、稟議をあげることにした。
回線速度が劇的に向上する上、回線費用が半額になる。
しかも、初期投資も2~3ヶ月で回収できる。
これだと稟議が通らないわけがない。
すぐに稟議書を作成。無事、稟議が通ったので、H子さんに連絡を入れた。
後は、回線の切り替えの時期と、ISDN回線の契約解除を考えるだけ。
と思ったら、大変な事実が発覚した。
ADSL対応のルーター購入
稟議が通って後は回線の切り換えだと思いきやH子さんから連絡が来た。
現在のRTA52iだとADSLが使えないのでADSL対応のルーターが必要です!
という連絡がきた。
そんな事、全然、知らなかった・・・ (--;;
もちろん、調べなかった私も悪いのだが、稟議が通った後に追加費用。
私が上層部に怒られ嫌味を言われるだけでなく、話が白紙になるかもしれない。
どう言い訳して良いのか。非常に頭が痛い。
そこで、最初は、極力、安いルーターを選んで、ごまかそうと考えた。
上層部に報告する前に、ルーターを選びからはじめた。
H子さんがメールで、1万円台の安価なルーターと、ヤマハのルーターを
紹介してくれた。
予算の都合を考えたら、1万円台のルーターを使いたい所。
しかし、ヤマハのホームページを見て、不正アクセス検知器や、
動的フィルター導入で、セキュリティーが向上する事が書かれていた。
ヤマハのルーターが良いと判断した。
実は性能を理解できる知識はなかった (^^;;
実はこの時、動的フィルターの意味を知らなかった!!
しかも、ルーターの設定すら、まともにできなかった。
商品説明だけで「凄い」と思って選んでしまった
とても、ええ加減な管理者です (--;;
ただ「システム奮闘記・その18」に書いていますが
実際に性能が良いので、結果的に良いルータを買った感じです。
ヤマハルーターの設定(RTA52iとRTA55i)
ヤマハのADSL対応ルーターでも、何種類かある。
回線切り替え時に、ぶっつけ本番で設定するのも恐いので、
現在の環境でも設定の練習ができる物として、ISDNにも対応した物を選んだ。
そうなると、ヤマハのRTA55iが該当する。
値段を調べると、約3万5千円。
いかに、ルーターの予算を認めさせるか。ワル知恵の得意な私。
 予算を通すために考えた。
現在のルーターではセキュリティーの問題があります!
 セキュリティー問題を活用した。
コンピューター・ウイルスで騒ぎになったり、上層部が日経新聞の
ウイルス記事を読んで慌てるぐらいなので、これだと予算は通ると思った。
無事、社長の決済でOKが出た。
その日の夕方、ルーターを買いに行った。
NTTの回線確認のはずが、いきなり配線工事
こんな調子だから、先が思いやられる。そう思った矢先だった。
ところで、フレッツADSLの申し込みは、H子さんが代行してくれた。
H子さんから「NTTの方が配線の確認に来られます」と連絡がきた。
うちの会社の電話回線の状況を確認しにくるという事だった。
さて、NTTの方がきたら、何やら電話回線や交換器などを見た後、
いきなり、配線を引いたりで工事を始めた。
 いきなり事務所で工事をされたら、仕事の邪魔になるため
上司が私に対して・・・
 こういう時は、前もって連絡してくれ!
 と言った。
 しかし、私にとっても寝耳に水だったので
 私自身も工事の話は聞いていないですよ
 と答えた。
 回線確認だけとしか聞いていなかっただけに、驚くしかなかった。
そして、ADSLモデムを置いて工事費用の明細を渡された
「設置料」があった。
 何や、これは?
