1991年4月8日月曜日

[機器][改造] Epson PC-386NoteAR,CPUパワーアップキット




[機器][改造] Epson PC-386NoteAR,CPUパワーアップキット
133MHzに挑戦-PK-EP586×4搭載法
-PK-EP586×4-
PK-EP586×4は、PC-486GR,GR+,GRSuper,HG対応のパワーアップキットでCPU内部クロックを100MHzで駆動させるというものです。
これらのマシンはベースクロックが25MHzですから、このパワーアップキットを使って4倍速で走らせていることになります。しかしながら、Cyrix5x86は一部のサンプル版をのぞいて内部倍率の設定は2倍もしくは3倍です。そこでI・Oデータでは、ベースクロックを下駄上で2倍にして50MHzとし、さらにCPUないで2倍にすることによって4倍速を実現していました。
さて、これをベースクロックが33MHzのマシンに載せたら、どうなるでしょう?機械的に33.3×2×2=133となり、133MHzで駆動するはずです。そう思いさっそく購入してきました。本体のケースをはずし、CPUをZIFソケットから取り外します。PK-EP586×4を装着っと……げっ、基板がC-BUSにあたって載らない!!
そうなんです、PK-EP586×4は前述の基板上の2倍速機構のために、CPUから約2?pほど下駄の基板が出っ張っています。これが本体から垂直に立っているC-BUSの基板に接触してしまい、ZIFソケットにきちんと搭載できないのです。
PK-EP586×4をRSに載せるには、CPUの向きを90度変える下駄を用いるか、PK-EP586×4の下駄の基板がC-BUSとあたらない位置までずらす下駄が必要です。以前は前者の向きを変える下駄が流通していたそうなんですが、今では見かけることがありません。そこでPK-EP586×4を載せるには必然的に後者となります。
実際、RSなどに対応しているPK-EP586×3は、そのようにしてCPUを載せています。「っと、そうだ、PK-EP586×3の下駄を使ってPK-EP586×4を載せればいいんじゃないか?」という考えがひらめき、PK-EP586×3も購入することになりました。
RSにPK-EP586×4を載せるため、PK-EP586×3を購入してきました。これで486用のCPUアクセラレータは3つ目です。我ながら「よくやるなぁ」と思います(笑)。
それでは早速加工を開始します。まずはPK-EP586×3の下駄から、CPUボードの部分を分離します。続いてPK-EP586×4の基盤の下についているCPUソケットを取り外します。どの部分で分離するかは図を参照してください。取り外す際にマイナスドライバーを使ってもいいですが、基盤などに傷を付けないようにするために専用の”こて”を使うことをおすすめします。
続いて取り外したそれぞれのパーツを組み合わせます。図2のようにPK-EP586×3の下駄にPK-EP586×4のCPUボードの部分を載せます。便宜上、このアップグレードCPUキットをPK-EP586×4改と名付けます。しっかりとはめ込んだら、早速本体に載せてみましょう。
-133MHzへのあくなき挑戦-
PK-EP586×4改をRSに載せて、ZIFソケットのレバーをおろしたら、電源スイッチオン!!です。っと、メモリカウントは順調にいきましたが、そこで止まってしまいました。CPUをさわってみると少々熱を持ってはいるものの、熱暴走というわけではありません。原因はほかのところにあるようですが、私の知識ではさっぱりです。
そこでえぷらーの集まっている掲示板で質問をしてみました。すると、
CPUが133MHzに耐えられない
下駄の倍速機構が133MHzに耐えられない
CPUコア電圧が足りない
ではないかということでした。
1.や2.が原因だとすると、手の打ちようがありませんが、3.ならば対応のしようがあります。幸い、NaOさんの情報を元に、山法師さんが昇圧の仕方を掲示してくださったので、それに従って電圧をあげてみました。改造のポイントはレギュレータ脇にあるR1というチップ抵抗です(図3)。
チップ抵抗をはずし、ショップで購入した180Ωの抵抗に付け替えます。狭い場所ですので、ほかの場所に小手先が触れないよう、注意が必要です。
-133MHzの成果-
加工したPK-EP586×4改を再び本体に載せ、熱暴走を防ぐためのファンを取り付けます。今回はHOSINO METAL INDUSTRIES LTD製のWinDyNという厚さ7mmのものを使用しました。薄型のファンを使用しても、FDDとの上部スペースはわずか数ミリです。さて、電源スイッチを入れると、メモリカウントが終了し、HDDの選択画面そしてWindows95の起動画面を経て起動しました。ようやく起動です!!
喜び勇んでHDBENCHを起動し測定すると、これまでよりも2割近く演算能力が上昇しています。そのほかのアプリケーションを起動してみても、これまでよりもスパッスパッとウィンドウが開いてくれるようになりました。これまでに行ってきたCPUパワーアップの遍歴をグラフにして載せておきますが、DX2-66MHzと比べて200%近くものパワーアップ、演算だけならPentium90MHzを抜くまでに至りました。

