2000年10月4日水曜日

[機器][改造] PIONEER MPC-LX200-TV

[機器][改造] PIONEER MPC-LX200-TV
PIONEER MPC-LX200-TV へAlchemy搭載のために
予てより PIONEER MPC-LX200-TV のAlchemy化を企んでいましたが、やっと重い腰を上げました。
このような改造は、すでに旧Macユーザーの中では珍しい部類ではなく目新しさも無いのですが、折角なのでご紹介したいと思います。
Codyceps と Alchemy の違いを簡単に言うと、世代が違います。
拡張スロットが旧式なLC-PDSに対し、今でも主流のPCIとなっています。
メモリスロットが72PIN SIMMに対し、168PIN DIMMになっています。
CPU周波数が75MHz~120MHzに対し、120MHz~200MHzとなっています。
   幸いな事に特定の機種では、Mac本体へのロジックボード搭載に互換性があるので、比較的容易に旧Macのドーピングがおこなえる様になっています。
したがって、Color Classic (通称:カラクラ)に PowerPC G3 を搭載してしまう強者も現れるのです。
ヒートシンクが黄銅色の方がCodyceps、黒メッキの方がAlchemy
 CodycepsからAlchemyへのロジックボード交換は一部(※)を除いて、電源回路部分への3.3V生成回路の導入が必須となっています。
今回のロジックボードは以前、YAHOO!オークションにてこれを目的に購入したPerforma 6420/200から流用します。
※一部とはCodycepsロジックボード採用の機種でも、ロットによっては3.3V出力を備えた電源を持った機種もあるようです。
電源の定格シールなど表記を確認しましょう。また3.3V対応電源を持たない機種でGazelle化を行う場合、このような電源改造は必要なくロジックボード交換だけでそのまま動作するようです。
つまり"G3カード"を使わないノーマルのGazelleに限り、電源改造が不要と言うことです。
ただし後から、Gazelleに"G3カード"を装着する場合は、やはりこの3.3V生成回路の導入が必要になります。
ちなみに、五州貿易では"Nextro PCI Booster"といった商品が9,800円程度で販売されていますので、
お金に余裕がある方や時間のない方などは便利だと思います。
ただし、改造元の機種によって異なるタイプがあるようなのでご注意を。
■改造前の PIONEER MPC-LX200-TV (Codyceps) スペック
CPU:PowerPC603e/100MHz
メモリ:64MB(32MB+32MB)
HDD:SEAGATE 51270A 1.2GB
OS:MacOS 7.6.1
■どんな部品が必要なのか?値段はどのくらい?
フレキシブル基板(Sunhayato ICB-90) 1個 205円 ※指定は無い
レギュレータ(LINEAR TECHNOLOGY LT1585CT-3.3) 1個 1,520円 ※推奨品
電解コンデンサ(16V100μF) 1個 ※耐圧10V程度でOK
タンタルコンデンサ(10V100μF) 1個 95円 ※耐圧10V程度でOK
ヒートシンク 1個
シリコンゴムシート 1個 ※シリコングリス代用可能
☆ここから下は必ずしも必要ではありません。
ATX用内部延長ケーブル(ミヨシ DE-ATX) 1個 515円
ドライブ用電源ケーブル 2個
ジャンパーリード線 適宜
収縮チューブ 適宜 ※絶縁テープ代用可能
その他、送料・駐車場代など 1,600円
   値段表示の無いものはすでに持ってたものや、仕事柄入手出来ちゃったもので、3,935円の費用が発生しました。
でもATX用内部延長ケーブルは、行けば貰えるヤマダ電機のポイントだけで買った?ので、これはタダ同然かな。
よく部品を吟味してから一括で通販など利用すれば、結構安く上がるのではないでしょうか。
■さあ!作ってみよう!!
電源からの配線に回路を直接割り込ませるより、いざと言うときに対処し易いようにコネクタのカップリングによる接続を目指す。
ATX用内部延長ケーブル
このケーブルはDOS/V用のため10PIN×2列の合計20PINとなっている。
実際必要なのは8PIN×2列の合計16PINなのでそのままは使えない。
不要な4PIN分を思いっきり切り取り!カッターナイフで切れ目を入れて、大きめのニッパーでぶっちぎる。
究極に仕上がりこだわる方は、モレックス製コネクタ"5557-16R"と"5559-16P"でハーネスを製作・改造されても良いでしょう。
ちなみにモレックス製コネクタ自体は秋葉系通販で1組160円程度でした。
回路割り込み部分も真っ二つ!
ドライブ用電源ケーブル
割り込みケーブルの割り込み用?まぁ過剰な装備で、必要ないのだが・・・
私の環境では、そこらへんにに転がっているので使っちゃえと。
不要な2本を抜き取り、真っ二つ!
基板部品配置・半田付け
こんな感じに出来上がりました。残念ながら半田状態はたいへん見苦しいためにお見せできません。r(^^;)
電源部配線への割り込み
こんな感じで割り込み接続させます。
最終的には基板部分を絶縁テープと両面テープを使って、電源周辺下部の空間へ固定します。
■さあ!動かしてみよう!!
Performa 6420からAlchemyロジックボードを抜き取り、バックパネルなど分解。仮組み。
キーボードパワーON!
ジャ~~~ン♪