 と思った。
H子さんから貰った見積もりには全く載っていない。
NTTの人に聞いたら・・・
 うちは知らないですわ。N社さんに聞いてください
 と言われた。
さて、H子さんに連絡して聞いたら「えっ、先に工事が行なわれたのですか。
菅さんでしたら、ADSLモデムの設置できると考えましたから、
工事だけしてもらう予定だったので、設置料は入れていませんでした」だった。
どうもN社とNTTとの間で連絡が、うまくいっていない感じだった。
さて「設置料は何?」と聞かれたら、どう言い訳するのか悩んだが、
聞かれることなく済んだので助かった (^^;;
ADSLの工事が済んだので、あとは回線開通日を決めるだけ。
できるだけ早く開通させたい気持ちがあるが、失敗だけは避けたいので、
回線切り替え時の設定の準備が必要。
2月20日に回線切り替えを決定した。回線の切り替わるのは20日の未明。
最初、夜中にネットを使う人はいないから、無理に夜中に出社しなくても、
いつもよりも早く出社して設定変更すれば良いという意見があった。
しかし、私は、もしもの事を考えて、時間に余裕を見て、会社に泊まり込んで
20日の未明から行なう事にした。
回線費用の請求だが、今までは専用線型のISDN回線を使っていたため
K社に一括支払していたが、フレッツ網の場合、NTT西とN社と別々になる。
上司に「なんで、回線業者をNTTにしなかったんや。料金バラバラで面倒やん」と
言われた。
だが、当時、フレッツ網が何なのか、全くわかっていなかった私は、
「どういうわけか、料金の支払いがバラバラなんですよ」と答えるしかなかった。
もちろん、フレッツ網なので、NTT法のため、NTT東西がプロバイダー事業を
行えないため、NTT西に一本化は無理な話だが、そんな事も知らなかった。
フレッツ網については「システム奮闘記:その35」をご覧ください。
 (インターネットVPN導入)
さぁ、準備が始まった。何せ失敗だけは許されない。
設定地獄になることだけは避けたかった。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html










回線切り換えのための準備と内容
内容
ルーターの設定方法の勉強
ルーター設定の副産物
NetBIOS over TCP/IP
サーバーの時計を修正
セキュリティー向上のため
カーネルのバージョンアップ
実は、上に挙げたシステム奮闘記の記事は、全てADSL回線切り替えの
準備の時に出てきた問題だった。
パンドラの箱を開けた感じで、知らなかった事や、いい加減にしていた事や、
勉強の時に誤解したため、誤った設定した話など続出した。
今のうちに出てくる問題点を全て潰していこうとした。
  そして、本番の際、失敗が出ないように、全て用心深く準備を行なった。
 だが、現実は、そんなに甘くなかった!
  20日未明から24日まで5日間、地獄の奮闘が始まった。
  さて、5日間の地獄の様子を書くことにします。
トラブル続出のISDNからADSL回線切り換え作業
  19日、定時に一度、帰宅した。緊張をほぐすため、ゆっくり風呂につかり、
ゴロゴロしながら、テレビを見た。そして、23時に出社。
  さて、時計の針が0時を指した。日付が変わった。回線がN社に変わった。
2003年2月20日(木)未明
まずは、ルーターから設定変更を行なった。
ヤマハの設定マニュアルを開いた。
「はじめにお読みください」と明記されているし、ISDN回線でも、
マニュアルに沿って設定すれば、何も問題なかった。
フレッツADSLの欄を見て、マニュアルに沿って設定した。
実は、この場合だとIP自動取得の設定になってしまう。
これが原因だとわかったのは、地獄から解放された翌日だった!
そして、サーバーのIPアドレスを変更した。DNSの設定ファイルも書き換えた。
普通なら、これでうまくいくはずだが・・・。
インターネット接続がおかしくなった!
それだけでなかった。
サーバー同士が通信できなくなった!
2台サーバーがあったのだが、お互いの通信が全くできなくなった。
当時のネットの構成
社内ネットワークの構成
原因がわかっている今だから書けるが、サーバー同士の通信ができなくなったのは
ルーターの設定に問題があり、ルーティングができなかったからだった。
しかし、その時は、全く原因がルーターにあるとは思っていなかった。
なぜ、ルーターに原因があると思わなかった理由だが、
インターネット接続ができていたからだった!
外部にはpingがうまくいったので、ルーターに原因があるとは考えつかなかった。
サーバーに原因があると考え、IPを見直したり、サーバーの設定を見直したり、
念のため、ルーターのマニュアルを読み直したが、考えられる原因が見つからない。
何がなんだか、わからなくなったため、パニックに陥った。
でも、自分に「まだ、時間がある」と言い聞かせながら、原因は何か調べるが
見当すらつかない。時間だけが過ぎていった。
朝までには復旧させたいという気持ちで焦るが、どうにもならない。
幸い、ISDN回線の契約が20日一杯まであったので、設定を元に戻した。
DNSの情報の伝播に時間がかかるため、ぎこちない状態だが、
前のネットの設定でも、ネット接続ができていた。
それで、一旦、ごまかして、第2ラウンドに賭けようと考えた。
それにしても、DNSがおかしい。
なぜか、namedデーモンを立ち上げるとエラーを出す。
/etc/resolv.confの中身の、nameserverの指定を、DNSサーバーのIPでなく
