1984年3月20日火曜日

[ゲーム][MSX] ムー大陸の謎

[ゲーム][MSX] ムー大陸の謎
■STORY
あなたは世界一周の船旅クイズに当たり。優雅な船の旅を楽しんでいました。
その船の中で、あなたは考古学者の老人と知り合いになりました。
その考古学者は”MARI”と呼ぶ小型のコンピューターをアタッシュケースの中に持っていました。
MARIの中には幻のムー大陸に関するデータが入っていました。
ムー大陸の財宝の秘密の話を聞いた夜、老人の部屋を出たとたん、突然大きな波が船を飲み込みました。
翌朝、あなたが気が付いてみると………
■一万数千年も昔の地球上に、想像を絶するような高度な文明が栄えていた…
今回は古いテープ時代のゲームである”ムー大陸の謎”というアドベンチャーゲームの記事を書いてみようと思います。
発売はマジカルズーという、冒険物や伝奇物のアドベンチャーをよく出していたソフトハウスでした。
本作は84年に発売されたのですが、マジカルズー自体が製作をしたわけではなく、本作はマジカルズーの主催したゲームコンテストに応募された作品だったようです。そのコンテストの優秀賞を受賞した作品が本作だったみたいですね。ちなみに本作はMSXオリジナルというわけでもなく、いくつかの機種で出ていたようです。
ゲームの内容のほうはと言いますと、船が難破して不思議な島に一人流れ着いた主人公が、島を探索し鍵となる宝を手に入れて、伝説のムー大陸の扉を開き金銀財宝を手に入れるという、伝奇モノの話になっています。
”ムー大陸”、”謎の洞窟”、”謎の巨大石版”
このあたりの単語に興味をそそられる人ならば、本作はそれなりには楽しめる作品ではないでしょうか?
ただ、結構突拍子も無い箇所が多く、どうしてそういう流れになるんだ! という箇所が随所に散らばっているのも本作の特徴でしょうね。ムー大陸の謎を追っているのに、モアイがお出迎えしてくれたり、謎の石盤に書かれてある文字は”ロンゴ ロンゴ”文字だったりと、「ここはイースター島なのかァッ!!」と突っ込まずにはいられないでしょう。
「そう! 実はムー大陸はイースター島にあったんだッ!!」、
「な、何だってぇ~ッ!!!」
とかコントしちゃいけませんよ(笑)
ゲームシステム自体は当時のスタンダートなアドベンチャーゲームで、当然の如くコマンド式ではなく、単語入力式でした。単語入力式とは、動詞+名詞 の形で単語を自分で入力して自分の行動を決めていくタイプのアドベンチャーゲームです。
この動詞と名詞は自分で考えて入力する必要があるわけで、例えば、このムー大陸の謎のページを見たい場合は、
”見る”+”ページ”
といったようなカンジで自分の行動を入力する必要があります。
当時のゲームは今現在とは比べ物にならないぐらい容量が少なかったので、この手合いのアドベンチャーゲームはプログラム上で認識できる単語がかなり少なく、ほとんどの単語が理解してもらえないという欠陥がありました。本作を含め単語入力式のアドベンチャーゲームの多くの経験者は、「ソレニツイテハワカラナイ」と似たような返事にいつも頭を悩まされていた事でしょう(笑)
ただ本作は単語入力式アドベンチャーゲームの中でも単語探しはほとんど必要なく、説明書に必要な動詞は全部載っていたそうですし、名詞の方もゲーム内である程度は単語が表示されているので、単語探しといった事で頭を悩ませる必要はほとんどなかったらしいです。管理人は説明書を読んだ事がないのですが、本作は中学1年生レベルぐらいの基本動詞や名詞で事が足りるので、ノーヒントでも全然問題はありませんでした。
■あなたの行いが、太陽神の怒りに触れました。
管理人が本作に初めて触れたのはレンタル屋でした。
MSX界がMSX2以降の機種に移り変わっていった頃、管理人もゆるやかにMSXに見切りをつけていったのですが、
そこから少しの間アニメと推理小説にはまっていたんですよね。
ゲームブック熱が再発したり、いろいろ推理小説を読んでいたりしているうちに、それまでそんなに興味のなかったアドベンチャーゲームにも手を出すようになっていきました。
ついでに言えば世界七不思議だとかオカルト系も好きだったので、管理人の愛読書の中には月刊ムーだとか姉妹紙の月刊マヤだとかがあったわけでして、本作はそのような管理人の趣味嗜好にぴったりなタイトルだったわけですよ。というわけで、本作を棚から見つけた管理人はいささかの躊躇もなくカウンターに持って行きました(笑)
家に帰ってプレイして、石版の位置まではすぐに行けたのですが、そこから先が全然分からず何度も何度も窒息死しました(笑)
結局丸1日程悩み、手前でコインを見つけ(※モアイから落下死したのは言うまでも無いw)、
セット+コイン 
でようやく道が開けたときは感動した物です。
自分の中では天の岩戸が開いたかのような騒ぎでしたね。
で、そのまま着々と進み、セブンモアイや太陽の門で数多く葬られ、まあ期限内の3日以内できっちりクリアしたわけです。
管理人は当時なんだかんだと10タイトルぐらいはアドベンチャーゲームに触れていたと思うのですが、
ほとんどが迷宮入りか攻略本に助けてもらっていたので、本作は自力でクリアした数少ないアドベンチャーゲームだったりします。
まあ、こんだけ簡単なモノもそう無いと思いますが、それでも嬉しかったですね(笑)
今現在見てみると、シナリオの突然の破天荒な展開に苦笑する部分もあります。
いきなり馬がいたり、都合よくロープが落ちていたり。
洞窟の前の老人などは、かなり無理があるのでは? と思わずにいられませが、当時の管理人は
「おお! すげぇ!」
と普通に楽しんでいました。
謎の石版がなかなかクリアできず頭を悩ませ、モアイの像にドキドキしていました。
頭で先に考える今現在のゲームに慣れてしまうと、とてもじゃないけど本作はとんでも作品にしか見えないでしょうね…。
不思議を純粋に楽しめた当時の自分の面影は、今現在の管理人の中にはほとんど残っていないと思うと少し淋しいものです(笑)
本作の展開は現実的なものを考えると、確かに破天荒でわけが分からない部分も多くありますが、現実に微塵も捕われていないという点は、当時のゲームらしい長所の部分だと管理人は思います。
ゲームは遊びなんだから、あまり深く考えなくてもいいのではないでしょうか? 
本作を久しぶりにプレイしてみて、最近のゲーム批評の風潮を少し思って考えてしまいました。
2012/3 第二版

ドナドナを聴きながら
http://www.geocities.jp/galfned/mou/mou.htm
http://www.geocities.p/galfned/xanadu/xanadu.htm










必要な動詞
LOOK 見る
SAY 喋る、話す
TALK 喋る、話す
OPEN 開ける
MOVE 動かす
GET 取る
CATCH 捕まえる
INPUT 入力する
KILL 殺す
EXCHANGE 交換する
BUY 買う
GO 行く
SWIM 泳ぐ
SET 置く
LIGHT 明かりをつける
RUN 走る
BREAK 壊す
UP 上る
DOWN 降りる
RIDE 乗る
F 前に進む
B 後ろに戻る
I 所持品確認


















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