1985年5月15日水曜日

[PCゲーム] マイクロキャビン,めぞん一刻 想いでのフォトグラフ


[PCゲーム] マイクロキャビン,めぞん一刻 想いでのフォトグラフ
めぞん一刻 想いでのフォトグラフ
マイクロキャビン
Written by 小坊主
めぞん一刻。
それは青春の一ページ。
高橋留美子の名作として、いまもなお語り継がれる恋愛漫画である。
美人の管理人とひとつ屋根の下で生活すると言う、夢の様なシチュエーションにあこがれた男性諸君も多いのではないだろうか?
当時としては、対象年齢層が高かったにもかかわらず、アニメ化もされた。
と、なると・・・ゲーム化と言うお決まりのコースを辿るのは、今も昔も変わらない。
「キャラゲーに名作なし」。
現在では「一度見た技は、聖闘士には二度と通用しない」と同じくらい有名な格言である。
この格言が生まれた背景には、かつて、よくあるタイプのシューティングやアクション系のゲームを人気のアニメキャラにすげ替えただけのゲームが大量に出回り、その結果としてゲームとしてもイマイチ、原作の世界観もブチ恐しまくりという、とんでもない自体が発生した事に起因する。
そんな状況の中、「『めぞん一刻』がゲーム化される」と言う話が持ち上がった時には、一体どんなゲームになるか、想像できなかった。
しかし、製作はマイクロキャビン。
ここはアドベンチャーゲームとしてはかなりの老舗で信頼も厚い。
三重県が日本に誇る優良企業である。
この会社やエニックス、スクウェア社などのマイコンアドベンチャーは、当時はかなり安心できた。
テクノポリス(徳間書店)なら、最初から諦めてるが。
で、実際に完成したものを遊んで見たわけだが、予想以上の出来であった。
プレイヤーは主人公・五代裕作となり、"管理人さん"こと音無響子の部屋にある「写真」を手に入れなくてはならない。
「じゃあ、管理人室にさっさと行って、見てくりゃいいじゃないか?」と言う問題ではない。
なぜならここは一刻館だからだ。
五代に対して、ちょっかいをかけてくる住人たち。
そう・・・ダイナミックオバタリアン・一之瀬のおばさん、正体不明の怪人・四谷さん、ネグリジェ・朱美さんの通称宴会トリオである。
この連中がいると、響子さんと二人っきりで話をすることが出来ない。
そこで、こっちから宴会を開いて住人の機嫌か良くなっている間に管理人室へ直行すると言う、大規模なおとり作戦を展開するのだ。
宴会に必要なものは酒とつまみだ。
スーパーで購入できる。
何処かで見たような店員がいるのは製作スタッフのサービスと知れ!
必要なものが揃ったら、一之瀬のおばさんに渡してしまおう。
すると宴会のはじまりだ~!
宴会が終わったら、急いで管理人室へ!
しかし、ガードが固い事で有名な響子さんは、ゲームにおいても変わらない。
ただ管理人室へ行っても、部屋に入れてくれはしない。
何かの用事を作る必要がある。
下の画像は、響子さん宛てに来たはがきを届けたのものだ。
これでやっと目的地には到着した。
問題はここからだ。
肝心の写真を見なくてはならない。
が、そんな目的も忘れて妄想にふける五代。
原作に忠実といえばそこまでなのだが。
さて、本来の目的である写真を見ようとすると・・・
いきなり邪魔されて、振り出しに戻る。
このゲーム、コレの繰り返しです。
結局、「毎回宴会を開いては用事を作って管理人室へ行き、そのたびに邪魔をされる」という事になります。
さて、このゲームではお金の概念があります。
使うとそれだけなくなりますから・・・当然、金欠状態になります。
しかし、宴会を開くには先立つものがいるわけで・・・
で、どうするかと言うと、借金するんですよコレが。
主に友人の坂本から借金する事になります。
最終的には、ゲームクリアするまで借金を重ね、エンディングで請求される事になります。
最後にひとつ。
このゲームの本来の目的は「響子さんの秘密の写真」を見ることですが、中には「あんなバツイチなんがどうでもいい!俺は若いこずえちゃん派なんだよ~!」と言う方もいるかも。
そんな人のために、ちゃんとこずえと結婚するエンディングもあります。
バットエンディング扱いだけどね。
一応、アドベンチャーゲームなのでミッションクリアを念頭に置いてしまうと「同じ事の繰り返しゲーム」なのですが、システム的には出来のいい一刻館ライフ・シミュレーターだったりします。
余談ですが、PCエンジン(Huカード版)とファミコンにも移植されました。
(ファミコン版)
(PCエンジン版)
それだけ人気があったと言う証なのでしょう。
移植作品としては、かなり辛いものがありましたがね。

ドリトモゲーム館
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