127.0.0.1にすると、なんとか正引きはできた。逆引きはダメだったが、
これで、ごまかす事にした。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html






DNSについて
実は、この時、DNSの設定は、あまりわかっていなくて、本の丸写し。
そのため、何がおかしいのか、わからなかった。
DNSに関しては、詳しくは「システム奮闘記:その22」をご覧ください。
(DNSの設定)
とりあえずは、朝の9時に上司に報告して帰宅した。
肉体的だけでなく精神的にも疲れているので家で睡眠。
だが13時くらいに会社から電話。ネットがつながらなくなったという。
「やめてくれ」と思いながら、準備などをして、17時くらいに出社。
また、眠らしてくれない夜がやってきた。
外部と遮断された状態だったので、私のパソコンをグローバルIPを割り振って
ルーターに接続した。
これで、外部のWebを閲覧できるため、googleなどが使えるし、
外部の私のメール(hotmail)も使える。
もしかして、私の知識では手に負えないくらい設定がグチャグチャに
なっているかもしれない。
だとすれば、OSを再インストールすれば、なんとかなるかもしれない。
そこで、OSの再インストールすることにした。
メール&DNS&Web&プロキシー&NATのサーバーから、OSの再インストールを
始めることにした。
さて、サーバーのデータのバックアップを移す方法を考えた。
サーバー間のデータ通信ができなくなっていたので頭を抱えていたが、
幸い、通信できたので、通信が生きている間に、データを移そうと考えた。
そして、PostgreSQLサーバーに、バックアップデータを保管することにした。
実は、この時、ISDN回線の環境に戻していたので、ルーターの設定は問題なく
ルーティングがキチンとできていたので、通信ができていた。
でも、当時は原因がわかっていなかったため、偶然、回復していたと思っていた。
OSの再インストールにとりかかった。
RedHat6.2を使っているが、うちの会社のサーバーとの相性は、いまいち。
インストールの最後の部分である、LILOのインストールでコケる。
(詳しくは「システム奮闘記:その8」)
予想通り、LILOのインストール部分でコケた。
ブートディスクで立ち上げるが、システムが不安定な感じがした。
しかも、マシンの挙動がおかしい。DNSなどが変なエラーを吐き出す。
rebootした時、ネットワーク関係のファイルに異変があるような
ログを書き出していた。(残念ながら、とっていない)
ファイルが破損していると思った。
そこで、再インストールすることにした。
不幸は同時に降ってくるもの。
いきなりCD-ROMが認識しなくなった!
CDの出し入れは可能だったが、Linuxが認識してくれなくなった。
内蔵のCD-ROMの故障!!
他にもマシンの挙動がおかしい部分が見られる。
マシンの挙動がおかしくなったのは、マザーボードがやられたのでは・・・
いきなりの故障のトラブル。しかも、夜中の作業。誰の助けも呼ぶことができない。
困った。なにせ、予想もしなかった出来事だけに・・・。
でも、何もしないのでは前に進まない。
そこで、実験サーバーとして使っていたマシンをサーバーにする事にした。
しかし、スペックはPentium133MHz RAM48。インストールに1時間半かかる。
その上、挙動がおかしい。
オマケに、このサーバーはCD-ROMがついていないので、社内の余った
CD-ROMを使ったが、何やら動きがあやしい。
あれや、これやとやっているうちに日が明けてしまった。
2月21日(金)
そして、9時に役員に呼び出される。
「いつまで、かかっているだ。」と詰問された。
私は「予想外の故障のトラブルのため、なかなか復旧できません」と答えた。
役員は「最初からADSLに移行しなかったら良かったのだ。
だいたい、会社で導入しようというなら、まだしも、君の提案やろ」と言った。
普段なら「社長が導入しようと言い出したからだ!」とブチ切れているが、
とにかく寝不足、肉体的、精神的疲労のため、反論する気力もない。
役員曰く「業者は呼ぶ事を考えたら、どうなんだ」
私は「自社開発した物を見てくれる業者なんかありません」と答えた。
役員は「Linuxは導入は安いかもしれないが、業者の技術者は少ないのやろ。
今後、システムをWindowsに変える必要が出てくる」と言い出した。
Windowsへの変更は、私のやってきた事を全て否定されることを意味する。
普通なら猛反発する所だが、とにかく反発する気力がない。
ただただ「はいはい」という感じだった。
その後、上司2人と私の3人で打ち合わせ。
上司に「どうして、ISDN回線を2、3日継続しなかったのだ」と言ってきた。
私が「IPも変更になりDNSの親も管理が変わったため、前の回線を使っても
接続できないです」と答えた。
しかし、DNSとかIP通信の概念を知らない次長や主任は、
ADSL回線がダメなら、ISDN回線を使えば問題ないという発想だった。
いくら説明しても、話が噛み合わなかった。
とりあえず、復旧作業を続ける事になった。
パートのKさんと、Hさんがお菓子の差し入れをしてくれた。
精神的にボロボロになっているだけに、人の優しさに感激を覚える (TT)
ドリンク剤を飲んで体力維持と、眠気をとるため、つまようじを噛んで作業。
まるで、ドーピングして、無理矢理、頭と体を動かしている感じだった。
営業所からは
 いつになったら復旧するの?