おーるでぃ'S
http://www.page.sannet.ne.jp/nomu
     
Ken1-Town    
http://www.interq.or.jp/japan/tanoken/mypage/dosv/dosv.html

SSK-BELL/旧鈴木製作所
http://www.ssk.co.jp/

しーど君の工作記
http://seedkun.orz.hm/menu.html

Lacis
http://www.ksky.ne.jp/~musa/hard/epson_ix.htm

EPSON PC ROOM
http://www.mal-o.com/epson%20pc/epsonpchome.htm

どるこむ
http://www.dorcom.net/

















危険!不確実!高リスク!クロックアップ!
■クロックアップとは
パソコンの総合性能はCPU・メモリ・グラフィックアクセラレータの性能で決まります。これらは使っているパソコンによって限界があります。例えば、EPSON98互換機は標準PCISlotを搭載していませんから、今はやりのPERMEDIA2やRIVA128ZXなどを使ったG.A.は使用できません。また、PC-486マシンはMMX搭載のCPUを載せることもできません。ですから、EPSON98互換機を使い続けるためにCPU・メモリ・G.A.などのパワーアップしても、今の最新マシンには太刀打ちできません。そこで、少しでもパワーを稼ぐためにクロックアップという方法が考えられます。
パソコンはクロックと呼ばれるある一定のリズムに乗って処理を行っています。たとえるなら、音楽でいうところのテンポといったところです。1秒間にどれだけのリズム=信号を発生させるかという基準となる単位が「MHz」と呼ばれるもので、これが速ければ速いほど、パソコンの演算処理スピード・能力が上がります。クロックアップはこの信号のスピードを上げてしまおうというものです。
クロックはオシレータ(OSC・クリスタルなどの場合もある)によって生成され、パソコンに供給されています。オシレータのクロックはパソコンによっても違いますが、50MHz・60MHz・66MHzのいずれかであることが多いようです。これらは386・486DXマシンでは半分にしたクロック、Pentiumマシンではそのままが、ベースクロックとしてマシンの処理タイミングを規定します。そしてこのベースクロックがそのマシンの性能を示すともに、限界も示しています。
さて、クロックアップの実際ですが、Pentium搭載マシンでは、オシレータを使わずにクロック生成IC(PLL)を使用していることもあるので、以下は参考にならいかもしれません。
■実践!クロックアップ
私のPC-486RSを参考に、クロックアップの実際を見ていきましょう。RSは66MHz駆動のDX2を搭載しています。ですから、交換の対象となるオシレータは66.666MHzのものです。カバーをはずし、HDD・FDD・CD-ROM・電源部を取り外します。解体する際、はずしたビスはフィルムケースに入れたり、取り外したビス穴に再度取り付けるなどして、なくさないようにしましょう。私はいつも後者の方法をとっています。この方法ならば、ビスを間違えて取り付けることも少なくなりますし。
メインの基板一枚になったら、基板上にあるオシレータを探します。CPUの近くにあることが多いので、CPU周辺をよく見ると66.666MHzと基板上に印刷されていました。改造をする人によっては、ニッパーなどでオシレータの足を切り、スイッチをつけて切り替えができるようにする方もいますが、ここは素直にオシレータを取り外してしまいます。半田吸取機がある方は吸い取るのが簡単でしょうが、私はそんなものをもっていませんので、基板にはんだごてをあて、半田が溶けたらオシレータをマイナスドライバーで浮かせていくということを繰り返しながら取り除きました。ポイントは一気に浮かせず、一本一本少しずつ浮かせていくことです。
オシレータを取り除いたあとは、直接新しいオシレータを載せるのではなく、もとのオシレータと交換できるように下駄を挟みます。ICソケットを取り付けてもいいのですが、半田付けが少々面倒なことになるので、ソケットの「足」の部分だけを使います。ラジオペンチなどで「足」を挟み、少々力を加えてやるとソケットのプラスチックのところから「足」だけが”スポッ”ととれます。この「足」を4つ用意します。
さて、オシレータを取り除いたあと基板の穴に半田が残ってしまいますが、基板の裏側から半田ごてをあて、基板表から「足」を押し込みます。素早くやらないと熱が「足」を伝わってきて火傷していまいますから注意!4カ所すべてに「足」を取り付ければ終了です。新しいオシレータを載せてもとどおりに組み立てればO.K.です。
■クロックアップの成果
クロックアップの結果どうなったかといえば、私の場合はそのままでは起動に成功しませんでした。いろいろ調べた結果、増設RAMボードやG.A.がクロックアップに耐えられないようです。ま、もともと66.666MHz用につくられているわけですから、無理もありません。このように必ずしもクロックアップが成功するとは限りません。ですから、各自の責任のもとで行って下さい。当然、基板に半田ごてをあてると、メーカーの保証はうけられなくなります。
とりあえず原因となっている増設RAM基板などをはずし、DOSで起動したところ、クロックアップした分の成果は上がっていました。エコロジーIIIのベンチマークによると66.66MHz→70MHzで1.049倍、66.66MHz→80MHzで1.19倍とクロック比分の性能の向上が見られました。が、さすがに80MHz駆動時は5分ほどで熱暴走してしまいました。残念。

おーるでぃ'S
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SSK-BELL/旧鈴木製作所
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しーど君の工作記
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EPSON PC ROOM
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