おー!重低音な起動音が鳴ったぞ。おー動いた動いた!
Apple システム・プロフィールの表示が、ちゃ~んと「プロセッサ: PowerPC 603ev / 200 MHz」になっています。
■障害発生!
さて、すべてのパーツを組み付けよう。おや?ヒートシンクが邪魔でPCIスロットが使えないではないか。
ここにはVGAカードを挿す予定なのだ。高さの合うヒートシンクに交換しなければ・・・近くのヤマダ電機へ急げ!
しか~しヤマダ電機には手頃なヒートシンクが無かったのです。
元々、DOS/Vパーツ自体が寂しいヤマダ電機なので仕方ない。
ならば、パワーで何とかするしかない!
と言うことで、ハンマーとペンチを手に元々付いているヒートシンクの放熱翼?を力任せに曲げてしまう。
ふぅ~!
電子部品にもあたりは無いし、どうやらこの突貫工事はうまくいったのではないでしょうか。
まぁ今後、都合の良いヒートシンクがあればいずれ交換するとしよう。
続きは"ジオログ"の「PIONEER MPC-LX200 ロジックボード交換」にて。
さて、Performa 6420から"ATI XCLAIM 3D RAGE Pro"と"TV/FMチューナー"を移植、
PowerMac 7300/166からSCSI HDDを移植・増設して、MacOS8.6をインストールしよう。
8.6ではちょっと重いかも知れませんが"禁断のiTunes?"を動作させるギリギリですから。
おや?Apple Video プレーヤがインストールされてない。
あぁ、思い起こせば Performa 6420 入手時からおかしい現象だったので、どうやらロジックボードのTV関連部分が逝かれているのかも知れません。
Performa 6420 はJunk品だったんだし取りあえずFMが聞ければいいかっ!
と言い聞かせ、この問題はまたあらためて。
※後から判明した基本的な事なのですが、Performaシリーズのロジックボード"Alchemy"や"Gazelle"の場合、純正TV/FMチューナーの出力表示は仕様上内蔵VGAからしか出来ません。よってPCIバススロットに増設したVGAでは純正TVチューナーでTVを見ることが出来ません。(x_x)
■改造後の PIONEER MPC-LX200-TV (Alchemy) スペック
CPU:PowerPC603ev/200MHz
メモリ:136MB(8MBオンボード+64MB+64MB)
HDD1:SEAGATE 51270A 1.2GB
HDD2:Quantum Fireball TM21S023 2.1GB SCSI ※移植・増設
OS1:MacOS 7.6.1
OS2:MacOS 8.6
VGA:ATI XCLAIM 3D RAGE Pro 8M (標準4M +4M増設) ※移植
※ATI XCLAIM 3D RAGE Proは標準ビデオメモリ4MBなのですが、更にSGRAMを増設出来ます。
メモリスロットに互換性のある内蔵VGA増設メモリを PowerMac G3 MT266 から移植。
このメモリは初代iMacの内蔵VGA増設メモリとしても使用可能の物です。
高解像度フルカラーでiTunesが動作し、これでますます
「映像と音響機器メーカーのPIONEER」
に相応しいPCとして磨きがかかったのではないでしょうか?
その後、ロジックボードを"Gazelle"に変更しました。
これは内蔵VGAによるTV出力と基本性能UP(解像度・CPU・バスクロックのUP)を目指す目的であり、更にはCPUのG3化も果たしていますが、ここで3.3V出力改造が大いに役立ってます。
ちなみに"Alchemy"はPerforma 6420に戻しました。
■総括
取り敢えずAlchemyによる PIONEER MPC-LX200-TV のパワーアップは成功したのですが、やはりシステムバス50MHz/内蔵グラフィック2MBのGazelle化、またG3カードの搭載が目の前をちらついてきました。G3カードは、SONNETのCRESCENDO/L2 G3を狙っているのですが、オンライン価格で19,800円(2005/8/30時点)となっています。以前にくらべて価格が随分安くなっていますので、もしかしてそろそろ無くなるのでは?と心配しています。
ところで手持ちのVGAカードで、ハードウェアDVD再生支援デコーダボード付きの
「ATI RAGE128 PCI 16MB」
があるのですが、G3カードとDVDドライブ装着でPIONEER MPC-LX200-TV によるDVD再生は可能となるのでしょうか?
あー、こんなことしてる間に絶対に"Macmini"が買えるに違いない...(^^;)
■謝辞
今回の改造作業に関しては、以下のホームページが非常に参考になりました。どうも有り難うございました。
KAZUYAさんのページ「It's a tiny story of "PIONEER MPC"」
http://homepage3.nifty.com/mpc-party/
snappyさんのページ「Old Friends」
http://www.h4.dion.ne.jp/~mitake/

Old Friends
http://www.h4.dion.ne.jp/~mitake/

Power PCのページ
http://www.geocities.jp/apple_powerpc/lx200/lx200_alchemy.html
http://www.geocities.jp/apple_powerpc/index.html


0 件のコメント:

コメントを投稿