 という問い合わせがくる。
復旧のメド立たず・・・
 という解答しかできない。
中には「お客さんにメールが出せない」とか「取引先へエクセルの資料を送りたい」
の声があった。対外的な問題だけに、復旧は急がねばと思ったが、前に進まない。
その時、思ったのは、丁度、2年前(2001年2月末)に、
2日間、ネットを止めたことがある。
原因はBINDへのDoS攻撃を避けるため、OSの再インストールをしたが
相当、てこずってしまった。(詳しくは「システム奮闘記:その8」)
その時は、社長には「はよ、直せ」と言われたものの、
周囲からは何も言われなかったし、徹夜もしなかった。
当時は、ネットを止めても、社内間の連絡以外は、ほとんど困る事もなかった。
しかし、2年の月日は大きく変化させる。ネットはなくてはならない
インフラになっていた。対外的にも重要になっている。
ふと私は「2年の月日で、ここまで変わったんだなぁ」と思った。
ネットワーク関連がおかしい。ルーティングに原因があるのではと思った。
しかし、ルーティングの設定の知識は全くなかった (--;;
そこで「改訂新版 標準 RedHat Linux リファレンス」を取り出して
ルーティングの部分のページを開いた。
routeコマンドの使い方などを調べた。
ところが、本と実際の設定を照らしてみるが、問題のある部分が見つからない。
念のため、まいパパさんに設定内容のチェックをお願いしたが、
問題点は見つからなかった。
一体、何が原因なのか、見当がつかない (--;;
原因を追求のため、シラミ潰しのように設定ファイルなどを見ていった。
設定したはずのネットワーク関連のファイルが書き変わっていない事がわかった。
RewdHat6.2をインストールの時、どうしてもLILOのインストールでコケる。
LILOのインストール後も、何か自動的に設定が行なわれている。
おそらく、途中でコケるため、何かが悪さをしていると考えた。
このままでは、ニッチモサッチもいかない。
そこで、OSのバージョンアップに賭ける事にした。
RedHat6.2からRedHat7.3へアップさせる。
そして、ジュンク堂へ行った。秘密兵器として次なる本を購入した。
「RedHat7.3対応で作るLinux7」(サーバー構築研究会:秀和システム)
「RedHat Linux 300の技」(加藤 彩・加藤 仁・橘 あゆみ:技術評論社)
さて、これで実験サーバーだったマシンにインストールを試みるが、
CD-ROMだけだと、インストーラーが起動してくれなかった。
そこで、インストールディスクを入れたら、CD-ROMは認識してくれた。
これで、なんとかなると思ったが・・・。
なんと、CD-ROMがいきなり開いた。
途中でインストールがコケたのだった。この時、原因がわからなかった。
時間は、20:30になっていた。体力的にも限界で、原因を探る気力がなかった。
次の日に挑戦になった。もう、フラフラで、千鳥足で帰宅した。
2月22日(土)
朝、少し頭痛がする。鼻水も出る。風邪にやられた。
しかも、花粉症も併発していた。家の近くの病院へ行く。
11時近くまで家でゴロゴロ。少し回復してきたので、なんとか出社した。
さて、復旧作業がはじまった。
CD-ROMでのインストールが困難だった。
場合によっては、途中でコケる。なんと、CDにゴミがこびりつくため、
読み取り不能になって、インストールが途中でコケることがわかった。
しかも、不幸な事に、他のパソコンの付属のCD-ROMだと認識してくれない。
あやしいCD-ROMだと、わかっていても、使わざる得ない。
なにせ、Pentium133MHz RAM48M。インストールだけに1時間半かかる。
インストールが成功しても、ネットワークが動いてくれない。
そして、インストールの繰り返しが続き、それで時間が潰れていった。
23:00になり、体調不良もあって徹夜せずに帰宅することにした。
2月23日(日)
朝、フラフラだったが、なんとか立ち上がり出社。
外部(私が学生時代にいた大学の研究室)にtelnetしていた時に、
ふとlastコマンドを叩いた。
そうすると、接続先のIPが「XXX.YYY.ZZZ.48」だった。
これは、うちの会社のネットワークアドレスになっていた。
本来なら、アクセスしているホストのIPでないと、おかしい。
ここでようやく、ルーターが原因だということがわかった。
しかも、大学の研究室から、ルーターのIPに対して ping コマンドを叩いたが
全く返答がなかった。
ルーターのフィルターを全開しても同じだった。
不幸は続くもの。日曜日なので、ヤマハのサポートセンターは休み。
まいパパさんに聞いてみるが、原因不明だった。
マニュアル通り設定しているのに、なぜ???
そこで、N社の回線を使っているので、N社のサポートセンターに電話すると、
「ルーターが勝手にXXX.YYY.ZZZ.48を自動取得する設定になっている」と言われた。
ルーターのどこに原因があるか突き止めるため、ルーターのコマンド設定を
見ないといけなくなった。
今まで、簡単設定ばかりに頼っているため、コマンドが読めない。
本を見ながら、四苦八苦して、コマンドを見ていくハメになった。
コマンドを読んだりしていると「うそー!」と思うことがわかった。
なんと、NATの設定がされていた!
