2004年1月14日水曜日

[設定][OS] Windows NT 4.0 Workstationのインストール

[設定][OS] Windows NT 4.0 Workstationのインストール
Windows NT 4.0 Workstationのインストール
■ファイルのコピー
Windows NT は,システムCD-ROMの「I386」というディレクトリをハードディスクに丸ごとコピーして,そこからインストールを実行できます.さらに専用のブートフロッピーを作成・使用しなくてもインストールできるという裏技(禁じ手?)があります.
余談になりますが,この「I386」というディレクトリをここでコピーし,インストール後も削除しなければ,NT上で各種設定を変更してシステムCDを要求されるたびごとにネットワーク経由でCD-ROMをセットする必要がありません.
例に取り上げている Mebius PC-PJ1-M3 は4.3GBのハードディスクを内蔵しております.実用上,100MB強のI386ディレクトリは削除しなくても支障ありません.デスクトップ機の代替使用が主ですからサスペンド用のパーティションも解放しましたし,さらに出荷状態ではWindows98のシステムCDが丸ごと入っている(と思われる)ことを考慮しますと,I386ディレクトリを残しておいても出荷状態よりはハードディスクを広く使えるということになります.
再度確認しますが,ノートPCの第1パーティションはFAT16でフォーマットされており,Workgroup Connection のインストールは完了しているとします.第1パーティションには十分な容量を確保しておきたいところです.OSのインストール領域やスワップファイル領域も含めた容量が望ましいでしょう.私の場合は750MBとしました.こちらの設定が済んでいない場合はこちらを参照しながら設定して下さい.
Workgroup Connection 用のブートディスクでシステムを起動します.ここで挙げた例に沿って解説しますと,まずデスクトップ機のCD-ROMドライブをDドライブとして使用できるように設定します.コマンドラインで次のように入力してリターンキーを押して下さい.
NET USE D: \\DESKTOP\CDROMx24
ちなみに「CDROMx24」という共有名の「x24」は24倍速という意図が込められています(だからどうした).まったく個人的な事情です.
接続したドライブにNTのシステムCDを挿入して下さい.うまく接続できているのならば,ノートPC側で「DIR D:」とコマンドラインで実行するとCD-ROMにおける最上階層のファイル一覧が表示されるはずです.「I386」というディレクトリが見えるでしょうか?
そのディレクトリが見えたのであれば,次はXCOPYコマンドでノートPCのハードディスクへI386ディレクトリを丸ごとコピーします.
XCOPY D:\I386 C:\I386 /E
最後の「/E」オプションは,サブディレクトリまで丸ごとコピーする,という意味です.このコマンドを入力してリターンキーを押すと,
Does I386 specify a file name
or directory name on the target
(F = file, D = directory)?
と聞いてきます.ディレクトリとしてコピーしたいので「D」キーを押して下さい.するとNTのシステムCDのI386ディレクトリが丸ごとCドライブにコピーされます.
コピーが正常に始まると,コピー中のファイル名が画面に表示されますが,何だか異常なほどに遅いと感じられることでしょう.Windows同士で繋いでいる時と比較すれば明らかです.私の環境では100Mbpsで繋がっているのにも関わらず,なぜこんなに遅いのかと少々疑問に思いましたが,考えてみると当然です.通信方式は半二重ですし(あまり関係ない),何と言ってもDOS上です.シングルタスクのOSである上に,メモリ領域が(Windows上に比べると)非常に小さいですからバッファリング用のメモリ領域はほんのわずかでしょう.
コピーにはかなりの時間を要しますので,本を読むなどしてお待ち下さい.
それが終了しましたら,同様にサービスパックと各種ドライバもここでコピーしておくと,NTをインストールした直後にある程度のところまで設定を済ませられます.当然ですが,最低限ネットワーク関連のもの(ネットワークカード用のNT上で使用するドライバなど)がI386に含まれていない場合は,ここでコピーしておかないとNTからネットワーク接続できませんので,必要と思われるものはこの時点でコピーしてしまいましょう.
■NTインストール
当然ですが,特にこの項目は一度通読してから実行して下さい.
ハードディスクに「I386」ディレクトリのコピーが完了しましたら,次はセットアップです.ここではフロッピーを用いないようにセットアップします.
まずはコピーした「I386」ディレクトリへ移動してください.コマンドプロンプトでまず「C:」と入力してCドライブへ移り,さらにコマンドプロンプトで「CD I386」としてI386ディレクトリへ移ります.
移動が完了しましたら,コマンドプロンプトで「WINNT /B」と入力して下さい.「/B」オプションが起動ディスクなしでセットアップを進めるためのオプションです.セットアップが始まります.
「ハードディスクにファイルをコピーします.しばらくお待ち下さい.」というメッセージが表示され,この作業にはなぜか莫大な時間を要します.「もうコピーしたのではないか?」というのもごもっともなのですが,どうやらファイルを解凍して新たに書き込むことを「コピー」と呼んでいるようです.本を読むなどしてお待ち下さい.
コピー作業が終了し,システムを再起動します.
「セットアップへようこそ」の画面が表示され,画面の表示に従って操作を進めて下さい.
このままでインストールできれば良いのですが,私がMebius PC-PJ1-M3 に対してセットアップを行った際はインストールが中断してしまいました.
再現することができませんでしたので,表示されたメッセージを提示することができないのですが,「大容量記憶装置の問題でインストール続行ができない.LOCKコマンドについて詳細を見よ.」という趣旨だったと思います.
