1999年1月19日火曜日

[機器][PHS] DDI-Pocket,AP-K101~安心だフォン対応機器







[機器][携帯電話] DDI-Pocket,AP-K101~安心だフォン対応機器
(Last Update : 1999/12/7)
月額 980 円という格安の基本料金を売り物にした DDI ポケットの「安心だフォン」。
サービス開始以来,多くの新規加入者を集め,評判も上々のようです。しかし,発信先3カ所限定という制約が災いし,パワーユーザにはちょっと使いにくいかもしれません。実際,掲示板などを見ても,あまり「安心だフォン」のことは話題にのぼらないようです。
しかし,まんじの頭にある日 nice な idea が浮かんできました。
「これがうまくいけば,月額 980 円で限定した3カ所以外の番号にも自在にかけられるようになる!」
果たしてそんなうまい話があるのでしょうか? それがあるんです! この方法を使えば,フリーダイヤルにも伝言ダイヤル,NTT の電報サービス (115) 等の特番にも自由自在。さらに,第二電電系の電話会社を使って市外通話を格安でかけられるようになります。PHS の常識を破るこの方法。あなたもお試しあれ。
■ 絶対に必要なもの
* 契約してある安心だフォン
* ISDN 回線 (自宅,会社,友人宅などどこでもOK)
* 上記回線に接続した,アイワ製 TA (ターミナル・アダプタ)
  TM-AD1280,TM-AD1281,TM-AD1282,TM-AD1283 のいずれか (他社製TAや新発売のTAが同様の機能を有しているかどうかは安心だフォン掲示板で確認してください)
■ しくみ
アイワ製 TA の「中継機能」と呼ばれているものを使い,安心だフォンからの通話を,別の電話に転送します。
■ 実際の使用例
アイワ製 TA TM-AD1280 を利用した場合です。
アイワ製 TA の繋がっている ISDN 回線の番号を 03-1234-5678 とします。
自分がかけたい通話先の電話番号 06-1234-5678 とします。
(1)
アイワ製 TA 内蔵の短縮ダイヤルの20~39番に,安心だフォンの電話番号を登録します。
(2)
アイワ製 TA の中継機能をオンにします。
(3)
安心だフォンの「発信者番号通知」をオンにします。
(4)
これで基本的な準備は整いました。あとは安心だフォンからサブアドレス機能を使って相手先に電話をするだけです。
(5)
0312345678*0612345678 とダイヤル。
(6)
普段より長めに「プップップップッ…」という発信音が聞こえますが,待ちます。
(7)
しばらくして,03-1234-5678 で無事に転送されて 06-1234-5678 の呼出音が聞こえ始めます。
(8)
相手が出る前に切れば,料金もかかりません。相手のナンバーディスプレイには,ISDN 回線の番号が表示されます。TA は無鳴動で転送をかけますので,接続された電話機はなりません。
 
■ 通話料金
気になる通話料金ですが,PHS --> ISDN までの料金は当然 PHS に課金されます。ISDN --> 相手先までは,ISDN 回線に課金されます。
二重に払うので高いのでは? そんなことはありません。もともと PHS の料金は近距離が安く,中長距離料金が高いのが特徴ですから,大抵の距離帯ではおトクになります。
しかも ISDN で中継された後は,第二電電系各社 (0088, 0077, 0070) や KDD (001) の市外電話サービスも使えますし,各社の実施している割引プランも利用できます。上の例で言えば,0312345678*00880612345678 のようにダイヤルすれば,日本テレコム経由で利用できます。
また,NTT のエリア・プラス,タイム・プラス,テレチョイス,テレワイズなども利用できます。東京電話はまだ INS のサービスを開始していないようですから使えないでしょう (;_;)。
→ 料金比較はこちらです。
 
■ 問題点
TA中継は良いことばかりではありません。
安心だフォンと TA の距離が遠くなると,PHS の通話料金がかさみ,結果としてかなり割高になります。例えば,安心だフォン (大阪) → 東京の TA を中継 → 大阪の知人に電話 などというパターンでは,恐ろしい通話料になるでしょう。
大体 PHS と TA の距離が,「区域内」「隣接区域」「30km まで」の時に,おトク度が高くなります。
ご自分の行動パターンと通話先から判断してご検討ください。
 