どうやら、家庭のネット接続のようにIP自動取得の設定になっていた。
それで、通常ではあり得ないネットワークアドレスをIPとして自動取得していた。
コマンドを削除しようにも、削除する方法がない。どうする事もできなかった。
20:00くらいに「こりゃ、徹夜で復旧作業」と覚悟を固めた。
近くのダイエーへ食糧を買い出しに行く。
同僚と会う。同僚に「今日も復旧作業か。大変やなぁ」と言われた。
徹夜と覚悟だけは決めたが、先行が全く見えない。
腹ごしらえが済んだので、復旧作業を開始することにした。
ヤマハのルーターの設定ができないため、設定を断念して、
代わりに、LinuxマシンでADSLルーターを構築しようと考えた。
冒険だが、もう、これに賭けるしかない。
最後のチャンスということで、壊れたと思ったサーバーに
社内で余ったCD-ROMをつけてRedHat7.3をインストール。うまくいった。
壊れたと思ったのは、付属のCD-ROMだけであった。
他の挙動があやしかったのは、実は、RedHat6.2が悪さしていただけだった!
これで地獄から抜けられると思って、検索サイトを開いて、
Linuxで作るADSLルーターを探しまくった。
いくつか見つかった。設定方法が書いてあったので、真似をした。
しかし、うまくいかなかった (TT)
いろいろ触ったが、どうにもならなかった。もうお手上げ状態だった。
希望が見えかけた所から、絶望の奈落の底へ突き落とされた。
ついに、最後の切り札と考えた事まで使ってしまった。
全く手の施しようがない。この時間帯だと誰の助けも呼べない。
肉体的にも精神的にもボロボロ。そして悲壮感を通り越えた絶望感。
本気で「役員の机に退職届を置いて、夜逃げしよう」と考えた。
静かに止まったサーバーに向かって「お前ら、もう、おしまいや」と声をかけた。
ホントに絶望一色だった。
夜逃げの前に、冷蔵庫の中にあるビールでも飲んで、酒盛(?)をしようと思った。
 (決して、大袈裟な表現でなく、本当に、この心境になっていました)
そんな時、ふと、頭の中に、LinuxマシンでのADSLルーターの図がよぎった。
図には、Linuxルーターに2つIPを持たせていた。
プロバイダー側につながるNICと、LAN側のNICに別々のIPを
割り振っていた。
「これは使えるぞ!」と直感が働いた。
ルーターのNATが勝手に動いているから、逆に、NATを騙してみよう。
プロバイダー側のIPを、勝手に自動取得するIPを割り振って、
NATを使っているので、LAN側のIPをルーターのIPを割り振る。
いかにも、NATが動いているようにしてみよう。
そこで、下図のように、ルーターにIPを割り振った。
IPの割り振り
ルーターに割り振ったIPアドレス
奇策というのか、破天荒というのか。メチャクチャというのか。
しかし、何が起こっても、おかしくないという開き直りから、やってみる事にした。
ルーターがまともに動き出した!!
実際に、私がいた大学の研究室にtelnetで入ってみる。
lastコマンドで、どのIPから接続されたかを見ると、ちゃんとtelnetコマンドを
打ったパソコンから接続していた。
研究室のサーバーから、会社のルーターのIPと、自分が使っているパソコンに
pingコマンドを打ったら、正常な反応が返ってきた。
ルーターが、まともに動いている。
これで突破口が開けた!

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html













絶望の淵にいただけに、起死回生の逆転満塁ホームランを打った感じだった。
まだ終わりでないので「さよなら」はつけられないが、希望の光が差し込んでいた。
そして出口が見えていた。
時計の針を見たら、午前0時を過ぎていた。
2月24日(月)
ようやくルーターが、まともに動いた。これで突破口が開けた!
