2021年3月1日月曜日

[セキュリティ] Firefox「強化型トラッキング防止」機能~いかにして「Googleアナリティクス」追跡を無効化しているのか?

[セキュリティ] Firefox「強化型トラッキング防止」機能~いかにして「Googleアナリティクス」追跡を無効化しているのか?
2021年03月01日 19時00分ネットサービス
Firefoxはどのようにして「Googleアナリティクス」による追跡を無効化しているのか?
by Johnathan Nightingale
Mozillaが開発するウェブブラウザ・Firefoxは、ユーザーのプライバシー保護に注力したブラウザだと宣伝されています。
そんなFirefoxが提供する「強化型トラッキング防止」機能について、Googleアナリティクスの追跡を回避する方法がSNS上で話題となっています。
インターネットユーザーが訪れる多くのウェブページには、ユーザーの行動や興味のある物事などのデータを収集するため、多種多様なトラッキングツールが埋め込まれています。ユーザーデータの収集はコンテンツの改善や広告表示などに役立つ一方で、プライバシーの観点から問題視するユーザーも少なくありません。
Firefoxの強化型トラッキング防止とは、ウェブ上のさまざまなトラッカーや有害なスクリプトをブロックし、サードパーティがユーザーデータを収集する能力を制限する機能です。実際に強化型トラッキング防止でブロックできるのは、「ソーシャルメディアトラッカー」「クロスサイト Cookie」「トラッキングコンテンツ」「暗号通貨マイニング」「フィンガープリント採取」など多岐にわたります。
ウェブ開発者のJakub G(@__jakub_g)氏は2021年2月27日、「Firefoxは強化型トラッキング防止においてウェブサイトが破損するのを防ぐため、Googleアナリティクスを『機能しない偽のGoogleアナリティクス』に置き換えています」とツイートしました。
Jakub G氏が参照したMozillaのバグ管理システム・Bugzillaのページには、「強化型トラッキング防止機能をオンにした状態ではウェブサイトのボタンが機能しない」という問題が報告されています。この問題について調査したところ、強化型トラッキング防止によってGoogleアナリティクスをブロックしたことにより、Googleアナリティクスの関数を呼び出すコードが実行できず、リソースの読み込みに失敗することが判明したそうです。
そこで編み出されたのが、「Googleアナリティクスを『機能しない偽のGoogleアナリティクス』に置き換えて実行させる」という解決策でした。強化型トラッキング防止に「機能しない偽のGoogleアナリティクス」を組み込んで、ウェブサイト上で正常なGoogleアナリティクスの代わりに実行させることで、ユーザーデータの収集を防ぎつつウェブサイトの表示を保つことを可能にしているとのこと。
この報告についてインターネットユーザーからは、「これは美しいと思います」「マーケティング担当者は、遅かれ早かれプライバシー中心の世界に適応することを学ぶ必要があるでしょう」「これは素晴らしいですね。怠惰なGoogleアナリティクスの実装のせいで、ブロックされると失敗するウェブサイトがたくさんあります」といった反応が寄せられていました。

Gigazine

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