■ どの機種でも大丈夫?
この中継には PHS だけが持つ「サブアドレス発信」の機能が不可欠です。これは,PHS にあって携帯にはない数少ない機能の一つです。
しかし,この PHS のウリのはずの「サブアドレス発信」,メーカーもキャリアもさほど重要視していないらしく,カタログ類にも記載はほとんどありません。Dポの 116 や販売店で聞いても,分かっている店員は皆無に近いのです。私の持っている安心だフォン AP-K101 (京セラ) に至ってはマニュアルにさえ記述がありません (!)。ちなみに私は Dポ の116 に問い合わせ,数時間後のコールバックで利用方法が判明したのでした。
そこで,このHPを作るにあたり,先日とあるお店に行って,ビクターの新機種を除く,現行の安心だフォン各機種の取説を見せてもらいました。少なくとも以下の機種は「サブアドレス発信」機能を持っていることが確認されています。
■「サブアドレス発信機能」がある機種
京セラ AP-K101
アイワ AP-A102
三菱 AP-D102
ビクター AP-V102
京セラ AP-K103
■「サブアドレス発信」があるかどうか不明の機種
京セラ AP-K102
なお,TA (ターミナル・アダプタ) についてですが,私の知る限り,アイワ製以外に「中継機能」を備えているものはないようです。この機能は,昔,PHS と携帯が相互に通話できなかった頃に「PHS←→携帯中継機能」と呼ばれていたものの遺物です。PHS と携帯がダイレクトに通話できるようになった今,近い将来なくなるかもしれません。少なくとも現行機種の TM-AD1283 には付いています。
 
■ データ通信について
PC カード版の安心だフォンが発売されて,電話機タイプの安心だフォンで,データ通信のできる機種は少なくなりました。データ通信機能つきの安心だフォンを欲しい人向けに,データ通信への対応状況もまとめてみました。
■「データ通信」に 対応している機種
京セラ AP-K101
ビクター AP-V102
京セラ AP-K103
■「データ通信」に 未対応の機種
京セラ AP-K102
アイワ AP-A102
三菱 AP-D102
なお,私の京セラ AP-K101 で確認したところ,TA 中継を使ったデータ通信はできませんでした。つまり,PHS から自宅の ISDN で中継して,プロバイダへの接続を試みたのです。結果は,発信はするのですが,搬送波が検出されず,回線断になってしまいます。
つまり,データ通信先の電話番号は,安心だフォンの 3 つの登録番号として Dポに登録する必要があります。
■ 「安心だフォン + TA 中継」の隠れた使い方
TA 中継による裏技にはいろいろ隠れた使い方があります。それは…
(1) 会社や友人宅の ISDN 回線を利用すれば,さらに割安になる。
→ 自分が払わないのですから当たり前です (^^;) ただし,関係者に知られないように TA の設定を行えるかどうかがカギでしょう…。無鳴動転送で,TA 内蔵の発着信記録にも残らないので (TM-AD1280 の場合),発覚の恐れは低いと思います。ただし NTT の通話明細には記録されますから,注意が必要です。
(2) PHS から通話していても,相手のナンバー・ディスプレイには ISDN の番号が表示されるので,自分の居場所を偽ることができる。
→ ただし周囲の音とハンドオーバーには注意する必要があります (^^;)。これってかなり有効なワザだと思うのですが。居場所を知られたくなければ,184 をつけて中継させましょう。
(3) 外出先から自宅の最寄りNTT に楽に電話できる。
→ NTT の 116 って自宅からかけるときはいいですが,会社からかけようとすると不便ですよね。そんなとき,自宅の TA を中継して 116 すればとってもラクになります。
(4) どこでも伝言ダイヤル,ダイヤルQ2できる。
→ ハマっている人には朗報 (?) かな?
■最後に
以上,簡単に「安心だフォン+ TA 中継」の概要をまとめてみました。Dポの職員も絶句したこの究極の裏技。あなたのより快適なモバイル・ライフの実現に少しでも貢献できれば幸いです。
ご質問などは,メールではなくゲストブックにお願い致します。可能な限りお答えしたいと思います。

まんじの 携帯/PHS 資料室
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