こうなれば、あとは地道にサーバーを立ち上げていく作業のみ。
サーバーの構成を考えた。
もし、どれかが、おかしくなっても、上のように分散させていたら、
全滅だけは防げる。
そして、Pentimu133MHzのマシンにプロキシーは負担が思いと考え、
回線速度が早くなるからプロキシーの必要はないと判断。
プロキシーの廃止を決めた。
あやしいCD-ROMのため、インストールの成功率が2分の1。
特に、DNSサーバーは、Pentium133MHz。インストールに時間がかかる。
インストールに1時間半はかかる。
メールサーバー。sendmail.cfファイルの作成。
3年前、サーバーを構築した時、sendmail.cfファイル作成ツールとして
CF-3.7Wp12を使っていた。
3年ぶりに使ってみた。
しかし、sendmailデーモンを動かすと、エラーを出す。
「うそー!」と思った。
そこで「RedHat7.3対応で作るLinux7」を開いて
sendmail.cfファイル作成方法を探した。
/etc/mail/sendmail.mcファイルを編集して、m4コマンドで変換する。
ややこしいなぁと思った。sendmail.mcの編集方法を読む。
頭があまり働いていない上、睡魔との戦い。
なかなか前に進まない。
特に夜中の3時、4時に睡魔のピークが来る。
眠い目をこすりながらの作業だった。
あやしいCD-ROMと、慣れない設定に四苦八苦しながら、ついに朝を向かえた。
役員に「いつまでかかっているだ! 早く復旧してくれ」と言われる。
心の中では「うるせーなぁ、今、その復旧作業中なんだよ」と思いながら、
突破口が見えているだけに、後は、地道に設定作業をするのみ。
社内には「まだかよ」という声がなかった。
さすがに、徹夜連続で死にかけている私を見て、何も文句が言えない状態だった。
ようやく9時くらいになり、Pentium133MHzのサーバーにLinuxが無事、
インストールでき、DNSサーバーが正常に動き出した。
DNSが復旧すれば、こっちももの。続いて、Webサーバーが復旧した。
NATの設定(ipchains)は、本の丸写しで復旧。
NATやipchainsなどの設定について
 NATの設定を適当に行なうのは誉められた事ではない。
 実は、ipchainsなど、後になって知らなかった事が沢山でてきました。
 詳しくは「システム奮闘記:その21」をご覧ください。
(iptables パケットフィルタリングとNATの設定)
残りはメールサーバーの復旧だった。
 思考回路がメチャクチャ。DNSサーバーに誤ってpop3を入れてしまったり等々。
早く終えたいという焦りと、睡眠不足で思考回路が働かないため、ミスをしてしまう。
sendmail.cfの設定はOK。
sendmailのデーモンを走らせた。
外部からメールが入ってくる。それを見て、私が「メール復旧!」と叫んだ。
「でも、メールができないよ」と上司が言った。
 それを聞いてガクっときた。
OutlookExpressからメールが受送信できなかった。
おかしいなぁと思い、メールサーバーから上訴の携帯にメールを送ると問題なく送信できた。
色々、ネットなどで調べると、メーラーがメールサーバーにアクセスする際、
アクセスチェックするファイルの存在があることを知る。
そこで、
/etc/mail/access
ファイルを書き換える。
 3年前に設定した時には、こんなファイルを触った記憶がない。
単に、私が知らなかったのか、それとも、3年間に追加された物なのか?
メールが復旧した。上司がFAXで全営業所に通達を流してくれた。
ところが、埼玉から「まだ、メール、できないんだけど」と上司に
電話をかけてきた。
横で聞いていた私は「
もしかして、ルーティングの変更をしてないのでは」
と思いNATのマシンの設定状態を確認して見ると、案の定、変更されていなかった。
ルーティングの変更前
これだと、192.168.1.X 以外のマシンは外と通信できない。
Kernel IP routing table
Destination Gateway     Genmask         Flags Metric Ref    Use Iface
XXX.YYY.ZZZ.A   *               255.255.255.248 U     0      0        0 eth0
192.168.1.0     *               255.255.255.0   U     0      0        0 eth1
127.0.0.0       *               255.0.0.0       U     0      0        0 lo
default         XXX.YYY.ZZZ.R   0.0.0.0         UG    0      0        0 eth0
ルーティングの変更後
これだと、192.168.X.Yのマシンは外と通信できる
Kernel IP routing table
Destination     Gateway         Genmask         Flags Metric Ref    Use Iface
XXX.YYY.ZZZ.A   *               255.255.255.248 U     0      0        0 eth0
192.168.0.0     *               255.255.0.0     U     0      0        0 eth1