この問題が生じると,あれだけ長い時間かけたファイルコピーがパーになり,もう一度最初からやり直すしかありません.
というわけで,とりあえずLOCKコマンドを実行して下さい.コマンドラインで「LOCK C:」と入力してリターンキーを押すと,
WARNING: The LOCK command enables direct disk access by programs
that can CORRUPT file names and/or DESTROY disk data, resulting in the
loss of files on your disk.
Are you sure (Y/N)?
という警告が出ます.意訳しますと,「LOCKコマンドを用いると,プログラムから直接ディスクを操作できるようになる.これによってファイル名を不正にしたり,データを破壊したりすることが可能になり,結果としてファイルを失う可能性がある.どうする?」といったところでしょうか.
敢えてこういったメッセージを表示するということは,このコマンドがそれなりに危険なコマンドであるということなのでしょうが,ここで「Y」キーを押して実行しないとインストールは続行できません.
OSを通してではなく,あるプログラム自身が直接ディスク操作を行えるということは,確かにOSからの統一したファイル操作が行えないという意味で危険なのでしょうが,そのOSのインストーラが直接ディスクを操作することを要求していると考えればそれほど危険とは思えませんし,当然のこととも思えてきます.
というわけで,私は躊躇なく「Y」キーを押し,LOCKコマンドを実行しました.
その後,再度セットアップ作業を行うと,無事にインストールが終了し,NTを起動することができました.
もしLOCKコマンドを使用しなければ明らかにセットアップは中断されるということが既知であれば,セットアップの前にLOCKコマンドを使用しておくことをお奨めします.そうしておかないと前述の「ファイルのコピー」に費やす莫大な時間が無駄になってしまいます(経験者談).
ただし,「万が一この操作によって何らかの障害が発生した場合におきまして,私は一切の責任を負わないものとします.」ということを再度明示しておきます.
設定
WindowsNTに関する情報は,参考文献や雑誌やネット上などから入手が容易ですし,Mebius PC-PJ1-M3上におけるNTの設定方法や詳細な情報はこちらのサイトにありますのでそちらを参照して下さい.
ここではNT自体に関する説明は省略しますが,個人的な使用感などを記しておきます.
上記のサイトからドライバを入手して使用したのですが,まずWindows98上では56kbpsでプロバイダと接続できていたのが,33.6kbpsに落ちてしまいました.これは偏にドライバが原因なのでしょう.しかしプロバイダ接続はMebiusからは殆ど行いませんし,行ったとしてもメールチェックくらいですからこの速度でも何ら問題ありません.これが気になる方は現時点ではWindows98を使用するしかないようです.
私はMebiusをデスクトップ機の代替として使用しております.よってマウスは外付けのものを使用しております.上記のサイトから入手したドライバで,内蔵のポインティングデバイスを使用する,しないの設定ができます.内蔵のデバイスを「使用する」に設定していても,外部のマウスをしようできるのですが,内蔵のデバイスに指が触れたとたんに何だか外部マウスの認識がおかしくなるようです.面倒でもオン・オフは設定する方が良いでしょう.
デスクトップの代替ですから,サスペンド機能は使用しておりません.よってサスペンド用のハードディスクのパーティションは削除して解放してOS上から使用できるようにしています.広くなっていいですよ (^-^).しかしそのおかげでBIOSなどをいじっているときに何かの拍子で「サスペンド用のハードディスクパーティションがない!」といって赤地に黒字のウィンドウが出て怒られるのですが,気にしてません.
Windows98で使用していた頃に試しにサスペンド機能を使用していましたが,画面が復旧して使用可能になるまでにかなりの所要時間がありました.確かに使用状態が保存されるのは使い方によっては利点があるのかもしれませんが,OSをゼロから起動するのと大差ない復旧時間でしたし,ハードディスクにイメージを持つサスペンドはいざというときにトラブルの原因になりやすいですから,サスペンド機能を使用できなくすることに躊躇しませんでした.
省電力機能に関してはWindows98の方が格段に上手でしょうが,旅行の共にNTをインストールした状態で持って行った際,電車や飛行機の中でメールなどを書いている分にはそれほどバッテリーの消耗は気になりませんでした.ただし本気でモバイルを考えておられる方はやはりWindows98の方が良いと思われます.
最近は Mebius with NT をゼミなどに持ち込んでプレゼンなどで頻繁に使用しますが,NT用のディスプレイドライバでもきちんとCRT出力がサポートされており,何の問題もありません.パワーポイントを使用していて,Windows95/98などが固まってしまってプレゼンが台無しになるケースをたまに見かけます.その点NTだとかなり安心です.
用途に合わせて最適の使用方法をお選び下さい.とりあえずデスクトップ機の代替ということであれば,NTは最高ですよ.現在のところ不満はありません.

どうもどうもいなだです
http://www.venus.dti.ne.jp/~inada/
http://www.venus.dti.ne.jp/~inada/Network_install/Config_MS-DOS.html
http://www.venus.dti.ne.jp/~inada/Network_install/Config_MS-DOS.html
http://www.venus.dti.ne.jp/~inada/Network_install/index_network_install.html




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