127.0.0.0       *               255.0.0.0       U     0      0        0 lo
default         XXX.YYY.ZZZ.R   0.0.0.0         UG    0      0        0 eth0
もう、この設定状態は、どういう意味か、わかっていたので動じることはなかった。
「しもた、しもた。営業所の事を忘れとった」という感じだった。
  そこで、routeコマンドを使って、上のように変更すると、埼玉は無事、
メールが読めるようになった。
ルーティングについて
実は、この設定を行なった時点では、ルーティングの事について、
わかった気になっていただけで、実際には、何もわかっていない事が発覚。
詳しくは「システム奮闘記:その26」をご覧ください。
(ルーティングとデフォルトゲートウェイ。ネットワーク入門)
  役員が「ホームページ、見れへんのやけど」と言ってきたので、
「わかりました」と返事して、役員のパソコンを見た。
  原因は、わかっていた。プロキシーを廃止したのに、マシンの方は、
プロキシー設定をしていたからだった。
プロキシー設定を解除したら、無事、Webの閲覧が可能になった。
営業所にプロキシー解除の連絡をした。
設定に関して、問い合わせがきたら、対応を上司にお願いした。
そして、完全復旧した。時計の針は14:30ぐらいだった。
もう、フラフラ。足はふらついていたし、思考能力はゼロ。
営業所から、全く別の問い合わせが来た。
徹夜が続いたりすると、ネット関連に対しては、頭が働いていても、
他の事になると、全く働かなくなる。
頭が働かないため、電話の内容が理解できない。急ぎでなかったので、
「すいません、もう思考能力がありません。明日で構いませんか」と言った。
営業所の人も「徹夜の連続だから仕方がないなぁ」という感じだった。
役員が私の上司に「菅ちゃんを、帰らした方がええで」と言った。
上司も「その方が良いですね」と言った。
残務整理中、役員が「ご苦労さん、明日もあることやし、
そろそろ帰りなさい」と言ってきた。
私が「もう少しで残務処理が終わりますので、その後、帰ります」と答えた。
残務処理が終わったので帰宅。
完全に足腰はフラフラ。駅まで歩くのが大変だった。
帰りの電車。車内に差し込む太陽がまぶしいが、それでも激しい睡魔が襲う。
寝過ごしてはいけないから寝ないようにしたが、寝てしまった。
幸い、最寄り駅で起きれた。家に帰って、シャワーを浴びて、その後ダウン。
ようやく安心して寝ることができた。
この5日間で、24時間以上の連続勤務が2回。徹夜3回。
ドリンク剤を10本ぐらい飲み、眠気覚しに噛んだツマヨウジが数知れず。
体力が25才を境に、どんどん落ちている事を日頃から感じていただけに、
この非常事態に耐えられたので、まだ、体力はあると自分でも驚いた。
地獄から解放された翌日(2月25日)
24日に帰宅した時点では「明日は死んでいる」と思っていたが、
意外と元気な状態で出社できた。
差し入れをしてくれたパートのKさん、Hさんに、お礼として、
ケーキ屋で買ったお菓子を渡す。
地獄の中の、仏のような差し入れの感謝の気持ちで一杯だった。
戦いの現場だったサーバーの置き場の周辺の片付けなどを行なった。
Linuxなどの本、おかしの屑、ドリンク剤の空瓶などで散らかった状態だった。
散らかり具合いが、戦いの凄まじさ物語っていた。
ADSLへの移行。移行前は「回線速度が早くなる」に興味を示さなかった人が
「えらい早いやん。便利でええわ」と言っていた。
社内中が「ADSLって凄い」の声だった。
数メガのファイルのダウンロードも、1分以内にできたりする。
私自身、設定地獄を見てきただけに、感激は人一倍だった。
高速データ通信の通信基盤ができた。次は、方向を考え実行の段階。
さて、ヤマハに電話した。
私は「黄色のマニュアルの方法でやったが、うまくいかないのですが」と聞いた。
サポートの人が「青いマニュアルの150ページを開けてください。
この方法でいけば大丈夫です」と答えた。
私は、唖然とした。そして、思った。
こんなわかりにくいマニュアルの書き方で良いのか!
しかも、最初に読むのは黄色のマニュアル。
ISDNの常時接続の場合は、キチンと書かれている。
しかし、ADSLの場合は、常時接続と書かれていながら、
青いマニュアルのP150への誘導も何も書かれていない。
しかも、青いマニュアルの目次を見ても、簡単にはわからない。
明らかにマニュアルの不備。
メールでマニュアルの不備を丁寧に指摘して、改善を求めたが、無視だった。
誤解のないように書きますが、ヤマハはダメだとか
ヤマハ製品を否定をする気はありません。
ただ、折角、良い物を作っているのだから、わかりやすいマニュアルを作った方が
より多くの人に便利になるからです。
私はヤマハ製品が良いと思っているだけに、敢えて苦言しています。
商品の価格を3000円アップしても良いから、読みやすく、わかりやすい
マニュアルを作成して欲しいと思う今日この頃。
RTX1000の付属マニュアルのように、色々な設定事例集があれば良いと思う。
上級者の方で「しっかり読まないのが悪い」と思う方には次のように反論しまっせ!
高尚で難解な物を理解できるのが、偉いと思うのは大間違えでっせ!
難解な言葉を並べるよりも、平易な言葉で、わかりやすくする方が大変でっせ!
みんなが理解できるように書く人の方がホンマに偉いんでっせ!
PL法は、マニュアルも対象にしとるのは、知らへんのかいな?
ちなみに、私の破天荒な設定に関しては、ヤマハのサポートの人は
「そのような設定だと、何が起こるかわかりませんので、やめてください」だった。
よい子のみなさんは、決して、真似しないでくださいね (^^;)
その後
激闘の後、ルーターの設定を、破天荒な設定状態から、まともな設定に
変更する必要があった。
ある休日出勤日した時、設定変更を行った。
トラブルが起こっても、誰もいないので安心だし、トラブルが起こっても
破天荒な設定に戻せば良いと思っていた。
そして、まともな設定に変更した。問題なく変更できた。
実験用サーバーをNAT&DNSサーバーに使ってしまったため、予備が1台もない。
そこで、予備のマシンを申請した。10万円のDOS-Vを買ってもらった。
Celeron1GHz RAM 256M。インストールが早い。コンパイルが早い。
サーバーにするのは勿体ないので、開発&実験用マシンに使う事にした。
ADSLの速度を測るサイトで測定した。1.3~1.5Mだった。
ISDN回線の時の64Kと比べると、20倍以上の早さだ。
20倍の速度でも驚きなのに、光ファイバーは100Mだと、
どれくらいの早さか全く想像できないなぁと思った。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html









最後に
とにかく地獄でした。
 トラブルにつぐトラブルで、最後には、精神的に追い詰められ
真剣に夜逃げを考えました。
幸い、とんでもない閃きで、起死回生できましたが、閃きがなければ、
間違いなく、ビールを飲んで最後の酒盛をして夜逃げしていたでしょう。
もう、こんな経験は2度としたくないです。
これを読んでおられる読者の方が、地獄に巻き込まれないことを、お祈ります。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html


、20倍以上の早さだ。
20倍の速度でも驚きなのに、光ファイバーは100Mだと、
どれくらいの早さか全く想像できないなぁと思った。
最後に
とにかく地獄でした。
 トラブルにつぐトラブルで、最後には、精神的に追い詰められ
真剣に夜逃げを考えました。
幸い、とんでもない閃きで、起死回生できましたが、閃きがなければ、
間違いなく、ビールを飲んで最後の酒盛をして夜逃げしていたでしょう。
もう、こんな経験は2度としたくないです。
これを読んでおられる読者の方が、地獄に巻き込まれないことを、お祈ります。

システム奮闘記
http://www.geocities.jp/sugachan1973/doc/funto19.html








米国ホテルのインターネット事情  
投稿者:Audi80  投稿日:2003年11月12日(水)02時12分40秒
米国東部の都市にでかけてきました。今回は、市内からちょっと離れて、郊外にある大手ホテルに宿泊しましたが、またもや、ダイアルアップの56Kbps接続でした。出発前にホテルの案内を見ると「High Speed Internet Access」とあったので、安心しきって到着したのですが、部屋に入ると…なんと、インターネットTVのことでした、ガックリ。東京の激安ビジネスホテルのサービスを見習って欲しいもんですね。国内ホテルでは、有線LANは珍しくなく、無線LANのFreeSpot(R)(TM)が使えるホテルも増えました。
空港のラウンジから  投稿者:Audi80  投稿日:2003年 9月28日(日)17時38分31秒
某空港のラウンジでYahooCafeからいつもの無線LAN接続をしています。海外出張の帰りの寄り道です。
いつものようにYahooBBモバイルのお店と同じようにつながります。
Yahooの直営店ということで、店内にはすべての席(いす)の数だけMebiusの無線LANパソコンがおいてあります。僕のように持ち込みの人は…いませんね(^^;会員カードを発行してもらったのですが、会員番号が50番台とは…まだまだ知名度がないみたいだ。
Re: 米国ホテルのインターネット事情  
投稿者:waka  投稿日:2003年11月13日(木)17時47分44秒
ご苦労様です。
アメリカでも郊外となると、まだまだ環境整備が進んでないようですね。
もっとも、そちらでは電話回線が月2千円程度でつなぎ放題OK!というのが殆どらしいんで、
56Kモデムで問題なし、というところでしょうか。
国内ではあちこちで無線LANサービスが開始されてますが、64Kbps程度のPHSカードでも
十分速いんで、無線LANサービスはまだまともに利用したことがなかったりします。(^^;
@FreeD  投稿者:Audi80  投稿日:2004年 1月18日(日)22時12分26秒
久しぶりです。昨年末は、米国でのスターバックス・コーヒーでの無線LANも試しました。
モバイル・インターネット接続は、国内でのPHSデータ通信接続への挑戦を残すのみとなりました。
偶然手に入れたDoCoMoのP-inFree1Sで、@FreeDに契約してみました。
地域によって64kで接続できる場所は限られるようですが、地方都市でも確実につながります。
電車で移動中もつながったのは、偶然でしょうか。都市部での接続はどのようなものか、確かめてみようと思います。
SanFrancisco  
投稿者:Audi80  投稿日:2004年 1月28日(水)18時42分25秒
Re: SanFrancisco  
投稿者:waka  投稿日:2004年 1月29日(木)12時38分21秒
モバイラーとしてはやっぱり、LANカードは使い慣れたものを持ち歩かないと。
# 手動でバインドはできないんでしょうか?
Re: Houstonから  
投稿者:waka  投稿日:2004年 3月11日(木)20時34分8秒
IntelはPCチップセットに無線LAN機能やアクセスポイント機能の追加を考えているなど、無線LANに対しては積極的ですしね。
それにしても、米国の公共空間でホットスポットが少ないというのは、意外な気がします。
Houstonから  
投稿者:Audi80  投稿日:2004年 3月 8日(月)00時59分2秒
      
wakaの雑談掲示板